住宅を購入する単身女性は増えている?購入前に知っておきたいお金と物件の選び方

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女性の社会進出と共に変化する住宅購入に対する意識


女性の社会進出が当たり前になった。一昔前までは、結婚や出産を機に家庭に入り、育児や家事をし、専業する女性が多かったが、近年では独身のまま仕事を優先したり、あるいは結婚しても仕事を続けるなど、"自立"した女性も少なくない。
こうした女性の金銭的な自立と共に変化しているものの一つが、単身女性の住宅購入に対する意識の高まりではないだろうか。以前は年齢や婚姻状況など様々な制限があった住宅ローンも、女性の社会進出と共に金融機関の融資条件が緩和され、今では結婚や妊娠のために収入が変わりやすい女性に向けた住宅ローン商品なども登場するなど、女性であるために融資を受けにくい、というケースは少なくなった。

実際に、ここ数年の単身女性の持ち家率にはどのような変化が見られるのだろうか。今回は、単身女性が住宅購入する際に確認しておきたいポイントと共に紹介したい。



単身世帯の年齢別住宅の状況確認


総務省統計局が2015年9月に公表した「2014年全国消費実態調査」中から、「持ち家率」と「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」を見てみる。

2014年の単身世帯における持ち家率の全体平均を男女で比べると、男性が51.9%だったのに対し、女性は68.1%と女性の持ち家率が男性を16.2ポイント上回っていることがわかる。また、性別で比べた場合に現れた傾向の一つが、持ち家率が急増する年代の違いだ。
2009年と2014年の持ち家率の変化を見てみると、全体平均では男性が+11.5ポイント、女性が+10.5ポイントとほぼ同程度の増加率だが、増加率が急増する年代に注目すると、男性が30歳未満(+11.4ポイント)、60代(+15.1ポイント)と若年層と高年層で2極化しているのに対し、女性は40代(+25.8ポイント)、50代(+11.4ポイント)の中年層で大きな山となっている。特に女性40代は、2014年において30歳代で12.4%だった持ち家率が40歳代で61.5%と急増し、2009年の女性同世代の増加率+19.3%と比べて約30%近く上昇している。


2009年と2014年の単身世帯における持ち家率の変化<BR />出典:総務省統計局「2014年全国消費実態調査」



まずは自身のライフプランの設計と将来的な収支の把握から


では、単身女性がマンションを購入しようとする場合、どのようなことを考慮する必要があるのだろうか。
まず最初にやっておきたいのが、収入の推移や生活環境の変化などの将来的なライフプランの設計である。不安になる点は様々であるが、特に女性の場合は将来的に以下のようなことが考えられるだろう。

・結婚した場合、配偶者の職場に合わせて居住地が変わるかもしれない
・結婚しなくても、仕事や実家の都合で住み続けられないかもしれない
・独身時代にローンを組んだ場合、出産や病気等で収入が減るかもしれない
・結婚後に夫婦で住宅ローンを組もうとする際、独身時代のローン残債によって借入額が少なくなるかもしれない
などが挙げられる。

マンションを購入した際の必要金額を算出する参考としては、年収300万円で35年ローンを1,700万円借り入りた場合、月々の返済額は約6万円となる。一般的に住宅ローンの借入金額は、年収の7倍程度までに収めるのが目安とされている。これに毎月の管理費と修繕積立金、毎年の固定資産税の支払いが可能かを考える必要がある。よって、購入する物件の金額は、借入可能額に手持ちの資金を加えて算出するとわかりやすくなるだろう。
仮に賃貸マンションに住み続ける場合、家賃8万円で30年間住み続けると年96万円×30年=2,880万円が必要である。ただし、家賃が30年間変わらないかは不確定要素である。

マンションの購入は、ローンが完済すれば老後の"住まいがある"という安心感や、老後の住居費を比較的抑えられるというメリットがある。反対に、簡単に引越しができなくなることや、収入が途絶えてしまった場合でもローンの支払いは残ること、共有部分の修繕や設備交換費用といった専有部分以外のコストがかかり続けるなども考えられる。単身のうちにマンションを買うことのリスクをきちんと把握をしておくことが大切である。


「老後の住まいに備えて、まずはマンションを購入」と急ぐ前に、まずは自身のライフプランの設計、住宅を購入することのメリット・デメリットをしっかりと把握することが大切



防犯対策や間取りなど、物件選びでチェックしておきたい点


では、実際にどのような物件を選べば良いのだろうか。
女性の一人暮らしであるから、最低限の防犯対策としてオートロックやTVモニター付きインターホン、防犯カメラなどの設備が必要だろう。昨今の分譲マンションでは一般的には完備されている場合が多いが、一定基準以上の防犯対策を満たしていることを認定する「防犯優良マンション」登録の有無をマンション選びの一つの基準にするのも良いだろう。
また、分譲マンションでの生活は、マンションの課題解決時の住民による合意形成や共有施設での交流、また防災訓練などを通じて住民同士のコミュニティが形成されやすい。このため、顔なじみができることで安心して暮らすことができる。

広さや間取りにおいては、同じ物件に住み続ける場合を考えると、よほどの都心でない限り50m2前後の2LDK程度が相当である。一人でゆったり暮らすことができ、結婚する、親と同居する、子供と暮らす必要があるなどで二人暮らしになる場合にも住み続けることができるためだ。また、専有面積が50m2以上ある場合、住宅ローン減税制度の対象にもなるので併せて覚えておきたい。住宅ローン減税制度の対象になれば、毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除される。これは、新築だけでなく中古住宅も対象(※一定の要件あり)となる。
ただ、50m2程度の住まいを探す場合、築年数の経過しているマンションでは3DKであることも多いので、将来的なライフプランを考慮した上で、間取りの確認もしっかりとしておきたい。


女性の一人暮らしともなれば、防犯対策が施されているかどうかも物件選びの大切なポイントの一つである



ライフスタイルの変化に対応しやすい、需要のある物件選び


そして、将来のライフスタイルの変化がわからない中となれば、実際に住んだ際の安心感や住み心地に加えて考慮したいのが、住み替えることを前提とした物件選びである。つまりは、賃貸に出して借り手がつきやすい、あるいは、値崩れしにくく、売却した際にローンの残債が出にくい物件選びが必要になる。
特に賃貸需要を考える際に立地は重要な要素の一つである。理想の基準としては、ターミナル駅へアクセスしやすく、最寄り駅から徒歩10分以内の物件だ。また、間取りについては、ファミリー層が多い地域であれば、やはり「最低2LDK程度は必要」など、地域ごとの需要の特性を慎重に見極めておきたい選択するとよい。

最後に、単身女性がマンションを購入した際の気をつけたいポイントの一つに、完済を急ぐあまり、貯金をすべて住宅ローン返済に充ててしまうことが挙げられる。女性向け住宅ローン商品の登場や低金利を背景に、頭金をそれほど用意しなくても住宅が購入しやすくなった現在、仮に収入が途絶えてしまった場合なども想定し、ある程度の期間生活できるだけの資金は確保しておきたい。

そして何よりも、住宅を購入しようとする際、住宅ローンを組んでまで本当に物件が欲しいのかを冷静に見つめ直し、前述したポイントを改めてチェックして欲しい。



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