農業王国北海道。この大地で農家になる「独立」と「就職」2つの道

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「独立」して農家になる
~関西出身の旅人が北海道で農場を拓く


「農業に就きたい」そう思ってもどうすれば良いか分からないという人も少なくないはず。
農林水産省平成28年の調べによると、北海道の農業産出額は1兆1,110億円で全国に占める割合は13.3%、全国1位である。また、新規就農者は年600人台で推移し、新規参入者、Uターン就農者が増加傾向。そんな農業王国北海道で、「農」の仕事に実際に就いた人をご紹介したい。

北海道最大の玄関口、新千歳空港があるまちでも知られる千歳市。この場所で大根としいたけを収穫している農業法人(=企業)株式会社あしだファームの社長、蘆田さんにお話を聞いた。
収穫物はスーパーに卸しているのはもちろん、ハンバーグレストランとして知られるびっくりドンキーの全道店舗のサラダもここで採れたものを使っている。

北海道には遊びに行ったことがある程度だったという蘆田さんの出身は兵庫県。関西に住み続け、大学卒業後いよいよ将来を見つめた時、自分のやりたいことは「農業」かもしれないという考えに行き着く。
「当時、『農業』と言えば北海道や長野というイメージがあった」という蘆田さんは、まずはその土地でどうしたら農家になれるのかという情報収集を始めた。そして情報を集めていく中で、新規就農や農業研修などの制度は北海道がどこよりも進んでいるのではと感じ、北海道の農業担い手センターという窓口を通し、北海道へ農業研修生として移住することになった。


あしだファームの代表、蘆田裕介さん



「独立」して農家になる
~「農」の道を歩み続けるために、農業法人へと進化を遂げる


農業研修生として、恵庭の農場に身を置いた蘆田さんは、その後研修時代に大根の栽培を担当していた経験を活かし、千歳市の土地に自分の農場を持ち独立した。
北海道の農業は、冬は雪が積もり休業期間。「この期間はスキーに行ったりとプライベートも充実して楽しかったけれど…」と言う蘆田さんは、4年目頃からこの自由な時間が嫌になり、従業員も季節関係なく働けるようにと1年中収穫できるしいたけの菌床栽培を始める。これを機に、ハウスはどんどん増築されていき、1年中働けるようになった。スタッフが今後もっと働きやすいようにと2014年に法人化をし、「株式会社あしだファーム」として生まれ変わったのである。

今は自分を頼ってくれるスタッフたちが心の支えであり、また、同時期に新規就農を夢見て動き出した同期のような、同士のような、心強い仲間もいる。彼らの存在は良い刺激であり、自分も頑張ろうと思えると語ってくれた。
『新規就農』というワードが身近になりつつある現在。「誰しも自分の限界を最初に決めてしまいがち。農業はやればやるだけ道は拓けるものだ、と伝えていきたい」と最後にメッセージを残してくれた。
※あしだファームの詳しい取り組みと想いをもっと知りたい方はこちら→「くらしごと」


主婦スタッフと共に



「就職」して農家になる
~「農の現場で働きたい」そんな方にオススメする「就職」という道


札幌南区や伊達市でミニトマトなどの生産に取り組む「株式会社風のがっこう」も農業法人の一つ。同社の代表と社員に、農業法人という職場の特徴や魅力を尋ねてみた。

平賀さんが代表に就任したのは10年ほど前。その間、農業を志す研修生を数多く受け入れてきたそうだ。「やはり独立就農を希望して研修に入る人が多い。でもそのためにはかなりの資金が必要であり、土地や売り先探し、周囲の農家との関係づくりなど、いくつかのハードルもある。独立と雇用、個人と法人。全く違うように感じるが、農作物を作り販売するという基本は同じ。スキルを積めば仕事の領域も広がるだろうし、北海道にはウチのように幹部候補になるというビジョンも描ける企業も多い」。

もちろん同じ法人でもその経営スタイルは千差万別。一般の就活同様、自分の要望や条件に見合った企業選びは欠かせない。
「福利厚生や経営、人事について... 各々の法人の考えをしっかり聞くところから始めればいいと思う。農業は一生をかけるに値する、本当に奥深い仕事だから」と平賀さんは言う。


株式会社風のがっこうの皆さん



「就職」して農家になる
~法人の規模に応じた「やりがい」が必ずある


風のがっこうで働く社員の1人、廣瀬さんにもお話を聞いた。廣瀬さんは今までに独立を考えたことはないと言う。

「資金や土地だけではなく、作業のための機械や施設、人手の確保など、独立就農は自分には荷が重すぎる」。むしろ一年間安定した給料を得られること、保険を始め福利厚生も万全なこと、冬期は半分以上が休日になることなどのメリットは、法人ならではと広瀬さん。

「うちのような小規模の法人よりも、もっとスケールの大きな農業法人は6次化事業への進出や加工品の開発なども進めていて、そこなりの長所や魅力があるはず。農の道に進みたいならそこの見極めが一番大切になるだろう」とニッコリ。

会社の発展のために一緒に汗をかく。同じ方向を見ながら互いの幸せを願う。もしかしたらこの一体感こそ、法人で働く最大の魅力なのかもしれない。
「農業は本当に面白い仕事。独立就農でも法人への就職でも、そこは変わらない」と力強く話してくれた。
※風のがっこうの詳しい取り組みと想いをもっと知りたい方はこちら→「くらしごと」

関連サイトと情報
北海道の人、暮らし、仕事 くらしごと
くらしごと公式Facebook
◎筆者:くらしごと編集部 津山理彩子


高品質にこだわったミニトマトを栽培している



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