高断熱窓への改修に東京都が助成金。その内容と申込時の注意点は?

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高断熱窓への改修に対して東京都が助成事業を開始


省エネ・節電という言葉が市民権を得て久しい。特に東日本大震災後は実際に行動に移している人も多いだろう。

ところが我が国のエネルギー消費は減る兆しがない。なかでも家庭部門の消費の伸びは著しく、1973年の石油ショックから2011年までに2.1倍となっている。工場などの産業用は0.9倍と減少しているので足を引っ張っている状態だ。
家庭のエネルギー消費の内訳は下の図で分かるように照明、給湯、冷暖房でそれぞれ約3割ずつとなっている。この3つの用途の中でも冷暖房費の軽減に着手すればお財布や地球環境にやさしいだけでなく、エアコンの風が苦手な人などはより快適な暮らしが実現できる。その一つの方法が、エコサッシやエコガラスをはじめとする「高断熱窓」への改修だ。

そのような中、現在東京都では、都内の既存住宅に設置されている窓を高断熱窓に改修する所有者や管理組合に対し、最大で50万円の補助金を出す助成事業を行っている。


家庭のエネルギー消費の内訳は照明、給湯、冷暖房でそれぞれ約3割ずつとなっている<BR />(出典:「家庭エネルギー消費の実態」資源エネルギー庁)



費用対効果の高い窓の高断熱化


そもそもなぜ高断熱窓への改修が冷暖房費の軽減につながるのかを説明しよう。
平成4年省エネルギー基準で建てた住宅をモデルとすると、窓は1枚ガラス、いわゆる単板ガラスになる。このモデル住宅で冷暖房を行った場合、建物全体の中で窓から出入りする熱の割合は次のようになる。

冬の暖房時の熱が窓から出ていく割合 ⇒ 48%
夏の冷房時(昼)に窓から熱が入る割合 ⇒ 71%

この割合は屋根や外壁など他の部位に比べて著しく高い。つまり、窓を高断熱化する改修は他の部位の断熱改修よりも効率がいいのだ。しかも、窓の改修は家に住んだまま行える点も大きなメリットの一つだろう。


建物全体のなかで窓から出入りする熱の割合は、他の部位に比べて著しく多い(出典:経済産業省資料)



東京都が行う高断熱窓への改修工事に対する助成金事業


さて、このような背景から東京都では、高断熱窓への改修工事に対して助成金事業を行っている。主な内容は下記のようになっている。

●助成対象者
1.都内に住宅を所有する個人、法人、管理組合
2.上記と共同で申請するリース事業者

●助成対象製品
高断熱窓(窓・ガラス)
※経済産業省の「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」において、執行団体である一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に補助対象製品として登録されている窓およびガラスが対象。

●助成率
助成対象経費の1/6
※100円未満切り捨て
例:助成対象経費が90万円の場合は15万円を助成。

●上限額
1住戸当たり50万円
※ただし、助成対象経費に国からの補助事業による補助金を充当する場合は、助成対象経費の2分の1の額から当該補助金の額を控除した額と上記の額を比較して小さい方の額を上限とする。

●助成対象経費
材料費:高断熱窓の購入などに必要な経費
工事費:高断熱窓の設置などの工事に必要な経費

●助成要件
1.1つ以上の居室において、設置される全ての窓について内窓の取付け、または外窓、もしくはガラスの交換を実施すること。
※最低、1居室の全ての窓を改修すること。1居室の全ての窓改修と同時に他の居室または廊下、玄関その他の非居室の改修を行う場合、その他の部屋などの窓は1枚以上の改修で構わない。
2.都内の既存住宅において2017年4月1日以降に新たに高断熱窓を設置すること。

●申請期間
2017年8月28日から2020年3月31日まで

その他、申込み方法などの詳細は、下記の「東京都地球温暖化防止活動推進センター」ホームページで確認してほしい。
https://www.tokyo-co2down.jp/individual/subsidy/koudannetu/index.html


我が国のエネルギー消費は減る兆しがなく、なかでも家庭部門の消費の伸びは著しい。このような背景から東京都は高断熱窓への改修工事に対して助成金事業を行っている。



工事開始は交付決定通知書を受け取ってから


助成を受ける上で注意したいのが、工事を開始するタイミングだ。助成の審査を行う公益財団法人東京都環境公社へ「助成金交付申請書」を提出後、発行される「交付決定通知書」を受け取ってから工事を開始しないと助成の対象とはならない。全体の手続きの流れは下の図で確認してほしい。

窓の高断熱化は省エネに貢献するだけでなく、それまでよりも冷暖房に頼らない生活も実現する。例えば、断熱性が高まり、部屋毎の温度差が少なくなることで、ヒートショックなどの健康被害を引き起こす可能性や、エアコンの風や石油ストーブの使用を控えることで、カビの原因となる結露の発生を抑えることも考えられる。
これまで、高額な費用がネックで高断熱窓への改修を諦めていた人は、この助成金事業を機会に、改めて検討をはじめてはいかがだろう。


交付決定通知書を受け取ってから工事を開始しないと助成の対象とはならないので注意(出典:東京都環境局資料)



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