発生時刻、現場で祈り=橋崩落で犠牲の学生遺族-熊本地震、本震2年

時事通信社

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大和晃さんが亡くなった阿蘇大橋の現場付近に、花束を供える父卓也さん(中央手前)、母忍さん(同奥)、兄翔吾さん=16日午前1時10分、熊本県南阿蘇村

 熊本地震は16日、最大震度7を記録した本震の発生から2年を迎えた。本震で崩落した熊本県南阿蘇村の阿蘇大橋付近では、土砂崩れに巻き込まれ亡くなった熊本学園大4年大和晃さん=当時(22)=の両親らが、本震発生時刻の午前1時25分に合わせ冥福を祈った。

 晃さんは本震の約1時間前に熊本市の友人宅を出て、車で阿蘇市の自宅へ戻る途中で行方不明になった。捜索は難航し翌5月に打ち切られたが、両親は独力で捜し続け、谷底で土砂に埋もれた車を発見。遺体は本震の約4カ月後に収容された。

 晃さんが見つかった谷底を見下ろす道路の脇には、アスファルトの破片を数十センチの高さに積んだ「祭壇」がある。父卓也さん(59)と母忍さん(50)、兄翔吾さん(25)は午前1時すぎに到着。花を供え、線香に火を付けると、無言で谷底を見詰めた。谷を挟んだ対岸の山肌には、今も土砂崩れの跡が残る。

 3人は本震の発生時刻から15分ほど、忍さんを中心に肩を寄せ合って腕を絡ませ、じっと晃さんに思いをめぐらせた。暗闇の中、忍さんがむせび泣く声が響いた。

 卓也さんは「早く見つけられなくて、何もしてあげられなくてごめんと言った。2年たてば気持ちは和らぐかと思っていたが、全く変わらない」と静かに話した。 



大和晃さんが亡くなった阿蘇大橋の現場付近で、涙ぐむ母忍さん(左)。右は父卓也さん=16日午前1時10分、熊本県南阿蘇村

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