欧州市場サマリー(16日)

(ロイター)

[16日 ロイター] - <ロンドン株式市場> ロンドン株式市場は反発して取引を終えた。米中通商協議が再開するとの報道を受け、市場心理が好転した。

ここ1週間は、トルコの通貨危機が相場の重しとなってきたが、この日は米中貿易摩擦が和らぐとの期待から金属が値を上げ、FTSE100種の比重が大きい鉱工業銘柄の追い風となった。FTSE350種鉱業株指数は1.26%上昇した。前日は5%近く低下し、4カ月ぶりの安値を付けていた。

ポンドがこの日、今年の最安値に迫る中、ドルで収益を上げる大手生活必需品銘柄も値を上げた。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)やタバコのインペリアル・ブランズ、日用品大手ユニリーバなどの値上がりが著しかった。

一方、日曜大工用品小売りで欧州2位のキングフィッシャーは4.8%下落した。暖かい気候が続いていることが追い風となり売り上げが増加したとする一方で、フランス事業のカストラマの業績が軟調であることが嫌気された。

<欧州株式市場> 欧州株式市場は反発して終了。中国が今月に米国と通商協議をすると発表したことでリスク志向が高まった。

STOXX欧州600種資源株指数は0.84%上昇した。前日は、金属の値下がりに伴い英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を問う国民投票が行われた2016年6月以来の大幅安となったが、この日は持ち直した。

投資家らはまた、トルコや新興国の危機が及ぼすリスクについて考え直しているようすだ。シグマ・インベストメント・マネジメントの投資ディレクター、ロリー・マクファーソン氏は「トルコだけの危機に対しては、欧州への打撃は限定的だろう」と述べた。

フィンテック会社ワイヤカードは9.3%上昇した。18年の利益見通しを引き上げたことが好感された。9月に実施予定のドイツのクセトラDAX指数の構成銘柄の入れ替えで、コメルツ銀行CBKG.DEが除外されワイヤカードが採用される可能性が高まった。

一方、イタリアの空港運営会社アトランティアは22.3%急落。取引時間中は25%安となる局面もあった。14日に起きたジェノバの高速道路橋崩落事故を巡り、イタリア政府は安全管理を怠っていたとしてアトランティア傘下の運営会社に免許の取り消しや高額罰金支払い要求などを行う可能性があると表明。アトランティアは、株主や社債権者が打撃を受ける可能性があるとした。アトランティアが重しとなりイタリアの主要株価FTSE・MIB指数は1.83%低下した。

ドイツの製薬・化学大手バイエルは4.6%下落した。今週に入ってからの値下がり幅は累計で17%を超える。6月に買収した米種子・農薬大手モンサント製の除草剤の発がん性を巡る訴訟で、米裁判所がモンサントに損害賠償の支払いを命じたことが嫌気されている。この日はまた、米国アーカンソー州とサウスダコタ州で農家がモンサントに対して集団訴訟を起こしたとの報道がさらなる売り材料となった。

<ユーロ圏債券> ユーロ圏金融・債券市場では、中核国の国債利回りが上昇。トルコの通貨危機が収束の兆しを見せる中、リスク選好が改善、安全とみられる資産への買いが後退した。

トルコのアルバイラク財務相は16日、世界各国の投資家やエコノミスト向けに電話会議を開き、トルコが通貨危機から力強く回復するとし、国内銀行は健全だと強調。また、米国との対立は切り抜けることができると訴えた。これを受け、トルコ国債は値上がりした。

トルコリラは対ドルで上昇。中銀による下支え策に加え、カタールがトルコへの投資を約束したことなどが後押しとなった。ただしアルバイラク財務相発言以降、値動きは変わらず。

中国の王受文商務次官が率いる代表団が通商協議のため8月下旬に米国を訪れることになったこともリスク選好の改善につながった。

ドイツ10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇し0.32%。フランスやオランダなど他の中核国の国債利回りも1─2bp上昇した。

休日絡みで値動きが大きくなる中、イタリア10年債利回りは一時5bp上昇し3.14%を付けた。その後は3.10%近辺で推移。利回りは前日3.20%と2カ月半ぶりの水準に上昇し、ドイツ10年債との利回り格差は289bpと、5月下旬以来の水準に拡大していた。利回り格差はこの日約280bp。

10年物のイタリア国債とスペイン国債の利回り格差は前日183bpと、2012年1月以来の水準に拡大していた。この日は約170bp。

出発:

到着:

日付:

時間: