コロナ禍でインテリアへの関心が高まる!20代から50代まで幅広い層がインスタを参考に

SUUMOジャーナル

一条工務店が実施した、「住まいのインテリアに関する意識調査」の結果によると、コロナ禍で在宅時間が増え、インテリアへの関心が高まっているという。この調査では、インテリアにこだわりたい理由や選ぶときに参考にする媒体なども聞いている。詳しく見ていくことにしよう。

【今週の住活トピック】
「住まいのインテリアに関する意識調査」結果を発表/一条工務店

コロナ禍で在宅時間が増えた人のうち、6 割以上がインテリアにこだわるようになった

「住まいのインテリアに関する意識調査」では、63.4%が「コロナ禍で在宅時間が増えた」と回答した。在宅時間が増えた人に、「在宅時間が増えたことで、インテリアにこだわるようになったか」と聞くと、「とてもこだわるようになった」が 14.7%、「ややこだわるようになった」が 50.9%で、6 割以上がインテリアへのこだわりが増したと回答した。

さらに、インテリアへのこだわりが増した人に、「こだわるようになった場所」を聞くと、圧倒的に「リビング」が多く、87.3%に達した。

在宅時間が増えたことでインテリアにこだわるようになった場所  上位 5 項目(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

在宅時間が増えたことでインテリアにこだわるようになった場所(上位5項目)複数回答(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

インテリアの参考にする媒体として、Instagramが存在感を発揮!

次に、「インテリアを選ぶときに参考にする媒体はどれか」を聞いたところ、20代以下・30代・40代では「Instagram」が1位となった。また、50代・60代以上では「雑誌」が1位だったが、50代では2位に「Instagram」が挙がるなど、幅広い年代でInstagramがインテリア選びに大きな影響を与えていることがわかった。

インテリアを選ぶときに参考にする媒体 複数回答(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

インテリアを選ぶときに参考にする媒体 複数回答(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

また、20代と30代では「YouTube」という回答も上位に挙がっている。インテリアのプロが選んで提案してくれる「雑誌」、「インテリアショップ」、「モデルハウス」といったものよりも、一般の生活者が選んだインテリアを見せることの多い「Instagram」や「YouTube」が上位に挙がっていることから、若い世代ではインターネットで日常的に、より身近で真似しやすいものを参考にする傾向がある、と考えられるだろう。

インテリアにこだわるのは居心地のいい空間にしたいから、わずかながらSNS映えも

この調査で「インテリアにどの程度こだわりたいか」と尋ねると、どの年代も7割以上がこだわりたいと回答したが、その傾向は若い世代ほど強く見られた。また、特徴的なのは、「全てにこだわりたい」という人も一定数いるものの、多くの人は「妥協する点はあるが一部こだわりたい」と、限定的にこだわりたいという意向を示している点だ。

インテリアにどの程度こだわりたいか(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

インテリアにどの程度こだわりたいか(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

また、全てまたは一部こだわりたいと回答した人に、「インテリアにこだわりたい理由」を聞くと、すべての年代で、「居心地のいい空間にしたい」がダントツで最多(20代以下:71.4%、30代:81.1%、40代:84.3%、50代;81.7%、60代以上:90.7%)だった。

2位と3位には「気分が上がる」と「インテリアが好き」が入り、居心地のいい空間にいると気分が上がると感じる、インテリア好きが多いということもうかがえる。

インテリアにこだわりたい理由 複数回答(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

インテリアにこだわりたい理由 複数回答(出典/一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」結果より転載)

注目したいのは、「SNS映えを意識」が20代以下で他の年代よりも高いことだ。他の年代でも「来客からの視線」といった周囲からの見られ方を意識してはいるが、InstagramなどのSNSでどう映るかも意識しているのが20代以下の特徴だ。

若者が「住まい」に対してどのような意識を持っているのかをさらに理解するために、別の調査も見てみよう。
SHIBUYA109エンタテイメントが18-24歳に「Z世代の住まいに関する意識調査」を実施したところ、「理想の暮らし」として上位に挙がったのが、「Wi-Fi等インターネット環境が整っている」(56.5%)、「セキュリティがしっかりしている」(48.8%)、「自分の好きなインテリアに出来る」(43.3%)だった。ネット環境・セキュリティ・インテリアが、理想の住まいのキーワードになっているわけだ。

あなたの理想の暮らしを教えてください 複数回答(出典/SHIBUYA109 lab.調べ「Z世代の住まいに関する意識調査」結果より転載)

あなたの理想の暮らしを教えてください 複数回答(出典/SHIBUYA109 lab.調べ「Z世代の住まいに関する意識調査」結果より転載)

同社は並行して、Z世代へのグループインタビューも行っているが、「Instagramなどでは、部屋全体のインテリアを好みのテイストに変えるのは現状の金銭面的にハードルが高いことから、写真に映る部屋の一部分だけオシャレにする工夫を凝らしている事例も見られ、写真に映る部屋の一部分を “SNS映え”な雰囲気に演出している」と指摘している。

画像に映る部屋のインテリアにこだわるという傾向は、イマドキの若者の特徴のようだ。それにしても、写真や動画がたくさん見られるInstagramは、インテリアに対する影響がここまで大きいのかと驚くばかりだ。

コロナ禍においては、長くいる部屋のインテリアを居心地のいいものにしたいと考えたり、画像に映る部屋のインテリアをセンスよくしたいと考えたりする人が増えたようだ。筆者も会議や取材等で、オンラインミーティングを利用する機会が一挙に増えた。筆者などは部屋を片づけるのが面倒なので、画面の背景は書斎風の写真を当て込んでいるが、背景がおしゃれな室内だったらいいのになあと思うことがある。

●関連サイト
一条工務店「住まいのインテリアに関する意識調査」
SHIBUYA109エンタテイメント「Z世代の住まいに関する意識調査」

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記事提供元:タビリス