第3相試験の良好な結果により、ZIIHERA®がHER2標的治療の最適な選択肢として支持され、TEVIMBRA®および化学療法との併用が、HER2陽性局所進行または転移性胃食道腺がんの一次治療における新たな標準治療として支持される
2025/11/20 4:26 ビジネスワイヤ
カリフォルニア州サンカルロス--(BUSINESS WIRE)-- (ビジネスワイヤ) -- グローバルなオンコロジー企業であるBeOne Medicines Ltd.(Nasdaq: ONC; HKEX: 06160; SSE: 688235)は、HER2陽性(HER2+)の局所進行性または転移性胃食道腺がん(GEA)を対象に、HER2標的二重特異性抗体であるZIIHERA®(ザニダタマブ)と化学療法の併用、またはこれにPD-1阻害剤TEVIMBRA®(チスレリズマブ)を加えた併用を一次治療として評価した第3相HERIZON-GEA-01試験で、良好なトップライン結果が得られたことを発表しました。対象疾患には、胃がん、胃食道接合部がん、食道腺がんが含まれます。
ZIIHERAとTEVIMBRAおよび化学療法の併用、ならびにZIIHERAと化学療法の併用のいずれも、対照群であるトラスツズマブと化学療法の併用と比較して、無増悪生存期間(PFS)で臨床的に意味があり統計学的に高度に有意な改善を示しました。
ZIIHERAとTEVIMBRAおよび化学療法の併用は、全生存期間(OS)でも臨床的に意味があり統計学的にも有意な改善を示しました。また、ZIIHERAと化学療法の併用は、今回の第1回中間解析時点で、対照群と比較してOSに関し統計学的有意性に強く近づく臨床的に意味のある効果を示しました。なお、本試験は継続中であり、ZIIHERAと化学療法を対象とした追加のOS中間解析が2026年半ばに実施される予定です。
これらのPFSおよびOSの改善効果は、ZIIHERA、TEVIMBRA、および化学療法の併用群で、対照群と比較してPD-L1陽性およびPD-L1陰性の両サブグループで認められました。主要な有効性評価項目を補完する結果として、両併用群は、対照群と比較して客観的奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)といった主要な副次評価項目においても改善を示しました。
「胃がん、胃食道接合部がん、そして食道腺がんは、特に治療成績が依然として不良な進行期において、現在も主要な世界的健康課題となっています」と、HERIZON-GEA-01試験の研究責任医師であり、韓国ソウルの延世大学医科大学・延世がんセンター腫瘍内科教授であるソン・ヨンラ氏は述べています。「本試験の良好な結果は、ザニダタマブを基盤とする併用療法が、HER2陽性転移性胃食道疾患の一次治療における臨床実践を再構築し得る可能性を示しています。」
「今回の結果は、新たな治療選択肢を緊急に必要としている患者コミュニティにとって、有意義な前進を示すものです。BeOneがZIIHERAの権利を有する多くの地域でGEAの発生率が高いことを踏まえると、未充足の医療ニーズが高いこの領域において、患者さんに大きな進歩を届ける機会があると考えています」と、BeOneの固形腫瘍部門最高医学責任者であるマーク・ラナサ医学博士・哲学博士は述べています。「今回の成果は、消化器がんの治療開発に対する当社の取り組みを裏付けるものであり、併用療法におけるPD-1阻害の基盤としてTEVIMBRAが持つ可能性を示しています。当社が権利を有する地域の規制当局との協議を進め、本併用療法をTEVIMBRAの適応に追加できるよう努めてまいります。」
ZIIHERAと化学療法の併用、ならびにこれにTEVIMBRAを加えた併用の安全性プロファイルは、いずれも各薬剤で既知の安全性プロファイルとおおむね一致しており、2つの試験併用群では新たな安全性シグナルは認められませんでした。これらの結果は、本適応におけるZIIHERAの全体的なベネフィット・リスクプロファイルを支持するものです。
これらのデータは、2026年第1四半期に開催される主要な医学会での発表に向けて提出される予定です。
HERIZON-GEA-01第3相試験について
HERIZON-GEA-01(NCT05152147)は、Jazz Pharmaceuticalsと共同で実施しているグローバルな無作為化オープンラベル第3相試験であり、ZIIHERAと化学療法の併用、ならびにこれにTEVIMBRAを加えた併用の有効性と安全性を、標準治療(トラスツズマブと化学療法の併用)と比較評価しています。本試験は、進行または転移性のHER2陽性GEAに対する成人患者の一次治療を対象としています。試験には30か国以上、約300の治験実施施設から914人の患者が組み入れられました。対象患者は、切除不能の局所進行再発または転移性のHER2陽性GEA(胃腺がん、または食道腺がん:胃食道接合部を含む)であり、IHCによるHER2の3+、またはIHCで2+かつ中央判定によるISH陽性と定義されました。患者は、ZIIHERAと化学療法およびTEVIMBRAの併用群、ZIIHERAと化学療法の併用群、ならびにトラスツズマブと化学療法の併用群の3群に無作為に割り付けられました。本試験では、盲検独立中央判定(BICR)によるPFSとOSの2つの主要評価項目を評価しています。
胃食道腺がんについて
胃食道腺がん(GEA)は世界で5番目に多いがんであり、患者の約20%がHER2陽性です。1, 2, 3HER2陽性GEAは罹患率および死亡率が高く、患者さんには新たな治療選択肢が緊急に求められています。GEA患者の全体的な予後は依然として不良であり、世界全体の5年生存率は胃がんで30%未満、GEAでは約19%と報告されています。4
ZIIHERA®(ザニダタマブ)について
ZIIHERA(ザニダタマブ)は、HER2(ヒト上皮成長因子受容体2)を標的とする二重特異性抗体で、HER2の細胞外ドメイン上の2か所に結合します。ザニダタマブがHER2に結合すると、受容体の内在化が誘導され、腫瘍細胞表面におけるHER2発現が低下します。ザニダタマブは、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞傷害(ADCC)および抗体依存性細胞貪食(ADCP)を誘導します。これらの作用機序により、腫瘍増殖が抑制され、in vitroおよびin vivoで細胞死が引き起こされます。5
ザニダタマブは、HER2を発現する固形腫瘍患者を対象とした複数の臨床試験で、標的治療オプションとして開発が進められています。中国では、HER2高発現胆道がん(BTC)の治療薬として承認されており、ZIIHERAは米国および欧州連合においても、適格なBTC患者を対象に承認されています。ザニダタマブは、最初に本剤を開発したZymeworksからのライセンス契約に基づき、JazzおよびBeOneにより開発が進められています。BeOneは、アジア(インドと日本を除く)、オーストラリア、ニュージーランドにおいてザニダタマブのライセンスを取得しており、Jazz Pharmaceuticalsはその他すべての国で権利を有しています。
ZIIHERAはZymeworks BC Inc.の登録商標です。
TEVIMBRA (チスレリズマブ)について
TEVIMBRAは、PD-1に対する高い親和性と特異的な結合を持つ、特別に設計されたヒト化免疫グロブリンG4(IgG4)型の抗PD-1モノクローナル抗体です。TEVIMBRAは、マクロファージ上のFcガンマ(Fcγ)受容体への結合を最小限に抑えるように設計されており、体の免疫細胞が腫瘍を検出し、攻撃するのを助ける役割を果たします。
TEVIMBRAはBeOneの固形腫瘍領域における基盤資産であり、複数の腫瘍種および疾患領域で有望性が示されています。グローバルなTEVIMBRAの臨床開発プログラムには、これまでに35か国・地域で実施された70件の試験に約14,000人の患者が登録されており、そのうち22件は承認取得を可能にする試験です。TEVIMBRAは47の市場で少なくとも1つの効能・効果で承認されており、世界では180万人を超える患者が治療を受けています。
米国におけるTEVIMBRA(チスレリズマブ-jsgr)静注製剤の適応および重要な安全性情報
重要な安全性情報
警告および注意事項
重篤かつ致死的な免疫関連有害事象
TEVIMBRAは、プログラム死受容体1(PD-1)またはプログラム死リガンド1(PD-L1)に結合し、PD-1/PD-L1経路を阻害する薬剤クラスに属するモノクローナル抗体です。この作用により、免疫応答の抑制が解除され、末梢での免疫寛容が破綻し、免疫関連有害事象を誘発する可能性があります。
免疫関連有害事象は、重篤または致死的となる可能性があり、あらゆる臓器系または組織で発現しうるものです。免疫関連有害事象は、PD-1/PD-L1阻害抗体による治療開始後、いつ発現してもおかしくありません。免疫関連有害事象は通常、PD-1/PD-L1阻害抗体による治療中に認められますが、中止後に発現する場合もあります。ここに記載する重要な免疫関連有害事象は、起こりうるすべての重篤かつ致死的な免疫関連反応を網羅するものではありません。
免疫関連有害事象を早期に特定し、適切に管理することは、PD-1/PD-L1阻害抗体を安全に使用するうえで不可欠です。免疫関連有害事象の臨床症状となりうる徴候や症状について、患者を注意深くモニタリングしてください。治療開始前および治療中には、肝酵素、クレアチニン、甲状腺機能を定期的に評価してください。免疫関連有害事象が疑われる場合には、感染症を含む他の原因を除外するため、適切な検査を行ってください。必要に応じて専門科へのコンサルテーションを含め、速やかに医学的管理を実施してください。
TEVIMBRAの一時中断または永久中止は、重症度に応じて行ってください。一般的には、TEVIMBRAの中断または中止が必要な場合、全身性コルチコステロイド療法(プレドニゾン換算1〜2 mg/kg/日)を開始し、有害事象がグレード1以下に改善するまで継続してください。グレード1以下に改善した後は、少なくとも1か月かけてコルチコステロイドを漸減してください。コルチコステロイドでコントロールできない免疫関連有害事象の場合は、他の全身性免疫抑制薬の投与を検討してください。
免疫関連肺炎
TEVIMBRAは免疫関連肺炎を引き起こすことがあり、致死的となる場合があります。他のPD-1/PD-L1阻害抗体による治療を受けた患者では、胸部放射線照射の既往がある場合に肺炎の発現率が高いことが報告されています。
TEVIMBRA投与患者において、免疫関連肺炎は4.9%(96/1972)で発現し、致死例(0.1%)、グレード4(0.3%)、グレード3(1.6%)、グレード2(1.9%)の有害事象が含まれていました。肺炎によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は38例(1.9%)、投与中断となった患者は32例(1.6%)でした。
96例中74例(77.1%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、96例中65例(67.7%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。免疫関連肺炎は96例中50%で消失しました。肺炎によりTEVIMBRA投与が中断された32例のうち、20例(62.5%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、そのうち2例(10%)で肺炎の再発が認められました。
免疫関連大腸炎
TEVIMBRAは免疫関連大腸炎を引き起こすことがあり、致死的となる場合があります。コルチコステロイド抵抗性の免疫関連大腸炎に対しPD-1/PD-L1阻害抗体による治療を受けた患者では、サイトメガロウイルス(CMV)感染または再活性化が報告されています。コルチコステロイド抵抗性大腸炎が疑われる場合には、感染症を含む他の原因を除外するため、感染症の精査を再度検討してください。
TEVIMBRA投与患者において、免疫関連大腸炎は0.8%(16/1972)で発現し、グレード3(0.3%)およびグレード2(0.4%)の有害事象が含まれていました。大腸炎によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は4例(0.2%)、投与中断となった患者は5例(0.3%)でした。16例中12例(75%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、16例中8例(50%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。16例中2例(12.5%)は免疫抑制治療を受けました。免疫関連大腸炎は16例中93.8%で消失しました。大腸炎によりTEVIMBRA投与が中断された5例は全員、症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
免疫関連肝炎
TEVIMBRAは免疫関連肝炎を引き起こすことがあり、致死的となる場合があります。
TEVIMBRA投与患者において、免疫関連肝炎は1.2%(24/1972)で発現し、致死例(0.1%)、グレード4(0.2%)、グレード3(0.5%)、グレード2(0.4%)の有害事象が含まれていました。免疫関連肝炎によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は3例(0.2%)、投与中断となった患者は13例(0.7%)でした。24例中18例(75%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、24例中13例(54.2%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。24例中2例(8.3%)は免疫抑制治療を受けました。免疫関連肝炎は24例中70.8%で消失しました。肝炎によりTEVIMBRAが中断された13例のうち、7例(53.8%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
免疫関連内分泌障害
副腎機能低下症
TEVIMBRAは免疫関連副腎機能低下症を引き起こすことがあります。グレード2以上の副腎機能低下症では、臨床的に必要に応じてホルモン補充療法を含む対症療法を開始し、重症度に応じてTEVIMBRAを中断してください。
TEVIMBRA投与患者において、免疫関連副腎機能低下症は0.4%(8/1972)で発現し、グレード4(0.1%)、グレード3(0.1%)、グレード2(0.3%)の有害事象が含まれていました。副腎機能低下症によりTEVIMBRAが永久中止となった患者はいませんでしたが、7例(0.4%)で投与が中断されました。8例全員が全身性コルチコステロイドの投与を受け、そのうち3例(37.5%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。副腎機能低下症は8例中25%で消失しました。副腎機能低下症によりTEVIMBRAが中断された7例のうち、5例(71.4%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
下垂体炎
TEVIMBRAは免疫関連下垂体炎を引き起こすことがあります。下垂体炎は、頭痛、羞明、視野障害など、占拠性病変に伴う急性症状として発現することがあります。下垂体炎は下垂体機能低下症を引き起こす可能性があります。臨床的に必要に応じてホルモン補充療法を開始し、重症度に応じてTEVIMBRAの中断または永久中止を行ってください。
TEVIMBRA投与患者において、下垂体炎/下垂体機能低下症は0.2%(4/1972)に発現し、グレード2(0.2%)の有害事象が認められました。TEVIMBRAの永久中止を要した症例はなく、1例(0.1%)で投与が中断されました。4例中3例(75%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、4例中1例(25%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。4例いずれにおいても、下垂体炎/下垂体機能低下症は消失しませんでした。下垂体炎/下垂体機能低下症によりTEVIMBRA投与が中断された1例では、再発は認められませんでした。
甲状腺障害
TEVIMBRAは免疫関連の甲状腺障害を引き起こすことがあります。甲状腺炎は、内分泌異常の有無にかかわらず発現することがあります。甲状腺機能亢進症の後に甲状腺機能低下症が続いて発現する場合もあります。甲状腺機能低下症では必要に応じてホルモン補充療法を開始し、甲状腺機能亢進症では臨床的に必要に応じて医学的管理を行ってください。重症度に応じてTEVIMBRAを中断または永久中止してください。
甲状腺炎TEVIMBRA投与患者において、免疫関連甲状腺炎は1.2%(24/1972)に発現し、グレード2(0.5%)の有害事象が含まれていました。甲状腺炎によりTEVIMBRAが永久中止となった患者はいませんでしたが、3例(0.2%)で投与が中断されました。24例中2例(8.3%)が全身性コルチコステロイドの投与を受けました。甲状腺炎は24例中41.7%で消失しました。甲状腺炎によりTEVIMBRA投与が中断された3例は全員、症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
甲状腺機能亢進症TEVIMBRA投与患者において、免疫関連甲状腺機能亢進症は4.8%(95/1972)に発現し、グレード3(0.1%)およびグレード2(0.9%)の有害事象が含まれていました。甲状腺機能亢進症によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は1例(0.1%)、投与が中断された患者は4例(0.2%)でした。95例中1例(1.1%)が全身性コルチコステロイドの投与を受けました。甲状腺機能亢進症は95例中75.8%で消失しました。甲状腺機能亢進症によりTEVIMBRA投与が中断された4例のうち、3例(75%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
甲状腺機能低下症TEVIMBRA投与患者において、免疫関連甲状腺機能低下症は12.7%(250/1972)に発現し、グレード4(0.1%)およびグレード2(6.8%)の有害事象が含まれていました。甲状腺機能低下症によりTEVIMBRAが永久中止となった患者はいませんでしたが、7例(0.4%)で投与が中断されました。250例中2例(0.8%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、250例中158例(63.2%)が甲状腺ホルモン補充療法を受けました。甲状腺機能低下症は250例中31.6%で消失しました。甲状腺機能低下症を発症した患者の大多数(51.6%)が長期の甲状腺ホルモン補充療法を必要としました。甲状腺機能低下症によりTEVIMBRA投与が中断された7例のうち、6例(85.7%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、再発した患者はいませんでした。
1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを伴うことがあります)
PD-1/PD-L1阻害抗体による治療では、糖尿病が報告されています。高血糖やその他の糖尿病の徴候・症状について患者さんをモニタリングしてください。臨床的に必要に応じてインスリン治療を開始し、重症度に応じてTEVIMBRAの中断または永久中止を行ってください。
TEVIMBRA投与患者において、糖尿病は0.9%(18/1972)に発現し、グレード4(0.1%)、グレード3(0.4%)、グレード2(0.4%)の有害事象が含まれていました。糖尿病によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は3例(0.2%)、投与が中断された患者は3例(0.2%)でした。18例中12例(66.7%)が糖尿病に対するインスリン療法を受けました。糖尿病は18例中27.8%で消失しました。糖尿病によりTEVIMBRA投与が中断された3例では、症状改善後にTEVIMBRA投与が再開された患者はいませんでした。
腎機能障害を伴う免疫関連腎炎
TEVIMBRAは免疫関連腎炎を引き起こすことがあり、致死的となる場合があります。
TEVIMBRA投与患者において、腎機能障害を伴う免疫関連腎炎は0.3%(5/1972)に発現し、グレード3(0.1%)およびグレード2(0.2%)の有害事象が含まれていました。腎炎によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は1例(0.1%)、投与が中断された患者は3例(0.2%)でした。5例中3例(60%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、5例全例が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。腎機能障害を伴う腎炎は5例中40.0%で消失しました。腎炎によりTEVIMBRA投与が中断された3例のうち、2例(66.7%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、1例(50%)で腎炎の再発が認められました。
免疫関連皮膚有害事象
TEVIMBRAは免疫関連の発疹または皮膚炎を引き起こすことがあります。剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群(SJS)、中毒性表皮壊死症(TEN)を含む重篤な皮膚有害反応(SCAR)が報告されており、中には致死的な転帰に至った症例もあります。非剥脱性の軽度〜中等度の発疹では、外用保湿剤および/または外用コルチコステロイドで十分に対処できる場合があります。重症度に応じてTEVIMBRAの中断または永久中止を行ってください。
TEVIMBRA投与患者において、免疫関連皮膚有害事象は15.3%(301/1972)に発現し、グレード4(0.1%)、グレード3(0.9%)、グレード2(3.5%)の有害事象が含まれていました。皮膚有害事象によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は2例(0.1%)、投与が中断された患者は18例(0.9%)でした。301例中30例(10.0%)が全身性コルチコステロイドの投与を受け、301例中13例(4.3%)が高用量全身性コルチコステロイドの投与を受けました。免疫関連皮膚反応は301例中190例(63.1%)で消失しました。皮膚有害事象によりTEVIMBRA投与が中断された18例のうち、15例(83.3%)が症状改善後にTEVIMBRA投与を再開し、そのうち、1例(6.7%)で免疫関連皮膚有害事象の再発が認められました。
その他の免疫関連有害事象
以下の臨床的に重篤な免疫関連有害事象が、TEVIMBRA投与を受けた1972例の患者のうち、それぞれ1%未満の頻度で発現しました:筋炎、心筋炎、関節炎、リウマチ性多発筋痛症、心膜炎。
また、以下の追加の臨床的に重篤な免疫関連有害事象が、他のPD-1/PD-L1阻害抗体で報告されており、重篤例または致死的な転帰を示した症例が含まれています。
心臓/血管系: 血管炎
神経系:髄膜炎、脳炎、脊髄炎および脱髄、重症筋無力症様症候群/重症筋無力症(増悪例を含む)、ギラン・バレー症候群、神経麻痺、自己免疫性ニューロパチー。
眼関連:ぶどう膜炎、虹彩炎、その他の眼科的な炎症性有害事象が発現することがあります。網膜剥離を伴う場合もあり、失明を含むさまざまな程度の視覚障害が生じる可能性があります。ぶどう膜炎が他の免疫関連有害事象と併発する場合には、Vogt-小柳-原田症候群様の病態を考慮し、永続的な視力喪失のリスクを低減するために全身性ステロイド治療が必要となる場合があります。
消化管:膵炎(血清アミラーゼおよびリパーゼ値上昇を含む)、胃炎、十二指腸炎。
筋骨格系および結合組織:多発筋炎、横紋筋融解症、および腎不全を含む関連する後遺症。
内分泌系:副甲状腺機能低下症
その他(血液/免疫系):溶血性貧血、再生不良性貧血、血球貪食性リンパ組織球症、全身性炎症反応症候群、組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)、サルコイドーシス、免疫性血小板減少性紫斑病、固形臓器移植拒絶反応、その他の移植(角膜移植を含む)拒絶反応。
輸注関連反応
TEVIMBRAは、重篤または生命を脅かす輸注関連反応を引き起こすことがあります。輸注関連反応は、TEVIMBRAを投与された患者の5%(99/1972)に発現し、グレード3以上の反応(0.2%)が含まれていました。輸注関連反応の徴候や症状について、患者をモニタリングしてください。
軽度(グレード1)の輸注関連反応では輸注速度を低下させ、中等度(グレード2)の反応では輸注を中断してください。重度(グレード3)または生命を脅かす(グレード4)輸注関連反応が発現した場合には、輸注を中止し、TEVIMBRAを永久に中止してください。
同種造血幹細胞移植に関連する合併症
PD-1/PD-L1阻害抗体による治療の前または後に、同種造血幹細胞移植(HSCT)を受けた患者では、致死的なものを含む重篤な合併症が発現する可能性があります。移植関連合併症には、超急性移植片対宿主病(GVHD)、急性GVHD、慢性GVHD、低強度前処置後の肝静脈閉塞疾患(VOD)、および感染源が特定できずステロイド治療を要する発熱性症候群が含まれます。これらの合併症は、PD-1/PD-L1阻害と同種HSCTの間に他の治療を挟んだ場合でも発現する可能性があります。
移植関連合併症の兆候がないか、患者を注意深くモニタリングし、必要に応じて速やかに対応してください。PD-1/PD-L1阻害抗体による治療を同種HSCTの前後で行う場合は、その利益とリスクを十分に検討してください。
胚・胎児毒性
作用機序に基づき、TEVIMBRA を妊婦に投与すると胎児に有害となる可能性があります。動物試験では、PD-1/PD-L1 経路の阻害により、発育中の胎児に対する免疫媒介性拒絶のリスクが増加し、その結果、胎児死亡が生じることが示されています。妊娠中の女性には胎児への潜在的リスクについて説明してください。生殖可能な女性には、TEVIMBRA の治療中および最終投与後4か月間、効果的な避妊法を使用するよう指導してください。
有害事象
切除不能な進行または転移性食道扁平上皮がんの一次治療
有害事象によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は13%でした。中止に至った有害事象で2%以上の頻度を示したのは肺炎(2.2%)でした。
有害事象によりTEVIMBRAの投与中断が生じた患者は52%でした。投与中断を必要とした有害事象で2%以上の頻度を示したものは、好中球数減少(7%)、疲労(6%)、感染性肺炎(6%)、貧血(4.3%)、好中球減少症(4.3%)、白血球数減少(4.3%)、発疹(3.7%)、嚥下障害(2.8%)、血小板数減少(2.8%)、発熱(2.8%)、下痢(2.2%)でした。
最も一般的な有害事象(20%以上、検査値異常を含む)は、好中球数減少、ナトリウム低下、グルコース上昇、貧血、疲労、食欲減退、AST上昇、カリウム低下、血清クレアチニン上昇、カルシウム低下、ALT上昇、下痢、口内炎、嘔吐でした。
治療歴のある切除不能な進行または転移性食道扁平上皮がん
有害事象によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は19%でした。永久中止に至った有害事象で1%以上の頻度を示したものは、出血、肺炎(免疫関連肺炎を含む)、ならびに感染性肺炎でした。
有害事象によりTEVIMBRAの投与中断が生じた患者は23%でした。投与中断を要した有害事象で2%以上の頻度を示したものは、感染性肺炎、肺炎、および倦怠感でした。
最も一般的な(20%以上)有害事象には、検査値異常を含め、血糖値上昇、ヘモグロビン低下、リンパ球数減少、ナトリウム低下、アルブミン低下、アルカリホスファターゼ上昇、貧血、倦怠感、AST上昇、筋骨格系疼痛、体重減少、ALT上昇、および咳が含まれていました。
治療歴のない切除不能の進行性または転移性の胃がん/胃食道接合部腺がん(G/GEJ)の治療
有害事象によりTEVIMBRAが永久中止となった患者は16%でした。永久中止に至った有害事象で1%以上の頻度を示したものは、死亡、倦怠感、および肺炎でした。
有害事象によりTEVIMBRAと化学療法の併用群においてTEVIMBRAの投与中断が生じた患者は49%でした。投与中断を要した有害事象で2%以上の頻度を示したものは、血小板数減少(12%)、好中球数減少(10%)、好中球減少症(6%)、白血球数減少(6%)、AST上昇(4.8%)、ALT上昇(3.8%)、総ビリルビン上昇(3%)、COVID-19(3%)、血小板減少症(2.8%)、白血球減少症(2.6%)、肺炎(2.2%)、および感染性肺炎(2%)でした。
化学療法と併用した TEVIMBRA で最も一般的な(20%以上)有害事象には、検査値異常を含め、吐き気、倦怠感、食欲減退、貧血、末梢性感覚ニューロパチー、嘔吐、血小板数減少、好中球数減少、AST上昇、下痢、腹痛、ALT上昇、白血球数減少、体重減少、および発熱が含まれていました。
適応症
TEVIMBRAは、プログラム細胞死受容体1(PD-1)を阻害する抗体であり、以下の適応症を有しています。
食道がん
- プラチナを含む化学療法との併用による、PD-L1発現が1以上の切除不能または転移性食道扁平上皮がん(ESCC)成人患者の一次治療。
- 単剤として、過去にPD-(L)1阻害剤を含まない全身化学療法を受けた切除不能または転移性ESCC成人患者の治療。
胃がん
- プラチナおよびフルオロピリミジン系化学療法との併用による、PD-L1発現が1%以上の切除不能または転移性HER2陰性胃腺がん、または胃食道接合部腺がん(GEJ腺がん)を有する成人患者の一次治療。
詳しくは、 米国における処方情報全文 および U.S. Medication Guideをご参照ください。
本プレスリリースの情報はグローバル読者向けのものであり、製品の適応は地域によって異なります。
BeOne Medicinesについて
BeOne Medicinesはスイスに本社を置くグローバルなオンコロジー企業であり、世界中のがん患者にとってより手頃でアクセスしやすい革新的な治療法の発見および開発に取り組んでいます。血液がんや固形がんにわたるポートフォリオを有する当社は、社内の開発力と提携を通じて、多様な新規治療薬パイプラインの開発を加速しています。6大陸にわたり1万2,000人近くの社員を擁するグローバルチームを拡大させているBeOneは、治療を必要とするより多くの患者のために、医薬品へのアクセスを根本的に改善するべく全力を尽くしています。詳細については www.beonemedicines.comをご覧いただき、LinkedIn、X、Facebook、Instagramをフォローしてください。
将来見通しに関する記述
本プレスリリースには、1995年私募証券訴訟改革法およびその他の連邦証券法が定める「将来見通しに関する記述」が含まれています。これには、ZIIHERAおよびTEVIMBRAの潜在的な利点に関する記述、ザニダタマブを用いたレジメンが臨床慣行を再構築し得る可能性、併用療法における抗PD-1剤としてのTEVIMBRAの位置づけの可能性、消化器がんに対する治療の推進に向けたBeOneのコミットメント、今回の併用療法をTEVIMBRAの適応に追加することに関するBeOneの計画、ZIIHERAおよびTEVIMBRAの臨床開発および規制上のマイルストーンに関するBeOneの見通し、今後開催される医学会で本データを発表するBeOneの計画、ならびに「BeOne Medicinesについて」セクションに記載されたBeOneの計画、コミットメント、抱負、目標などが含まれます。これらの将来見通しに関する記述は、実際の結果が大きく異なる可能性があり、保証、確約、予測または事実や確率に関する確定的な記述として意図されたものではありません。重要な要因としては、BeOneが自社の開発品の有効性および安全性を実証できるかどうか、開発品の臨床結果が今後の開発や承認を支えるものであるか、規制当局の対応が治験開始の可否、進行、承認に影響を及ぼす可能性、承認された場合にBeOneが上市済み医薬品および開発品で商業的成功を収められるかどうか、医薬品や技術に関する知的財産の保護を取得・維持できるかどうか、BeOneが開発、製造、商業化およびその他のサービスで第三者に依存している点、BeOneが規制承認および商業化に関する経験が限られていること、BeOneが事業運営および開発品の開発完了や収益性の達成および維持に必要な追加資金を確保できるかどうか、ならびにBeOneの最新のForm 10-Qにおける「Risk Factors(リスク要因)」セクションや、BeOneのその後の米国証券取引委員会への提出書類に記載された潜在的なリスクや不確実性、その他の重要な要因などが挙げられます。本プレスリリースに含まれる情報は、本プレスリリース発表日現在のものであり、BeOneは法令で求められる場合を除き、これらの情報を更新する義務を負いません。
1Abrahao-Machado I.F., ほか(2016)。胃がんにおけるHER2検査:最新のアップデート。World J Gastroenterol、22(19)、4619–4625。2Van Cutsem E., ほか(2015)。ToGA試験におけるHER2スクリーニングデータ:胃がんおよび胃食道接合部がんにおけるHER2標的治療。Gastric Cancer、18(3)、476–484。3Stroes C.I., ほか(2021)。胃食道腺がんの治癒的治療に向けたHER2阻害の体系的レビュー:これまでの成果と今後の可能性。Cancer Treat Rev、99、102249。4Battaglin F., ほか(2018)。胃食道がんにおける分子バイオマーカー:最近の進展、現在の動向、今後の方向性。Cancer Cell International、18(99)。5ZIIHERA(ザニダタマブ-hrii)処方情報。カリフォルニア州パロアルト:Jazz Pharmaceuticals, Inc.本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20251117058069/ja/
ContactsInvestor Contact
Liza Heapes
+1 857-302-5663
ir@beonemed.com
Media Contact
Kyle Blankenship
+1 667-351-5176
media@beonemed.com
To access BeOne media resources, please visit our Newsroom site.
企業プレスリリース詳細へ
ビジネスワイヤトップへ









