「空飛ぶクルマ」で別府→湯布院間が約15分に 「ジャパンモビリティショー」で明かされた計画

J-CASTニュース

   大阪・関西万博でデモフライトを実施し注目を集めた「空飛ぶクルマ」が、東京ビッグサイトで開催中の「ジャパンモビリティショー2025」(以下、モビショー2025)でも展示されている。

   スズキとSkyDriveが連携して製造している「空飛ぶクルマ」は、次世代の空の移動手段として注目されている。J-CASTニュースは2025年10月29日に、SkyDriveの広報担当者を取材した。

安全性のテストが課題

   11月9日まで開催されるモビショー2025では、3人乗りの空飛ぶクルマ「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」フルスケールモック、航路計画に関するパネル展示のほか、「バーチャル体験」を提供する。

   広報担当者によると、万博は機体のお披露目の場だったが、今回のモビショー2025は、実際に空飛ぶクルマが今後どう生活に関わってくるのかを理解してもらう場だという。

   たとえば、パネル展示では2028年度のサービス開始を目指すSkyDrive とJR九州の取り組みなどを紹介している。大分県の別府と湯布院をつなぐエアタクシーの運航開始を目指しており、実現すれば約15分で移動できる。現在、車で約40分、電車で約60分かかるため、大幅に移動時間が短縮できるほか、空からの景色も楽しめる。

   一方で、これまでにない新しい機体のため、安全性のテストが課題だという。型式証明に向けてどんなテストが必要なのか、操縦士免許はどうするかなど、現在、国土交通省と協議の上進めていると広報担当者は話す。

電車に乗るような気軽さ

   モビショー2025の「バーチャル体験」では、展示中の機体の前方の席に乗り、東京ビッグサイトから横浜みなとみらいへの空の旅を疑似体験できる。特設した「自動改札機」を通過し、荷物を置いて、機体に乗り込む。飛行機に乗るというよりは、電車に乗るような気軽さだ。

   所要時間は2~3分。アトラクションのように機体が動くわけではないが、機体のモニターや巨大なスクリーンの演出によって、次世代の空の旅のイメージを具体的に伝えようとしていると感じた。フライト中、ドローンや緊急車両を検知してルートや高度を修正する場面もあった。

   そう遠くない未来、今度は本当に空飛ぶクルマで移動する機会が訪れることを期待したい。

記事提供元:タビリス