「秋バテ」は酷暑の後にやって来る やる気が出ない、肩こりや頭痛がひどくなる...解消に取り入れたい食べ物
2025/9/27 16:00 J-CASTニュース

酷暑の夏をなんとか乗り切って、秋風が心地いいはずなのに、なんだか身体がだるい、鈍い頭痛が続く、寝つきが悪い......なんてことはないだろうか。それって、「秋バテ」かもしれない。
暑熱順化の逆で、朝夕の気温が急に下がり、日照時間も短くなっているのに、その涼しさに心身が追いつけず、自律神経のバランスが乱れてしまうとおこる、といわれている。
ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
大正製薬が全国の20代以上の男女1000人に聞いた調査が参考になる。同社のホームページで紹介している。これによると6割の人が「疲れが抜けない、だるさや身体の重さが続く」「やる気が出ない」「肩こりや頭痛がひどくなる」「集中力が続かない、ボーッとする」「寝つきが悪い、眠りが浅い」と訴えていた。
対策は秋モードに心身を調整すること。シャワーだけで済ませていた入浴を、38~40度のぬるめのお風呂にゆっくりつかるようにする。入浴後1~2時間後に就寝し、朝起きたらすぐカーテンを開けて、脳と体を目覚めさせる。これで乱れていた体内時計も正常化され「秋順化」が進むようになりやすいという。
イカ、タコ、ホタテに豚や鶏のレバーを
もう一つは食事である。
大正製薬は、この分野の権威で、調査を監修した済生会横浜市東部病院患者支援センター長谷口英喜医師に対策を聞いている。谷口医師は「タウリン」「鉄分」「オメガ3脂肪酸」を積極的に摂取するようすすめている。
タウリンには体内のさまざまな代謝を助け、自律神経のバランスを保つ働きがあるという。多く含まれているのは、イカ、タコやホタテ、アサリなどの貝類、サンマ、カツオ、ブリなどの魚。豊漁のスルメイカやサンマはいま美味しいし、戻りカツオの刺身、ブリ大根はこれからのごちそうだ。
血中の酸素を運搬する鉄分も補充しておきたい。不足すると、倦怠感や集中力低下の原因となる。豚や鶏のレバー、牛肉の赤身、マグロ、卵黄に多く含まれる。レバニラ炒め、赤身肉のすき焼きに卵を付けて、というメニューもいいかもしれない。
オメガ3脂肪酸とはEPA、DHA、α-リノレン酸のことで、イワシ、アジ、サバのような背の青い魚やエゴマ油に多い。秋のアジやサバは脂がのって、刺身も塩焼きもいける。秋バテは「食欲の秋」で乗り切れ。
(シニアエディター 関口一喜)