【人インタビュー】(上)「Colega AI(コレガエーアイ)」エリック・ファン氏中小企業のSNS運用はAIにお任せあれ! 米起業家が語る「Colega AI」の勝算と日本市場の潜在力
2026/3/18 17:14 ジョルダンニュース編集部

生成AIのビジネス活用が世界的な潮流となる中、その恩恵を最も必要としながらも享受しきれていない層が存在する。全企業の99%以上を占める中小企業は多くの経済圏において社会の根幹を担う存在でありながら、現在流通しているAIソリューションの多くは大企業向けに設計されており、深刻な労働力不足に直面する中小企業は専任のマーケティング担当者を雇う余裕がない。
特に現代のビジネスにおいて不可欠なSNSを用いたデジタルマーケティングは、中小企業にとって極めて重い負担となっている。オンラインでの存在感を維持するためには、本来なら日々の業務に充てるべき時間を犠牲にしなければならないのが実情だ。こうした課題に目をつけ、現場を走り回る多忙な中小企業オーナーが「承認」するだけで完結する画期的なSNS運用代行AIエージェントを開発したのが、米国の起業家エリック・ファン氏が率いる「Colega AI(コレガエーアイ)」である。

同社は日本市場を最重要の「プライマリー・マーケット」として位置づけ、世界同時ローンチの足がかりとしている。ビジネス開始からわずか半年で、国内ですでに150社以上の中小企業に導入された。世界のテクノロジートレンドの最前線に立つ起業家が、なぜ日本の中小企業市場に情熱を注ぐのか。ファン氏に聞いた。
――Colega AIが展開する事業の全体像について教えてください。「AIが人間のSNSマネージャーのように振る舞う」とのことですが、具体的にどのような業務プロセスをAIが代替し、従来型のマーケティングツールとどう一線を画しているのでしょうか。
エリック・ファン氏(以下、ファン氏):私たちが提供しているのは、単なるマーケティングのツールではなく、「SNSマーケティングのプロフェッショナルとして機能するAIエージェント」という、まるで人間のチームメンバーのような存在です。
通常、人間のSNSマネージャーが行う業務には、大きく分けて4つのステップがあります。Colega AIでは、そのすべてをカバーするよう設計されています。。第1には、コンテンツのアイデアを生み出し、リサーチを行うことです。第2に、そのアイデアに基づいた文章を生成します。第3に、魅力的なビジュアルの制作。そして第4に、実際の投稿と、フォロワーとのエンゲージメントを図ることです。これらすべてのワークフローをAIエージェントが担うことで、人間の行動を完全に再現しています。
中小企業オーナーの「現実的な働き方」に寄り添うことは、開発における中心的な優先事項でした。従来のIT企業の多くは、1日中デスクに座ってパソコンに向かって作業する人々に向けてソリューションを作ってきました。しかし、中小企業のオーナーは常に足を使って走り回り、現場のオペレーションに追われており、圧倒的に時間が限られています。だからこそ、このプラットフォームはほぼ設定不要で、学習コストもほとんどかからないよう構築されました。
お客様はColega AIをもう1つのマーケティングツールとは感じていません。まるで優秀な部下が「投稿を準備しました。確認していただけますか?」声をかけてくれるような感覚に近いものです。経営者はスマートフォンなどを通じてそれをただ「承認」するだけ、という極めてシームレスな体験を目指して設計されています。
――実際にどのような業種の企業が導入しており、どのような反響を得ているのでしょうか。また、ローンチから間もないと伺っていますが、現在の利用規模についても開示できる範囲で教えてください。
ファン氏:導入いただいているお客様の業種は非常に幅広く。洋服店、貴金属店、カフェといった小売・飲食業から、金融サービス、さらにはインテリアデザイナーなど多岐にわたります。私たちにとって重要なのは業界の違いではなく、ビジネスの「規模」、すなわち中小企業であるかどうかということです。
規模感についてですが、私たちの会社は2年前に設立され、最初の1年間は研究開発に専念し、実際の中小企業のオーナーからのフィードバック収集に費やしました。ビジネスを本格的にスタートさせてからは大体半年ほどで、ローンチはごく最近のことです。しかし、すでに日本全国で150社以上の中小企業に有料でご利用いただいています。
利用企業の多くは東京に集中していますが、主要な観光地から離れた地方のビジネスにも広がりつつあります。そうした企業の多くにとって、地域コミュニティの中で存在感を示し、集客につなげる有効なチャネルとなっています。
グローバル全体では、有料・無料プランを合わせて、1000社以上の中小企業がColega AIを利用しています。多忙なオーナー様からは、「まるで24時間365日対応の個人のSNSアシスタントを雇ったようだ」という声をよくいただきます。それはまさに、私たちが目指していた体験そのものです。

――グローバル展開を進める中で、Google Playなどのアプリストアを通じて世界同時にローンチしたにもかかわらず、なぜ日本を「最重要市場」として位置づけたのでしょうか。米国や中国といったAI先進国ではなく、日本にコミットする理由と、日本市場への期待についてお聞かせください。
ファン氏:私自身、個人的にも日本の安全性や生活の質の高さ、食事の素晴らしさに魅了されていますが、ビジネスの観点から見ても、現在の日本は世界でも有数のAI市場の機会を秘めていると確信しています。
現在、多くのAIツールは依然として欧米市場、特に米国を中心に展開しています。しかし、日本には素晴らしいエンジニアのタレントや世界レベルの大学、そして強固な産業基盤が揃っています。AI革新にとって、極めて魅力的な環境です。1〜2年前であれば、日本はAI業界の中で「隠れた存在」と思われていたかもしれません。しかし、今ではシリコンバレーを含めたグローバルのAIコミュニティにおいて、日本は非常に注目を集めています。OpenAIがアジアの拠点を東京に開設し、Anthropicも日本での存在感を拡大しています。世界をリードするAI企業が日本市場のポテンシャルに明確に気づき始めています。
そして何より、Colega AIのターゲット層と日本の産業構造が密接に合致しているという点です。現在、多くのAI企業が大企業や金融機関に注力する一方で、中小企業は見過ごされがちです。しかし、日本では全企業の99%が中小企業です。このテクノロジーを最も必要としているオーナーたちが、ここにいます。そのような親和性こそが、私たちが日本に深くコミットしている理由です。

――ビジネスとしての収益モデルと料金設定、そして「Colega AI」というユニークな社名に込められた思いを教えてください。
ファン氏:私たちは月額定額制のサブスクリプションモデルを採用しています。この中で、圧倒的多数のお客様が中間プランを選択されています。現状の中小企業にとっては中間プランで十分な価値を提供できています。より上位のプランは、さらなる成長を目指すビジネスをサポートします。
私たちはミッション・ドリブン(使命主導型)の企業であり、地域コミュニティの根幹を担う中小企業が生き残り、繁栄し続けられるよう、心から支援したいと考えています。同時に、持続可能なビジネスを築き、投資家やチームに成果をもたらす必要もあります。、長期的なビジョンは「AIが真に誰にでもアクセスでき、なおかつ手の届く価格で利用できる世界を実現することです私たちの料金設定はその理念を反映しながら、スケーラビリティ(拡張性)も兼ね備えています。

社名についてですが、私たちは「共に働くチームメイト」や「同僚」を反映した名前をつけたいと考え、スペイン語で「同僚」を意味する「colega」から名付けました。日本に来て、予想外のことが起きました。日本に来てこの名前を口にすると、「コレガAI」という発音が、日本語の「これがAI(This is AI)」という意味に聞こえると多くの方に言われました。これは全くの偶然でしたが、とても巧妙でユニークな響きになるため、日本市場ではこのエピソードも積極的に伝えて、より親しみを持っていただこうと思っています。
次回、後編へつづく









