小林製薬紅麹事件 証拠手続き不在のまま原因物質が公表された事案―― 公文書上確認できない「検体の出所」 ――

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--大阪市保健所は収去せず、厚労省は受領記録なし--

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■ 前回発表からの進展について【新規追加】
本発表は、2026年5月11日の前回発表(225社の企業名公表等に関する意思決定文書への情報公開請求結果)に続くものである。今回は調査範囲を5機関へ拡大し、原因物質特定の根拠(検体の出所)に関して新たに情報公開請求を実施した結果を報告する。各機関への情報公開請求は2025年9月~2026年4月にかけて実施した。

■ 要旨
厚生労働省は令和6年5月および9月に、プベルル酸について「動物実験で腎障害が確認された」と公表した。
これに関連する証拠手続きについて情報公開請求を行った結果、収去の実施、検体の受領記録、ならびに判断根拠に関する文書は確認されなかった。

■ 公表の事実(争いのない前提)
令和6年5月28日および9月18日、厚生労働省はプベルル酸について「動物実験で腎障害が確認された」と公表した。

この発表は、大臣会見および報道機関を通じて公表された。

● 武見厚労大臣の記者会見
● NHK・共同通信などの報道

また、厚労省担当者も「公表した事実」自体は否定していない。

■ 証拠手続きに関する確認結果
本件に関しては、証拠手続きに関する行政文書の有無について確認を行った。

行政が食品を調査対象として扱う場合、食品衛生法第28条に基づく収去等により試料が取得される場合がある。

以下の事実が公文書により確認されている。

【確認された3つの事実】



確認された事実


根拠公文書


1.大阪市保健所は収去を実施していない


大大保8562号


2.厚労省には検体の受領記録・決裁文書が存在しない


厚労省発健生0805第2号


3.その後、厚生労働省によりプベルル酸に関する公表が行われた


9月18日公表資料・大臣会見



■ 情報公開請求で明らかになった事実の整理
上記の確認結果は、以下の3点を示している。

● 収去されていない
● 受領記録が存在しない
● その後、プベルル酸に関する公表が行われた

■ 公文書上確認できていない事項
今回の情報公開請求の結果、以下の事項については公文書上確認されていない。

● 検体はいつ・どこから入手されたのか
● 誰が管理し、どの過程で分析されたのか
● 第三者検証の独立性はどのように担保されたのか

本件に関する情報公開請求は、検体の出所および手続きに関する事項を対象としている。

行政調査においては、試料に関する情報が記録される場合があるが、本件ではその起点情報が確認できない状態にある。

本件では、行政調査において記録される場合がある試料の由来に関する文書が、情報公開請求の結果、確認されなかった。

■ 全関係機関で「文書不存在」
原因物質特定の根拠について、以下の5機関に情報公開請求を実施した。



機関


回答文書番号(回答日)


回答


厚生労働省


厚労省発健生0919第2号(令7.9.19) 厚労省発健生0805第2号(令7.8.5)


文書不存在


国立医薬品食品衛生研究所


衛研発第0926001号(令7.9.26) 衛研発第0306002号(令8.3.6)


文書不存在


大阪市保健所


大大保第8033号(令8.4.20)


文書不存在


農林水産省


8消安第236号(令8.4.21)


文書不存在


消費者庁


消食基第187号・消食表第319号 消安全第184号(令8.4.20~21)


文書不存在



原因物質特定に関する文書が、関係機関すべてにおいて存在しないことが確認された。

■ 結論
情報公開請求の結果、収去の実施・検体の受領記録・根拠文書のいずれも、関係機関において確認されなかった。

■ 公文書上確認されていない事項(再掲)
本件において、公文書上確認されていない事項は次のとおりである。

・検体はどこから取得されたのか
・誰がどの手続きで受領したのか
・行政判断に用いられた根拠は何か

本発表は、情報公開請求により確認された事実関係を整理したものである。

■ 問い合わせ先
株式会社薫製倶楽部 代表取締役/薬剤師 森雅昭
〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1
TEL:090-2001-0686  E-mail:sales@kunsei.co.jp
https://kunsei.com/archives/category/benikoji

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記事提供元:タビリス