Anaut、AIリアルタイム手術ナビゲーションで手術の安全性向上に貢献

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BE Health の支援を受け、臨床導入における最初の海外拠点として台湾を選択

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高度な集中力と迅速な判断が求められる手術室において、外科医は限られた視野と時間の中で、複雑な解剖構造を正確に把握しながら手技を進める必要があります。

特に、組織の境界が不明瞭で血管や神経が密集する手術環境では、わずかな判断の差が術中リスクに直結する場面も少なくありません。

東京発の医療スタートアップ Anaut社 は、こうした外科手術における課題に向き合い、手術中に「触れてはならない重要部位」を含む組織をリアルタイムで可視化するAI手術画像認識支援技術の開発を進めています。

Anautは、日本において早期にPMDA承認を取得したAI手術支援ソフトウェア企業の一社として、リアルタイム手術画像認識支援システム「EUREKA」を開発しました。

本システムは、コンピュータビジョンおよび深層学習技術を活用し、手術中の映像から重要な臓器や組織をリアルタイムで認識・可視化することで、術者に直感的かつ信頼性の高い判断支援を提供します。

これにより、手術に伴う不確実性の低減を図るとともに、外科医の判断精度向上を支援し、より安全で質の高い手術環境の実現に貢献します。
手術台での「問題意識悔い」から生まれた、次世代手術ナビゲーション
Anautの創業者である 小林直 氏は、約10年にわたる外科医としての臨床経験を通じて、手術合併症が患者および医師双方に与える深刻な影響を数多く目の当たりにしてきました。

その過程で同氏は、多くの重大なリスクが必ずしも手技の未熟さに起因するものではなく、術中に解剖構造を十分に把握できないことに起因しているケースが少なくないことに気づきました。

もし手術中に、膵臓や神経といった重要な解剖構造をリアルタイムで識別・認識できていれば、回避できた合併症も少なくなかったはず ──。

こうした問題意識が、Anautの技術開発の原点となっています。

この課題意識から誕生したのが、リアルタイム手術画像認識支援システム「EUREKA」です。

Anautは、術中におけるリアルタイムの「組織識別(Anatomy Mapping)」を中核機能として位置づけ、AIによって重要な解剖構造を強調表示可視化・提示することで、医師が最も高度な判断を求められる瞬間に、有用な補助情報を提供します。

Anautの戦略責任者(CSO)である ジェームズ・グロヴナー 氏は、この技術を「手術領域における自動運転支援システム」に例えています。

同氏は、本技術は医師の判断に取って代わるものではなく、あくまで重要な局面において信頼できる参照情報を提供することで、手術に伴う医師の負担リスク低減を支援することを目的としていると述べています。
日本の高い基準が築く、AI信頼性の起点
Anautが日本を最初の市場として選択したのは、偶然ではありません。

日本は、医療分野においても細部にまで及ぶ高い品質要求が求められる市場であり、その職人精神は外科手術の現場にも色濃く反映されています。

加えて、日本の手術プロセスは高度に標準化されており、長年にわたり手術映像や関連データが体系的に蓄積・管理されてきました。

こうした環境は、AIモデルの学習および精度向上において極めて優れた基盤となり、手術支援AIの信頼性を高める上で重要な役割を果たしています。

技術開発の初期段階では、Anautに対して慎重な見方や懐疑的な意見も寄せられていました。しかし、モデル精度の継続的な向上とともに、臨床現場での評価は徐々に変化しています。

調査によれば、若手外科医のおよそ8割がリアルタイム手術画像認識支援システム手術ナビゲーションシステム「EUREKA」を認知しており、実際の使用に対して高い関心と期待が寄せられていることが示されています。

このような厳格な基準を持つ日本市場において信頼を獲得したことは、Anautにとって単なる国内実績にとどまらず、今後のグローバル展開に向けた重要な礎となっています。

日本で培われた品質と信頼性は、国際市場においても同社の技術価値を裏付ける強力な後押しとなるものです。
専門家の評価から臨床検証へ ー 台湾をグローバル展開に組み込む理由
Anautは、日本市場において一定の手応えを得た後、拙速に国際臨床試験へ進むのではなく、まず欧米の外科医との対話を通じて、本技術が国際的にも通用する価値を有するかの検証を行いました。

開発初期には、米国および欧州においてリアルタイム手術ナビゲーションシステム「EUREKA」を紹介し、Stanford University や UCSF をはじめとする専門家から高い評価を獲得。

AIによるリアルタイム解剖ナビゲーションは、特定地域にとどまらず、世界規模で展開可能な技術であるとの確信を深めるに至りました。

一方で、次なる課題として浮かび上がったのが、国や地域ごとに異なる手術環境や臨床フローへの適応です。

日本と比較すると、欧米では患者の体格差が大きく、また外科医ごとの術式の違いも顕著であることから、AIモデルにはより高い安定性と汎用性、そして精度が求められます。

こうした背景のもと、Anaut は BE Health の支援を受け、台湾をAI手術画像認識支援技術の臨床導入における最初の海外拠点として選択しました。

台湾は、日本と同様に高水準な外科医療環境を有し、現場からの質の高い医師フィードバックを得られる点において、最先端技術を「実際の手術室」で検証するための理想的な環境といえます。

Anautにとって台湾は単なる検証拠点ではなく、AIが異なる医療チームや臨床環境においても安定して機能することを実証し、将来的なグローバル商業展開へと進むための重要なステップとして位置づけられています。
技術を臨床と国際ネットワークへと導く、戦略的パートナー BE Health
Anautが国際展開を本格化させる中で、同社は技術の社会実装に加え、市場の優先順位付け、臨床検証環境の構築、各国の規制対応、商業化のタイミングといった複合的な課題に直面していました。

こうした過程において、Anautは日本の国際医療分野に精通した専門アドバイザーの紹介を通じてBE Healthと出会いました。

継続的な対話を重ねる中で、BE Healthが有する臨床現場とスタートアップを結びつける実務的な強み、ならびに医療イノベーションの海外展開、臨床検証、事業化を一体として推進する実行力に可能性を見出し、Anautは国際臨床検証に向けた重要な第一歩として、BE HealthのPoC(Proof of Clinical Evidence)プログラムへの参加を決定しました。

BE Healthは、単なる資金提供にとどまらず、病院現場との強固な接点を基盤とした臨床検証環境、国境を越えた専門家ネットワーク、そして事業の成長フェーズに応じた戦略設計と継続的な伴走支援を通じて、Anautの成長を多面的に支援しています。

Anautの戦略責任者(CSO)である ジェームズ・グロヴナー 氏は、次のように述べています。

「BE Healthは、私たちの重要な意思決定に深く関与する戦略的パートナーです。国際市場への展開を進める中でも、臨床安全性と技術成熟度を最優先とする開発姿勢を維持できているのは、BE Healthの支援があってこそです。」
東京から世界へ: 手術安全の新たなグローバルスタンダードを目指して
Anautは今後、解剖構造認識の精度および適応領域のさらなる高度化を進めるとともに、国境を越えた臨床検証を一層深化させ、米国および欧州市場における規制対応ならびに商業展開を本格的に推進していく方針です。

日本の高い医療基準を起点に、欧米の専門家からの評価、そして台湾における実臨床での検証を積み重ねることで、Anautはより大きな国際市場に向けた確かな準備を整えてきました。

Anautは、AI手術支援技術の社会実装は、単一の企業やチームのみで実現できるものではないと考えています。

医療機関、学術研究機関、産業パートナー、そして志を同じくするイノベーションチームとの連携を通じて、臨床安全性の向上、手術品質の改善、さらには外科教育の発展に貢献できるのであれば、今後も積極的に対話と協業を進めていく考えです。

それは単なる製品のグローバル展開ではなく、「より安全で、より信頼できる手術」を実現するための、世界規模での長期的な取り組みでもあります。

BE Healthについて

BE Healthは、メドテック分野におけるイノベーションの推進に注力しています。
当社には、「BE Accelerator」と「BE Health Ventures」という2つのビジネスモデルがあり、メドテック領域のスタートアップの開発から市場開拓まで包括的に支援しています。
「BE Accelerator」は台湾最大のメドテックスタートアップアクセラレーターであり、2018年の設立以来、台湾の3つの大手医療機関と連携し、約100名のメンターと共に150社以上のスタートアップへを指導してきました。また、総額200億ドルを超える資金調達を実現しました。
「BE Health Ventures」は、スタートアップへの投資を行い、持続可能な成長を支援しています。

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インフォメーション
担当者:遠藤聡美
連絡先:satomi.endo@behealthventures.com

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記事提供元:タビリス