高度な2機体制も可能とする、現場に最適化した次世代橋梁点検デモンストレーションを開催

PR TIMES

~ 旭テクノロジーが提案する効率化・デジタルデータ活用とは~

株式会社旭テクノロジー(本社:兵庫県姫路市、代表取締役:幸長 保之、以下「ATCL」)は、
2025年6月18日に姫路市内の橋梁において、最新の手法を用いた橋梁点検デモンストレーションを開催しました。本デモンストレーションでは、地方自治体および建設コンサルタント各社が参加し、今後の橋梁点検の効率化・安全性の向上・長期的な予防保全へ活用するデジタルデータについてのATCL点検手法の説明を行いました。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-59fd9ba012f8cee776f64f5213b14481-3000x2022.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-4368bf121ffe6d0d60308d1ef63f5646-3900x2189.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

1.背景

橋梁点検は、老朽化する社会インフラの維持管理において不可欠な業務ですが、従来手法には多くの課題が存在していました。具体的には、橋梁点検車を使用する際には周辺の環境整備が必要であり、点検車の利用料も発生します。また、高所での点検では人が点検を行うことによる危険性が高く、足場の設置費用やロープアクセス作業費用が追加で発生します。さらに、高所にある狭隘部ではそもそも点検自体が困難であること、そして点検記録が紙ベースで保存されていることから、過去の点検履歴の調査や検索性が低いという問題も指摘されてきました。
こうした課題を背景に、ATCLではドローンを活用した革新的な点検手法を開発。点検業務の効率化と安全性の向上、さらには将来的な予防保全を見据えたデジタルデータの利活用による新たな橋梁点検モデルの提案を行っています。



2.デモンストレーション内容
今回のデモンストレーションでは、以下の機材を使用し、点検のリアルな現場を再現しました。

■検証用機材
(1) DJI / Matrice 350 RTK(橋梁全体点検機体、ELIOS3監視用機体)
  https://enterprise.dji.com/jp/matrice-350-rtk
(2) DJI / ZENMUSE L2(Matrice 350 RTK搭載、高精度LiDARシステム/カメラ )
  https://enterprise.dji.com/jp/zenmuse-l2
(3) Flyability / ELIOS3(狭小部点検機体)
  https://blue-i.co.jp/elios3/
 ●国土交通省 新技術情報提供システム(NETIS)登録機体
  https://www.netis.mlit.go.jp/netis/input/pubsearch/details?regNo=KK-250014%20
 ●国土交通省 点検支援技術性能カタログ 登録機体
  https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/inspection-support/

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-e00dca789ac8a41648cbfc7727c71538-1733x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]DJI社製「Matrice 350 RTK」および「ZENMUSE L2」[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-f4eb135797dffe58209352e71ca61234-1816x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]Flyability社製「ELIOS3」


■デモンストレーション内容

(1) 2機体制での点検(ELIOS3<点検機体>+Matrice350RTK<監視機体>)

MATRICEによる上空撮影と、ELIOSによる近接点検を組み合わせることで、橋梁全体から細部までを網羅する高度な点検が実現。さらに、操縦者と副操縦者がタブレット端末を活用し、過去の点検報告書とリアルタイムの映像を照合しながら、効率的な記録と判断が可能となりました。
加えて、ELIOS3にて狭小部を点検する際、機体が操縦士の視界から外れる状況が発生するため、安全性の観点からMatrice350RTKにより、ELIOS3の飛行状態を上空から常時監視。これにより、視界外での飛行リスクを最小化し、安全かつ確実な運用が実現しています。


[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-d1dac3ef11cb12ff4f6a82468c3863c2-1950x934.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-35713067d803e973ff39684550819dfb-3900x2281.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

(2) Matrice350RTK(3D点群データの生成・確認 / 橋梁全体像)
 橋梁全体を撮影し3D点群データを生成。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-1a4be5b88750f4af1630a7e2767daa9f-2345x1278.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]Matrice350RTK+L2による、3D点群データの生成・確認


(3) ELIOS3での点検(コンクリート橋・鋼橋、タブレットでの記録)

ELIOS3を使用し、コンクリート橋および鋼橋の狭隘部を点検。
記録には2台のタブレットを用いて、作業効率と正確性を高めました。
- Aタブレット:操縦士のプロポ画面をミラーリングし、リアルタイム映像を表示。
- Bタブレット:前回の点検報告書(調書)を表示。

この体制により、副操縦士はBタブレットで前回の損傷箇所を確認しながら、Aタブレットでのライブ映像を通して操縦士に正確な撮影指示を出すことが可能になります。また、Bタブレット上で新たな損傷情報を即座に記録できるため、紙媒体での野帳記録が不要となり、後日の照合作業も省略可能です。

[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-70dab937747a5500d7ecc29901a618ca-3000x1684.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]副操縦士が「前回点検時の損傷部分」を確認しながら、操縦士へ「撮影個所」を指示 
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-d11431d61df00ee65880d177cdde04fa-3900x2189.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ][画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-01db2a0d634238e5952c964150cafe5c-3900x2189.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


(4) Inspectorにおける点検記録データ紹介

ELIOSシリーズのフライトデータ解析ソフト「Inspector」にて、飛行データ画面を提示。
画面左側の「3D点群データ」、画面中央の「静止画」、画面右側の「静止画一覧」を紹介。
簡易的に長さを図る「スケール機能」、表面温度を確認する「赤外線(サーマル)カメラ」による撮影動画等、ELIOS3の狭小部飛行に加えInspectorの多彩な解析機能も確認頂きました。
[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-08824d43df84bf571ea11eaa52aedc7e-1024x560.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

(5) 意見交換・質疑応答
上記デモンストレーションの後、参加者の方から数多くのご質問、ならびに追加飛行等のご要望を
いただきました。


3.参加者からのご意見・ご感想

デモンストレーション終了後に参加者の方々へアンケートを実施し、多くの評価とご意見を
いただきました。
(1) 印象に残ったポイント
・狭小部の点検に非常に効果的
・人が点検できない損傷部が確認できる性能に驚いた
・飛行後のInspectorの3D点群データ処理、その精度と機能が活用できると感じた
・2機の機体による橋梁点検を初めて見た
・2つのタブレットを利用した、リアルタイムで点検調書を見ながら記録できる点

(2) ドローン活用のメリット
・交通規制や橋梁点検車などの準備簡略化
・安全性向上
・近接での撮影、橋体に接触しながらの撮影
・動画で撮影することによる、撮り忘れ等の人為的ミス削減
・点検時間の短縮

(3) 懸念点・導入課題
・費用面(当日の費用説明は省略)
・打音検査ができないこと
・天候の影響
[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-8f8061ff72febde3525b61e90e99efca-3900x2189.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像13: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-2d40cc692e67bd3d6c40299f83550e50-3900x2189.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]点群データをリアルタイムで確認する様子

4.3D点群データ解析結果から、長期保全・予防保全への活用を期待

MATRICE 350 RTKに搭載したZENMUSE L2で撮影・取得した橋梁全体の3D点群データを詳細に解析した結果、橋梁構造の「そり」が可視化されました。取得した点群データに対してフィルタリング処理を施し、構造物の主要部に対して直線を描画したところ、明確な「そり」が確認されました。このように「橋梁全体の3D点群化」を実施することで、前回調査との比較が可能となり、構造物の経年変化を定量的に評価できます。これにより、劣化の兆候を早期に発見し、事故や機能不全を未然に防ぐ「予知保全・予防保全」型の維持管理が、今後の社会インフラ点検での活用に期待されます。

[画像14: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-9d476a5e7609e4029d828ecce89b7fdd-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]0.125mの「そり」を確認


[画像15: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-8d1a4487cd76203f6b3aeab30543888a-3000x2065.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

5.今後の展望
ATCLは今後も、橋梁をはじめとする社会インフラや法人施設・設備の維持管理において、安全性・効率性・継続性を兼ね備えたドローン点検の活用を推進します。
また、運用ノウハウやドローン点検データ活用を含めた「包括的なDX推進ソリューション」として、自治体や法人各社へのご支援・ご提案を進めてまいります。



■本件に関するお問合せ先
本デモンストレーションに関するご質問・お問合せにつきましては、下記までご連絡ください。
株式会社旭テクノロジー ドローン事業部 山本・持田・坂井
電話番号:079-290-5691
メール :dms@atcl.co.jp 
[画像16: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64260/22/64260-22-4e9b7e4d48ad122eeca5b86fd74d4545-1061x452.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]株式会社 旭テクノロジー
所在地 :【本社】〒671-2224 兵庫県姫路市青山西4丁目4―1
会社HP: https://atcl.co.jp/
代表者 : 代表取締役 幸長 保之
資本金 :  6,600万円
事業内容 : プラント事業 再生可能エネルギー事業 ドローン事業
TEL : 079-267-5711
FAX : 079-267-5712

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記事提供元:タビリス