MABR技術で横浜市・日本下水道事業団との共同研究を開始

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 三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、横浜市及び日本下水道事業団と、汚水処理能力の更なる向上に向けた研究として、2025年12月5日に「MABR併用型活性汚泥法による既存水処理施設の能力増強技術の開発」について共同研究協定を締結し、MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor)の性能確認に向けた研究を開始しました。
 なお、当社は2024年4月に日本下水道事業団とMABRに関する共同研究の協定を結び、同年7月に横浜市から自主研究の承諾を受けた後、横浜市北部第二水再生センターにおいて実証試験を行ってきました。1年以上にわたる試験結果を踏まえ、このたび新たに当社と横浜市、日本下水道事業団の三者での共同研究として取り組むこととなりました。

1、共同研究概要
 研究名称: MABR併用型活性汚泥法による既存水処理施設の能力増強技術の開発
 研究場所: 横浜市北部第二水再生センター
 研究期間: 2025年12月5日~2026年6月30日
 研究目的: MABR併用型活性汚泥法のパイロットプラントを用いて、実下水での性能評価を行う

2、共同研究内容
■ MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor)概要
 MABRは下水処理場の反応タンクに導入することで、既存施設の能力増強が期待される技術です。ガス透過性膜の外側表面に生物膜を形成させ、生物膜に直接酸素を供給することで、有機物処理、硝化脱窒処理します。

■ 内容
 横浜市北部第二水再生センターに設置されたパイロットプラントを使用し、実下水での性能評価を行います。水処理能力増強の効果、省エネルギー性、LCC※の削減効果について検証します。パイロットプラントは既に稼働中であり、2026年6月まで実験を実施する予定です。

■ 研究目標と期待される効果
1. 処理能力増強:従来技術に対し水処理能力が1.5倍以上
 横浜市では水再生センターの再構築に着手しており、水処理能力増強技術が確立されることで、水再生センターの処理能力を維持しながら再構築事業を進めることができるようになります。


2. 省エネルギー性:従来技術に対し10%以上の削減
 電力消費量が減ることで運転コストの削減が期待できます。また、CO2などの温室効果ガスの排出量も削減されることで環境負荷の低減にも貢献できます。
3. LCCの縮減:従来技術に対し10%以上の削減
 施設や設備の導入から廃棄までの全体のコストを抑えることで、長期的なコストの低減に繋がります。

 当社は今後も、環境インフラ分野における技術開発を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
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※ 機械設備の導入から廃棄までにかかる総費用(ライフサイクルコスト)

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記事提供元:タビリス