ジョルダン社員のスペシャル座談会④ 「僕らの“鉄道愛”と移動の裏ワザ教えます」

ジョルダンニュース編集部

運用部・安田正治
CS推進グループ・橋浦孟志
システム開発グループ2・松本隆志

150年前の時刻表「乗換案内1872」の発案者


―――とうとうこの座談会も最終回を迎えました。ここでみなさんにジョルダン入社のいきさつや仕事内容をうかがっていきたいと思います。
 まず橋浦さん。橋浦さんはジョルダンの「乗換案内1872」を発案した人だと聞きました。社内外で大評判になり、ニュースでも取り上げられましたね。本当に誇らしいです。

橋浦 1872年10月14日(旧暦9月12日)に新橋~横濱間(現在の汐留~桜木町間)で日本初の鉄道が開業し、今年で150年が経ちました。この鉄道開業150周年を記念して「もしも鉄道開業時に乗換案内があったら」と思って発案したんです。まさかここまで評判になるとは予想できませんでした(笑)。

―――そんな橋浦さんが“鉄道愛”に目覚めたのはいつごろですか。

橋浦 小さいころ西武新宿線沿いに住んでいて駅前商店街に買い物に出かける毎日でした。踏切を走り抜ける電車を眺めることが多かったのが自分の“鉄道愛”のはじまりだったかもしれません。父には2006年まで東京・神田にあった交通博物館に連れて行ってもらったし、母の実家が広島なのでオープンしたての広島市交通科学館(現・ヌマジ交通ミュージアム)にもよく出かけたものです。
 中学・高校の部活動に「鉄道研究部」というものがあると知り、それがある中高一貫校がたまたま近くにあったので受験して入学しました。自分の思いがそれほどまで高まっていたんですね。「鉄道研究会」にはその名のとおり鉄道好き仲間と先生が集まっていて、それは充実した環境でした。そのころに学んだ鉄道に関する知識は今でも十分役に立っています。


異分野からジョルダンの“顔”に


―――まさに“なるべくして鉄道愛、入るべくしてジョルダン入社”ということですね。続いて松本さん。松本さんはとてもユニークな経歴をお持ちだそうですが。

松本 大学が心理学科だったんです。就活シーズンとほぼ同じころ、たまたまWebプログラミングに興味を持ち、いろいろ調べたら面白くなってしまって。それで独学で習得しながら就活しました。ジョルダンを選んだ動機は以前から好きだった「移動」というものに関わるサービスを提供する会社だからです。専攻とはまったく異なる分野での就活だったので、ダメなら専門学校で学び直す覚悟をしていたくらい。無事入社できて良かったです。
 いまはいわゆる「コンシューマ系」に属してジョルダンのHP(ホームページ)の運営をしています。乗換案内を「いかにお客さまに便利に利用していただくか」を考えながら、日々開発を続けています。HP はお客さまが直接触れるので、リリース前の検証でエラーや表示の崩れなどがないことを確認する必要があります。実は、リリース直前や直後に事前検証で拾いきれなかったエラーを発見することが何度かありました。作業としてはたいへんですが検査はいつも入念にやっています。HPのちょっとしたところで鉄道の知識が役立つことが多々あるので、この仕事に就けて本当に良かったと思っています。

―――ジョルダンの“顔”ですものね。とてもやりがいのある仕事だと思います。3人の中では最年長の安田さんも面白い話があるとか。

安田 大学4年の就活ではマスコミを受けて全敗しましたが、留年を決めた直後にリクナビを見ていたら、なんと自分がヘビーユーザーの乗換案内を作っている会社が人材募集をしているではないですか。即応募して3月には内定をいただきました。おかげさまで、大学5年の1年間、就活せずに楽に過ごせました(笑)。

―――縁があったとしか言いようがありませんね。

安田 本当にそう思います。そんな私に入社1年目の秋でしたが「携帯電話版乗換案内の有料版を作ってみないか」と社長から声がかかったんです。そこで、当時の上司や各部門の開発者の協力を得て、乗換案内の機能強化を図った「乗換案内NEXT」というバージョンを半年ほどかけて立ち上げました。入社1年目の新米だからこそ、無知で無茶なお願いにみなさんがつき合ってくれたのかもしれません。それから10年ほど「乗換案内NEXT」の運営や機能の強化、コンテンツの制作、ユーザーサポートなどを行ってきました。その後は乗換案内の経路検索の運営や制作進行、機能強化などに業務がシフトしいまに至っています。

“移動の決定版”といわれるまでに


―――わかりました。頑張っていらっしゃるんですね。最後にみなさん、ジョルダンの乗換案内について思う存分自慢してください。「経路検索」がいかに優れモノであるとか、他にもこんな使い方があるとか。

橋浦 「移動のすべてをサポートする」がセールスポイントの乗換案内アプリを旅行や交通全般にぜひお使いください。現在地から目的地まであらゆる公共交通機関と徒歩でナビゲーションするものです。駅の出口番号や外に出ても迷いやすい1歩目からきちんとフォローします。移動の道中も銀行やお店などの目印をもとにご案内します。また、「スポット指定検索」を使えば日本全国約440万件(2021年6月3日現在)、観光地も含むスポット情報と目的地の入力候補予測機能で行きたい場所がすぐ探せます。お出かけ情報も「温泉特集」「動物園水族館特集」「映画の時間」「美味案内」「駅弁情報」など多彩です。そのまま決済・乗車ができる「ジョルダンモバイルチケット」も続々券種を増やしています。私が開発に携わった「フリーパス検索」も有料になりますがオススメ。フリーパスを指定して利用可能な交通機関に限定した経路を検索でき、対応券種数は100券種以上に増えていますよ。


「効率的かつ快適な移動」を進化させる


―――ありがとうございます。続いて松本さん、お願いします。

松本 橋浦さんから“神田にあった交通博物館”と聞いたとき、うわあ、懐かしいな、と。収蔵物がところ狭しと並べられたニッチな空間で味がありましたね。移転した埼玉県さいたま市大宮の鉄道博物館も開放的で良い雰囲気です。
 ちょっとつけ加えたいのはやはりニッチな機能ですが、無料版で月10回の使用まで、有料版では回数無制限になる「バス接近情報」が個人的にオススメだということです。対応しているバス停で「あと何分でバスが到着するか」とか「乗ろうとしているバスはどこを走行しているか」を確認できる機能です。たとえば、乗換案内アプリでは公共交通オープンデータを利活用した西武バスのリアルタイム「バス接近情報」を提供していますし、都営バスや横浜市営バス、関東自動車、いまざとライナー(大阪シティバス)など、全国さまざまなバス会社を対象にサービスの提供を始めています。バスの運行は道路状況に左右されやすいので、「バス接近情報」で到着時刻を把握し、最低限の待ち時間でバスに乗ることができます。

―――鉄道だけではなく、バスの情報も快適な旅を続けるためには貴重ですよね。それでは安田さん、最後を締めくくってください。

安田 「経路検索サービス」はスマホの普及でよりお客さまの日常に欠かせないサービスになり、情報の精度や経路の多様性、これらのニーズがどんどん高まっています。
 その一方で、地方の過疎化やコロナ禍による利用客の減少、乗務員のなり手不足などで公共交通自体の維持が困難になっています。そんな状況ですからわが社の乗換案内も「利用客が経路と時刻を調べて乗る」ものから「利用客のニーズに寄り添い、効率的かつ快適な移動の提供を支援する」という役割にもっともっと進化していく必要があります。ジョルダンにはこの思いを実現しようと交通事業者などとタッグを組んで、日々問題の解決に取り組んでいるメンバーがたくさんいる。これがうちの本当の強みです。


―――ありがとうございます。みなさんのような方々が日々ジョルダンの活動を支えていると思うととても心強く、胸が揺さぶられます。元気も出てきます。

安田 あと1つつけ加えていいですか。

―――どうぞ、どうぞ。

安田 「時刻表」をタップすると、乗り換え先の路線を選んでその先の列車も見ることができるので、手動で行程をあれこれ検討したり、途中駅で観光や買い物の時間を確保したいときに便利です。目的地の到着リミットがある場合に「あいだに何本列車があるか=何か所途中下車ができるか」を知ることもできるんですよ。

―――わが社にこんなすごい“鉄道愛”の社員が何人も在籍していたとは思いもよりませんでした。新たな発見に大きな希望が持てました。これを読んでいる“鉄道愛”にあふれる方々には、ぜひ乗換案内の機能をすみずみまで使い倒してワンランク上の旅を楽しんでいただきたいと思います。これからもジョルダンをぜひよろしくお願いします。みなさん、本当にありがとうございました。
(ジョルダンニュース編集部)

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記事提供元:タビリス