ジョルダン社員のスペシャル座談会② 「僕らの“鉄道愛”と移動の裏ワザ教えます」

ジョルダンニュース編集部

運用部・安田正治
CS推進グループ・橋浦孟志
システム開発グループ2・松本隆志

“日本最北の私鉄”で唯一無二の風情を楽しむ


―――3人からの“鉄道愛”にあふれるお話がどんどん出ていますが、松本さんの手が挙がっています。どうぞ。

松本 先ほど(前回)の私の発言にちょっと追加を。おふたりの旅行は鉄道趣味中心のように見受けられますが、私は「乗り」「撮り」「音」に加えて「設備」、なかでも「駅」と「線路」が趣味の対象です。「駅」は鉄道にいくつもある顔の1つで、その発展の歴史を刻む存在です。たとえば、東京メトロ銀座線の移転前の表参道駅や、阪神本線の春日野道駅の旧ホームなど、駅施設の改良の痕跡などを旅行ついでに巡って観察しています。また、同じようにしか見えない「線路」には枕木や分岐点など路線によってさまざまな特徴があります。

―――マニアぶりが深いですね。さて、みなさんがぜひオススメしたい旅行、今後行ってみたい旅行を紹介していただきたいと思います。人には教えたくない鉄道旅の穴場、裏ワザなどがあればぜひ。

橋浦 たくさんありますが、まずは「津軽鉄道」。“日本最北の私鉄”で、冬期に旧型客車がダルマストーブを積んで走る「ストーブ列車」で有名です。ストーブの上でスルメを炙って楽しむその風情は唯一無二のもの。金木駅と津軽五所川原駅では腕木式信号機(“信号テコ”というレバーを人の手で操作し、ここから伸びるワイヤーで信号機本体の腕木の位置を変える仕組みの信号機)も現役です。金木駅が最寄り駅で見学もできる太宰治の生家「斜陽館」や、五所川原で接続するJR五能線の観光列車「リゾートしらかみ」との掛け持ちもオススメ。旭川~網走~釧路を結ぶ「石北本線・釧網本線」も山あり海あり原野あり冬には流氷もあり、訪れる人を飽きさせません。さらに高知県窪川と愛媛県宇和島間を四万十川に沿って走る「予土線」。走る気動車はすべて旧国鉄型で、0系新幹線のデザインを模して走る「鉄道ホビートレイン」や、オープンデッキで清流を楽しむ「しまんトロッコ」など魅力ある車両も見どころです。


―――みんなローカル線ですね。

橋浦 私は「ローカル線」という言葉をあまり使いたくありません。その地元にとってみれば東京の山手線と同じように通勤通学に欠かせない路線ですから。

―――わかります。その通りですよね。続いて安田さんにお聞きします。

「のぞみ」に抜かれない「ひかり」は超オススメ


安田 前回の座談会で「早朝の新幹線やLCC(格安航空)を使う」と言いましたが、新横浜駅6時始発の「ひかり」はGWやお盆でも確実に自由席に座れるので、利用可能な人にはオススメです。近年は「目的地に安価に到達する手段」としてLCCや高速バスが充実しています。私もLCCのおかげで九州の温泉をたくさん巡ることができました。でも、そもそも鉄道を好きになった理由は「ボーッと窓の外を眺めているのが楽しい」ですし、「旅と呼ぶものは移動の道中を含めての楽しみ」という思いがあります。橋浦さんはわりと強行突破の旅をされているようですが(笑)。鉄道、LCC、高速バスをうまく使いこなし、「移動の道中」を取り入れた旅を続けたいと思っています。 

長崎の雲仙温泉。LCCを利用すればお得に訪れることができる

―――旅のスタイルは本当に人それぞれということですね。松本さん、いかがですか。

松本 安田さんが言った「ひかり」は本当にオススメ。東京~名古屋で「のぞみ」に抜かれない「ひかり」は東名間での利用では個人的な穴場です。ローカル線とは少し毛色が違いますが、三菱重工業の神戸造船所で働いている人たちの通勤輸送に特化したJR和田岬線はユニークな存在ですね。近隣地域の再開発にともない廃線の噂も出ていますが、工場地帯を走ること、残り少ない103系電車であること、朝夕のラッシュ時のみ1区間(兵庫駅~和田岬駅。平日17往復、土曜日12往復)の運転をするなど魅力的な要素が多く、神戸の中心地からも近いので一度は乗車して沿線の雰囲気を感じたいと思っています。

―――ありがとうございます。次回ではさらにみなさんのとっておきの鉄道旅、裏ワザを披露していただきます。お楽しみに。
(ジョルダンニュース編集部)

ジョルダン社員のスペシャル座談会① 「僕らの“鉄道愛”と移動の裏ワザ教えます」
記事提供元:タビリス