スタートアップカンファレンス 「IVS2025」7月2日京都市で開幕

ジョルダンニュース編集部

人工知能(AI)やディープテック、アーリーステージ支援など多様な領域に特化し、新たにWeb3やクリプト分野にも注力

国内最大規模のスタートアップカンファレンス「IVS2025」が7月2日、京都市で開幕する。IVS KYOTO実行委員会(株式会社Headline Japan、京都府、京都市)が主催し、4日までの3日間、京都市勧業館「みやこめっせ」およびロームシアター京都を中心会場として開催する。

記者会見したIVS KYOTO実行委員会のメンバー。左から順に、京都府の西脇隆俊知事、Headline Japanの島川敏明代表取締役、京都市の松井孝治市長。

IVSは2007年に始まったスタートアップの祭典で、起業家、投資家、大企業、クリエイターなどが一堂に会し、イノベーションとビジネスチャンスを創出する場として成長してきた。2025年は「Reshape Japan with Global Minds」をテーマに、世界の潮流を取り入れながら日本の未来を共に再構築する狙いだ。

今回のIVS2025では、投資家や経営者向けのゾーンのほか、スタートアップ関連人口の増加を目指す7つのテーマゾーンを設ける。人工知能(AI)やディープテック、アーリーステージ支援など多様な領域に特化し、参加者が効率的かつ本質的な交流を図れる仕組みを整えた。来場者は12,000人を見込み、女性参加比率30%、海外参加者比率20%、全国47都道府県からの参加を目標に掲げている。

6月24日に京都府庁で行われた共同記者会見では、IVS KYOTO実行委員会委員長の島川敏明氏(Headline Japan代表取締役)が「IVSはプラットフォーム。参加者自身がコンテンツを創り出す参加型イベントであり、今年は第3フェーズの幕開け。新たにWeb3やクリプト分野にも注力し、多様な人材と技術の融合を目指す」と語った。

「今年は第3フェーズの幕開け」と意気込むHeadline Japanの島川敏明代表取締役

京都府の西脇隆俊知事は、府が国のスタートアップ・エコシステム拠点都市に選定され、設立数やユニコーン創出などの目標を達成した実績を紹介。IVS2025では新たに「京都エリア」を設置し、地元企業や金融機関とのビジネスマッチングを加速させるほか、7月5日には次世代育成の特別企画「IVS Youth」を開催し、小中高生を対象に起業家精神の醸成を図ると説明した。

スタートアップ支援の実績を強調した京都府の西脇隆俊知事

京都市の松井孝治市長は、Notion共同創業者CEOのIvan Zhao(アイバン・ザオ)氏を招いたウェルカムセッションの開催を発表した。匠の精神とAIの融合をテーマに、京都ならではの伝統と最先端技術が交差する場を強調した。また、450件以上のサイドイベントを通じて街全体がフェスティバルのような盛り上がりを見せるとし、地域ならではの多彩な交流の魅力をアピールした。

京都市の松井孝治市長は、京都ならではサイドイベントを通じた多彩な交流の魅力をアピールした。

IVSは3年連続で京都で開催される。島川氏は「アクセスとキャパシティを有する都市として京都は最適。学生や研究機関、歴史文化が融合する環境が強み」と述べ、今後もサイドイベントの文化を発展させ連携を強化していく考えを示した。西脇知事は「京都開催は国内外の起業家・投資家の交流拠点を確立し、スタートアップ全体のレベルアップに寄与する」と期待を込めた。

IVS2025は単なるイベントではなく、グローバルな視点と日本の伝統的な知恵を融合させ、イノベーションの新たな地平を切り拓く知的プラットフォームと言えるだろう。次世代の起業家精神と、オープンイノベーションへの飽くなき挑戦が、ここ京都から世界へと波及していく。

※写真は全て、主催者提供

ジョルダンニュース編集部

記事提供元:タビリス