業界で注目された新築シェアハウス。LT城西の魅力とは?

LIFULL HOME'S PRESS

業界で注目された新築シェアハウス。LT城西の魅力とは?の記事画像

他人同士が一緒に住むための空間作りを新築で実現


名古屋市に2013年に誕生したシェアハウス、LT城西。現在では新築のシェアハウスも増えてきているが、ここが誕生したころはまだアパートや寮などをリノベーションすることが主流で、最初からシェアハウスとして計画・建設された物件として注目された。

シェアハウスを前提にすることで、その特徴をより引き出した空間作りを実現。外観を見ると窓の位置が一部変則的になっており、3階建てのようだが実際は2.5層の造りだ。今年3月には庭を挟んで向かい合う形で、LT城西2がオープン。外観は異なるが、こちらも同じコンセプトで空間作りがされている。他人同士が集まって住むための空間というのはいったいどんなものなのか。
施主から依頼を受け、LT城西の管理・運営をする有限会社デクーンの代表・奥村秀喜さんに話を伺った。


(写真上)LT城西の外観。大小の窓が建物におもしろみを出している</BR>(写真下)LT城西から中庭を挟んで、LT城西2を見た風景



個室を立体的に配置して、共有部に広がりを持たせた


LT城西は、若い人たちが共に住むことを提案するシェアハウスとして、それにふさわしい空間を目指して造られた。先に述べた通り、新築だからこそできる空間作りとなっている。設計を担当したのは、シェアハウスやシェアオフィスを多く手掛ける東京の成瀬猪熊建築設計事務所だ。また、新たに2017年に建てられたLT城西2は、名古屋の諸江一紀設計事務所が担当している。

寮などをリノベーションした場合、例えば大型ホテルのように真ん中に廊下があってその両脇に個室が並ぶ造りが多いが、ここは個室を高低差のある立体的な配置に。その結果、共有部はメインリビングスペース以外に、各個室の間にいくつかの空間ができ、そこで居住者がおもいおもいに過ごせるようになっている。
「シェアハウスで新築するならこうだよねっていうことで、共有スペースの空間を広くとるということを柱にしています。だから、共有スペースが贅沢にど真ん中にあり、その周りに個室がはりついているような感じです」と奥村さん。

個室のドアは共有部からは中が見えない造りとなっており、プライバシーは守られているが、共有部で過ごす他の居住者の話し声や物音など、気配は必ず感じられる。
「見学される際に、『どこの部屋が静かですか?』と聞かれることも多いけれど、ここは人の気配を感じるようにわざと造られているから、どこの部屋にいてもうるさい(笑)。そうでなければ、アパートやマンションに住んで、喫茶店などで話しているのと変わらないですよね。」と奥村さんは言う。

気配を感じることで1人じゃないという安心感も生まれるし、なにより他人と暮らしてコミュニケーションをとるシェアハウスのおもしろさに必要なことであるのだ。ただ、LT城西では、人の気配はどこでも感じられるが、1階のメインのダイニング、リビング以外にもスペースがあることで、1つのところに集うことにしばられない自由さも生まれている。


LT城西のリビング※写真提供:有限会社デクーン



住みよさのための設備も充実


奥村さんは、LT城西の施主と家主仲間であり、それまで3軒のシェアハウスを運営していた経験を買われて、運営と管理を任されることになった。そのため、設計の段階で水回りや動線など、奥村さんの意見も参考に入れられている。
「例えば、トイレは7~8人に対して1つあれば十分だとこれまでの経験でわかりましたのでそれを基本に。キッチンのシンクは全13室あるLT城西は1つ、全21室のLT城西2は2つとなっています」。

個室の大きさは、名古屋という土地柄も考えて東京よりも広めで、LT城西はすべて7畳半、LT城西2は3部屋が6畳で、それ以外は8畳となっている。各部屋にはベッド、クローゼット、エアコン、照明、カーテン、室内用の物干し棒が備え付けられている。コンセントも2か所あり、建物内はWi-fiも完備されているが、個室には有線LAN端子(他室との通信は遮断されている)もある。「ベッドカバーと枕を持って来れば、即生活することができるんです」。

また、「各自で持ってきてくださいというのは、お風呂の足ふきマットとヘアドライヤー。ドライヤーは女性の方は特に好みの機能などもあるので、1棟めではそろえたのですが結局使われなかったんですよね。あと、洗剤もです。そういった好みがはっきりとあるものはそろえません」。皿や箸、コップ、調理器具などがそろえられているほか、醤油、ケチャップ、ソースなどの基本的な調味料も共益費に含まれている。ここまでシェアハウスでそろえられているのは少ないという。共益費にはエアコンなどの光熱費や、週1回の清掃業者の費用も含まれているため、約1万5000円という価格にしっかり見合うものとなっているのも魅力だ。


(写真上)心地よく住んでもらうために、各個室の窓から必ず植栽が見えるようにしているのもこだわり</BR>(写真下)LT城西2には、遊び心でハンモックが吊られた部屋も



面談でシェアハウスに入居可能かを見極める


入居にあたり、社会人限定だが年齢の上限は設けていないLT城西。奥村さんは入居審査として、面談を重視している。「面談はここだけではなくて、1棟めの時からそうしています。弊社のサイトで募集をかけて、選びます。家賃を払えばいいのではなく、ここでは“コミュニティ”を作るので、人とうまくいくということが前提でないとダメなんです。だから仲介業者に入ってもらうことはできません」。4人に1人くらいは断ることがあるという。

神経質すぎない、潔癖すぎないというところも大切なチェックポイントだという。「ただ、清潔度は実際にみてみないとわからないことでもあります。精神的にはうまくやれても、例えば食事した後にテーブルが汚れていもそのままにしておくのが度重なればダメ。それは面談の言葉だけではチェックできません。そうすると半年の定期借家にしているので、退居していただきます。これまで3人いましたが、こちらも言うのがつらいので、最初に面談をしっかりとするようにしています」。

また、男女比も同じくらいにするようにしている。「トラブル防止のためです。女性が圧倒的に多くてもダメなんですよ。シェアハウスを選ぶのは、1人暮らしより安心感もあるので女性が多いんですよね」。

新しくオープンするシェアハウスでは、最初に奥村さんか、奥村さんの会社の社員として働く娘さんが実際に1週間ほど一緒に住んで、後片付けやゴミのことなど住む上での細かなルールを教える。それで後から来る人が最初に入居した人を見習ってもらうというスタイルにしている。


有限会社デクーンの代表・奥村秀喜さん。後ろの黒板は、奥村さんのお気に入りで、入居者同士の連絡事項が書かれることも



名古屋のシェアハウス事情


奥村さんは、現在LT城西、LT城西2を含めて計6軒のシェアハウスを管理・運営する。初めて手掛けたのはご自身の持ち家をリノベーションした6年前。
「そのころは名古屋ではまだシェアハウスが浸透していなくて、名古屋でシェアハウスのホームページを作ったのは私が最初でした。ビジネスモデルでも東京のやり方そのままでは名古屋では通用しないことが多いので、とにかく何でもやってみようと。それで自分でホームページを作り、募集をかけました」。

もともとは、インターネットでフライフィッシングのウェアの販売をしていた奥村さん。
「全然関係ないと言われることが多いけれど、フライフィッシングの着るものだけを売るというターゲットの狭さと、当時は認知度が高くなかったシェアハウスは、変わり者を探しあてて深く切り込むというところは同じだったから(笑)」。
試行錯誤しながら進め、シェアハウスに合う人を選ぶことや、ルール作り、そしてシェアハウスでは珍しい連帯保証人を必要とすることでも安心感があり、奥村さんが管理・運営する物件は人気となっている。

そんな奥村さんに名古屋のシェアハウス事情について聞いてみた。
「よっぽど特色があったり、家主がおもしろがってやるなら別ですが、東京と違って、名古屋は場所がよくないとダメですね。うちの場合は特に、社会人限定なので、そうすると通勤時間の問題がある。名古屋では通勤に1時間かかると、億劫というような話もあります。駅から歩いて7~8分くらいというのがいいですね」。

=========================

「シェアハウスを求めてくる方は、安心感のほか、人のつながり、人脈を作りたいというような積極的な人が多いです。住宅費というより、自己啓発費と思って入ってくる方が3~4割くらいいるような感じですね。自己啓発のセミナーよりも、間近で違うことに興味を持っている人が何かをやっているというのは、影響の及び方が全然違うと思います」と奥村さん。実際に、入居者の影響を受けて、転職や新たな夢を見つけた人もいると言う。

空間ときちんとした運営で確かな住みよさを追求したLT城西。シェアハウスというひとつの住居としての魅力をしっかりと感じられた。ホームページでもその思いがしっかりとつづられているので、ぜひ参照してほしい。

取材協力:有限会社デクーン(http://d-flat-nagoya.com/
参考:LT城西(http://lt-josai.com/


LT城西2の2階。空きスペースに机と椅子を設置している ※写真提供:有限会社デクーン



[関連記事]
注目を集める蔵前に“DIY可能”なシェアハウス登場。街をシェアする「ノイエクラマエ」とは
入居待ちがでる「シェアハウスアルト」。人を惹きつけるオーナーの心得とは?
浜松市に誕生した斬新なシェアハウス。コンセプトは「アウトドア好きの秘密基地」
サバゲーができるシェアハウス!スケボーにミニプールまで。"大人の遊び場"賃貸を見てきた
交通の便と住み心地の良さを両立! 大井町の新築シェアハウス

出発:

到着:

日付:

時間:

test