秩父観光の醍醐味を教えます⑤ レンタサイクルでアニメの聖地を訪れ、作品の世界に浸ろう!

ジョルダンニュース編集部

 近年、ドラマや映画、アニメーション(アニメ)などの舞台となった場所や、登場人物に所縁のある場所を訪れることを、宗教に例えて「聖地巡礼」と呼んだりします。また作品に登場する風景を見に訪れることを「舞台探訪」とも呼びます。
 自治体の中には、アニメの聖地巡礼を観光のテーマにした「アニメ観光」を積極的に宣伝して、観光客を誘致しているところがあります。秩父では、当地が舞台となった有名なアニメがあり、秩父市もアニメ観光に力を入れています。

秩父を有名にした「あの花」


 秩父を舞台にした有名な作品は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(略称:あの花)です。これは2011年4月~6月までフジテレビで放送されたテレビアニメ(全11回)です。幼い頃、事故で亡くなった幼馴染の夢を叶えるため仲間が奔走する、心温まる青春ファンタジーとして有名になり、また、人気を受けてドラマ化されました。秩父の名前を一躍有名にしたアニメでもあります。
 このヒットを受けて「心が叫びたがってるんだ。」(略称:ここさけ)、「空の青さを知る人よ」(略称:空青)というアニメも後続して発表され、「秩父三部作」と言われます。
 これらは全て、秩父が舞台設定のモデルとなっており、作品の中では、市内の実在する建物や風景が随所で描かれています。

 秩父市観光課では、秩父市公式サイト「秩父観光なび」で、聖地秩父のアニメ観光情報を発信しており、また、関連したイベントなども随時実施しています。

秩父市役所にあるアニメ観光の展示スペース


 今回は、レンタサイクルを使って巡る、舞台探訪旅をご紹介します。

まずは、観光情報館でレンタサイクルと舞台探訪マップをゲット


 今回紹介する訪問スポットは、駅からやや離れた場所もあるため、徒歩ではなく自転車で行きます。
 西武秩父駅すぐ近くにある秩父観光情報館は、観光案内所としての施設ですが、ここでレンタサイクルを借りることができます。当日貸し出しのみで予約は受け付けていません。開館は9時ですが、休日には10時前に全車出払ってしまうこともあるようなので注意しましょう。料金は、8時間利用で、普通自転車1,000円、電動アシスト2,000円です。
 レンタサイクルを申し込む際、秩父三部作の舞台探訪マップ(巡礼マップ)も忘れずにもらいましょう。

秩父三部作の舞台探訪マップ(巡礼マップ)、無料でもらえます

 なお、この観光情報館には、「あの花特設コーナー」が設置されていますので、寄ってみると良いでしょう。

観光情報館の特設コーナー

 今回は、三部作のうち「あの花」の舞台を巡ります。
 巡礼マップでは20か所以上のスポットが紹介されていますが、市の中心部にあるものが多く、自転車を使えば、1日で全て周り切れる範囲にあります。
 ここでは、巡礼スポットの中から、有名な2か所をご紹介します。

あの花のオープニングに登場する「旧秩父橋」と「見晴らしの丘」


 まずは荒川にかかる旧秩父橋です。これはオープニングに登場する場面ですが、あの花10周年記念サイトの表紙に描かれている場所でもあります。あの花巡礼では誰もが訪れる聖地のようです。旧秩父橋(2代目)越しに新秩父橋(3代目)を見る景色はサイトの背景そのもので、登場人物になった気持ちで橋の上に立つことができます。

左:市役所にある、神鏡を見立てたポスター 右:旧秩父橋

 次に紹介するのは、羊山公園にある「見晴らしの丘」です。
 ここもオープニングで使われた場所ですが、ここからは秩父の市内を一望することができ、アニメファン以外でも楽しめる、素晴らしい景色を見ることができます。

左:市役所内のポスター 右:見晴らしの丘

 なお、市内では細い道も多いので、自転車を運転する際はご注意ください。

巡礼の記念のお土産に、御朱印をもらって帰ろう


 さて、せっかくの巡礼旅、訪ねるだけでなく何かお土産を持って帰りたいところですね。
 秩父では、秩父三部作の御朱印をもらって帰ることができます。もちろん無料です。
 レンタサイクルを借りた観光情報館と、秩父駅に近い「ほっとすぽっと秩父館」では御朱印台が設置されており、御朱印を押して持ち帰ることができます。
 ご存知のとおり、秩父は「三十四か所観音巡礼」が有名であり、これに例えてスタンプではなく御朱印と言っているようです。
 台紙は御朱印台に置かれており、無料でいただけます。ただし1人1枚までです。

秩父三部作の御朱印(左から、あの花、ここさけ、空青)

 なお、ほっとすぽっと秩父館では、秩父三部作に関連した様々なアニメグッズも販売していますので、お土産に買って帰っても良いでしょう。
 近年、アニメやドラマの聖地には多くのファンが訪れ、アニメの舞台を実際に肌で感じ、登場人物に共感して楽しんでいます。
「あの花」ファンのみなさま、聖地秩父へのお越しをお待ちしています。

最寄り駅:西武秩父駅(西武線)
秩父観光協会URL:http://www.chichibuji.gr.jp

※アニメーションの画像の著作権は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」製作委員会に帰属しています。
※この記事には個人的感想を含みます。

田中信行(たなか・のぶゆき):1968年東京都生まれ、埼玉県育ち。埼玉大卒。全国通訳案内士、総合旅行業務取扱管理者。ローカルな観光を盛り上げるため、通訳ガイドとしての活動を目指しているほか、観光地の魅力を紹介する執筆活動も行っている。

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記事提供元:タビリス