原告男性「人生返して」=長年打ち明けられず-強制不妊提訴

時事通信社

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不妊手術を強制されたとして札幌地裁に提訴し、記者会見する小島喜久夫さん(右)=17日、札幌市中央区

 「できることなら人生を返してほしい」。中学生の時に不妊手術を強制され、東京地裁に提訴した男性(75)は17日、東京都内で記者会見し、長年抱え込んできた切実な思いを訴えた。

 男性によると、仙台市の児童施設に入所していた中学2年の時に手術を受けた。医師や施設から説明はなく、施設の先輩から子供ができなくなったと知らされ、「頭が真っ白になった」と振り返る。

 長年連れ添った妻が白血病で亡くなる直前、病室で打ち明けた。妻は手術には触れず、「私がいなくなってもご飯をしっかり食べるのよ」と言い残したという。

 男性は「妻は『子供はまだか』と周囲から言われつらい思いをした。1人の女性を不幸にしてしまった」と悔やみ、「手術を受けたことを打ち明けられず傷ついている人が全国にいる。国は真実を述べてほしい」と求めた。

 札幌市内で記者会見した原告の小島喜久夫さん(76)は「氏名を出せば、他の仲間が勇気を持って出てきてくれるのではないか」と、実名公表に込めた思いを語った。

 約40年前に結婚した麗子さん(75)には、今年2月まで明かせなかったといい、「妻がいなかったら死ぬまで心にしまっていた」と沈痛な面持ち。同席した麗子さんは「ショックだったが、悩み苦しむ夫を応援してきた。提訴に踏み切れて良かった」と語った。 

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