漱石のはがき100年ぶり発見=留学中「独リボツチデ淋イヨ」

時事通信社

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英国留学中の夏目漱石が1900年11月21日、友人に宛てた絵はがき。下段の中央辺りに「独リボツチデ淋イヨ」と書いてある(福井県立こども歴史文化館提供)

 福井県は23日、文豪夏目漱石が英国留学中、ドイツに留学している友人2人に送った自筆のはがき3通を発見したと発表した。いずれも内容は1917年刊行の「漱石全集」で紹介されているが、現物の確認は約100年ぶりという。

 見つかったのは独文学者で京都帝国大の初代文学部長を務めた藤代禎輔宛て絵はがき2通と福井県出身の国文学者、芳賀矢一宛てはがき1通。ロンドンに到着して約1カ月後の絵はがきには「僕ハ独リボツチデ淋(さびし)イヨ」と記され、漱石の孤独感がうかがわれる。

 3人は東京帝国大時代の学友で1900年9月、国費留学生として同じ船で横浜港から出発。漱石は英国で約2年間の留学生活を送った。早稲田大名誉教授の中島国彦氏(日本近代文学)は「ロンドン生活の様子や感想を小さな字で丹念に込めていたことが分かる」と再発見の意義を話した。

 今回のはがき3通は、福井県立こども歴史文化館(福井市)の担当者らが昨年9月、同市内の古書店で発見した計194点の資料中に含まれていた。漱石自筆の絵はがきなどは26日から6月24日まで同館で公開する。 



英国留学中の夏目漱石が友人2人へ宛てた絵はがき2通とはがき(福井県立こども歴史文化館提供)

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