「10年固定」を選ぶ人が増えていた!低金利時代のローン借り換え実態が明らかに

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住宅金融支援機構の「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」によると、借り換え先で選ばれている金利タイプは、固定期間選択型の10年が多いということが分かった。この固定期間選択型10年が選ばれているのはなぜなのだろうか。【今週の住活トピック】
「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」の結果公表/住宅金融支援機構10年の固定期間選択型が借り換え後に増加

住宅ローンの金利タイプには、半年ごとに金利が見直される「変動型」、返済当初一定期間の金利を固定する「固定期間選択型」、返済中金利が変わらない「全期間固定型」がある。固定期間選択型は、当初固定期間を2年、3年、5年、10年などから選ぶもの。全期間固定型は、住宅金融支援機構と民間金融機関の提携ローン「【フラット35】」が代表的だ。

今回の調査は、2016年4月から2017年3月までに借り換えをした1360人を対象に実施したもの。借り換え前後では、利用する金利タイプの割合が、次のように変化していた。

〇借り換え前→借り換え後
変動型 26.5%→28.0%(+1.5ポイント)
固定期間選択型 51.2%→58.9%(+7.7ポイント)
全期間固定型 22.3%→13.1%(-9.2ポイント)

こうして並べてみると、変動型が微増、固定期間選択型が増加している反面、全期間固定型は減少したことになる。

では、借り換え前後で選択する金利タイプはどのように変わるのだろうか。住宅金融支援機構では、ネットワーク分析という興味深いデータを紹介している。このデータを使って、より詳しく見てみよう。

【画像1】借り換えによる金利タイプの変化(ネットワーク分析)(出典/住宅金融支援機構「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」)

【画像1】借り換えによる金利タイプの変化(ネットワーク分析)(出典/住宅金融支援機構「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」)

画像1を見ると、もともと借りている人が多い変動型や固定期間選択型の10年(以下、10年固定)、【フラット35】については、借り換え後も同じものを選んだ人が多い。しかし一方で、
・変動型から10年固定への借り換え
・真逆の10年固定から変動型への借り換え
・【フラット35】やそれ以外の全期間固定型から10年固定への借り換え
で件数が多いことも分かる。

金利差は意外に小さい?借り換えまでの経過期間は5年以下が半数!?

借り換えは、金利を下げることによって利息を削減できるという点が最大のメリットだ。利息が削減できれば、毎月の返済額を減らしたり、返済期間を短くしたりできる。

かつては、借り換えを検討するポイントとして、「借り換え前後の金利差が1%以上ある」という考え方があった。住宅ローンの残高が少ないとか、残りの返済期間が短いといった借り換えの効果が出にくい場合に加え、金利差が小さい場合も借り換えの際に払う手数料の額を超える利息削減効果が期待できないというわけだ。

ところが、調査結果を見ると、金利差が1%以下でも借り換えをしている事例が多い。
金利差が-0.2%以下:13.9%
金利差が-0.5%以下:17.9%
金利差が-1.0%以下:28.7%
しかも、金利差無し:2.4%、金利は上昇:4.5%、金利差 -2.0%以下:25.1%、2.0%超は7.4%だった。

【画像2】借り換えによる適用金利の変化(出典/住宅金融支援機構「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」)

【画像2】借り換えによる適用金利の変化(出典/住宅金融支援機構「2016年度民間住宅ローン借換の実態調査」)

実は借り換えのメリットとして、将来の金利上昇リスクに備えるという側面もある。
もう一度、画像1のネットワーク分析を見てみよう。
変動型から20年固定や【フラット35】へ、3年固定から10年固定へなど、固定期間を借り換えによって長期化する動きも見られるのは、金利上昇リスクに備えた動きの一つだと考えられる。

金利上昇リスクに備える方法としては、もちろん金利を下げるなどで返済期間を短くすることもあるが、金利を上げてでも長期間固定にすることで金利上昇リスクに備えるという考え方もある。金利が長期間固定されれば、毎月返済額も固定されるので、教育費の捻出などの家計のやりくりがしやすいという効果も見込める。

最近は低金利が長く続いているので、借り換えに至る経過期間が短い場合は金利差があまり生じない。それでも、借り入れてから5年以下で借り換えをした人が半数近くいる(変動型:45.2%、固定期間選択型:45.7%、全期間固定型:51.5%)。金利を下げるだけでなく、金利上昇リスクに備えたり家計のやりくりをしやすくしたりといった判断があってのことだろう。

住宅ローンの借り換えは、金融機関によって取りそろえている金利タイプや適用される金利が異なるうえ、新規と借り換えで金利が違う場合もある。借り換えに伴う諸費用も発生するので、窓口で相談したりインターネットの借り換えシミュレーションを利用したりして、実際にどういった資金計画に変わるか試算するのがよいだろう。

また借り換え時は改めて、新たに借り入れる場合と同様に年収負担率や団体信用生命保険への加入の可否が確認される。転職したてであったり、健康に問題があったりすると借り換えできない場合もある。借り換えでどんな効果を期待するのかよく考えて、長期的な視点で借り換えを検討するようにしよう。

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