同性カップル調査[3] 「周りの理解が得られたら…」LGBT当事者が住まい探しや日常生活に望むこと

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同性カップル調査第3回は、同性カップルにとってうれしいサービスや、住みたい場所などをとりあげます。また、彼ら彼女らにとって、住まい探しや日常生活のなかで「こうあってほしい」ことはどんなことなのかを具体的に聞いてみました。
同性カップル調査第1回:同居してよかったこと・同居のストレス
同性カップル調査第2回:家探しの実態

あったらいいなと思う対応やサービスは、「公的なパートナー制度」「理解や認知」など

第3回では、家探しをするにあたり、あったらいいなと思う対応やサービスを聞いてみました。

1位は「同性での婚姻制度や、公的に認められたパートナーシップ制度」(30.8%)。僅差で「入居者がLGBTに対して認知・理解が浸透した集合住宅や街」(28.3%)、「LGBTに対して認知・理解が浸透した不動産会社」(27.5%)、「万一のときに同性パートナーに物件を相続できる法制度」(26.9%)と続きます。

「特にない」も4分の1ほどいたが、全体的にはスムーズな部屋探しや暮らしができる制度やサービスに対して、あったらよいと回答する人が多く、相対的に、「LGBTに対してのみ提供される特別なサービス」などは低い数値となった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「特にない」も4分の1ほどいたが、全体的にはスムーズな部屋探しや暮らしができる制度やサービスに対して、あったらよいと回答する人が多く、相対的に、「LGBTに対してのみ提供される特別なサービス」などは低い数値となった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

女性同士のカップルで、男性同士カップルとの差が大きかった項目としては、「同性パートナーとペアで組める住宅ローン」(32.8%)、「同性での婚姻制度や、公的に認められたパートナーシップ制度」(35.8%)、「万一のときに同性パートナーに物件を相続できる法制度」(32.1%)などで、制度面での希望が目立ちます。
一方、男性同士のカップルで、上位項目、かつ女性同士カップルより数値が高い項目は「入居者がLGBTに対して認知・理解が浸透した集合住宅や街」(29.5%)、「特にない」(28.2%)、「LGBTであることを理由に入居を断らないと積極的に表明した物件」(24.2%)などがありました。

下位項目ではあるものの、「LGBTが入居条件(入居者がLGBT当事者の)集合住宅や住宅地」に関しては、女性同士カップルより男性カップル同士の方が、8.7ポイント高い結果となりました。第2回で紹介したように、男性同士カップルの方が家探しに対して「非常に苦労した」を選択する人が多かったことからも、男性同士の家探しが難しい現状が垣間見えます。

みなさんの声を集めてみました。
【制度や仕組みに関して】
・パートナーであることを公的に証明してもらうことがうれしい(34歳・女性・バイセクシュアル)
・LGBT専用の住宅などがあるといいなと思う(57歳・ゲイ)
・フリーペーパーなどの情報紙があったら良い(35歳・女性・バイセクシュアル)
・LGBTの当事者であることを明かさなくても、さまざまな詮索をされることなく、自然な対応で同性同士のルームシェア物件を探せるような窓口や不動産、物件サイトが増えるといいなと感じています(26歳・レズビアン)
・ほとんど全てにおいて法律上異性パートナーと同じ扱いが受けられれば(54歳・ゲイ)
・共同でローンを組めたら、将来に不安のない住環境になれそう(38歳・女性・バイセクシュアル)
・同性婚をしても保険年金の扶養などは認められていないため、共働きをせざるをえなくなる。そういう点も異性婚と同様に扱ってほしい(44歳・女性・バイセクシュアル)

【周りの意識に関して】
・周りの理解が得られたら良いと思う。自分は親にも友達にも恵まれたので変に思われたことはないが、理解が得られないことで辛い思いをしている人がいるなら、不動産でも役場でも、自然に生活できるようにしてほしい(30歳・女性・バイセクシュアル)
・特別に何かをしてもらうより、広く理解してもらいたい。「特別ではなく少し違うだけ」くらいに、すんなりと受け入れてくれるようになったらうれしい(38歳・女性・バイセクシュアル)
・そっとしてほしい(49歳・ゲイ)
・理解のある大家が多くなってほしい(44歳・男性・バイセクシュアル)
・入居者の理解(レインボーマーク掲示)(46歳・ゲイ)
・とにかく普通に接してほしい(41歳・男性・バイセクシュアル)

渋谷区に住みたい理由は「公的なサポートが受けられそう」「周りの理解を得られそう」など

渋谷区のような、LGBTに対して公的なサービスを提供する行政区に住んでみたいかについては、「条件が合うなら住みたい」(24.5%)、「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい(13.5%)」を合わせると、4割近くが「住みたい」と回答しました。

男性は「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男性は「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

特に、男性同士カップルの場合、「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」という回答が、女性同士カップルよりも多かったです。
住みたい理由としては、「公的なサポートが受けられそう(32歳・レズビアン)」「周りの理解を得られそう(35歳・女性・バイセクシュアル)」「新しい家でも簡単に契約できそう(28歳・女性・バイセクシュアル)」「結婚は日本の法律ではできないので、せめて病院の面会など、公的な場面での家族に準じた権利を認めてほしいと思っている(45歳・ゲイ)」「老後や相続のことで法的に認められたい(56歳・ゲイ)」などがありました。

住みたい街は「渋谷」のほか「新宿」や「中野」など

具体的に住みたい街を自由記述で回答してもらったところ、「特にない」も多かったのですが、「渋谷」「渋谷区」をはじめ、札幌市や世田谷区、三重県伊賀市、沖縄県那覇市などさまざまな地名があがりました。
※以下、( )内の地名は現在お住まいの都道府県

・「渋谷区」区で認可されてるから(49歳・男性・バイセクシュアル・東京都)
・「渋谷・新宿」同じ悩みを抱えている仲間がたくさんいるから(41歳・女性・バイセクシュアル・埼玉県)
・「新宿」色々なセクシャリティを抱えた者たちが集う街だし、大都会だから(37歳・女性・バイセクシュアル・愛知県)
・「中野」ゲイが多いから(39歳・ゲイ・神奈川県)
・「東京都。新宿区や世田谷区など」やはり、LGBTの人口が多く、互いの親交が図れるから(49歳・ゲイ・三重県)
・「世田谷区」友人も何人かいて理解がある人がいることと、先日ドラマ「隣の家族は青く見える」内で、パートナーシップ申請をしていたこと(45歳・ゲイ・東京都)
・「札幌市」性的少数者に対する街頭運動が行われたから(33歳・女性・バイセクシュアル・和歌山県)

LGBTに特化したサービスに関しては、同性パートナーとペアで組める住宅ローンや公的パートナーシップ制度、同性パートナーでも相続ができる法制度など、制度面の充実を望むのはもちろん、LGBTに対する認知や理解を求める人が多いようです。住みたい場所としてはやはり渋谷区という回答が目立ちましたが、新宿や中野、世田谷など、さまざまな地名が挙がりました。大きく「東京」という人も多く、地方在住者にとっては東京が意味のある場所になっているのかもしれません。

今回、同性カップルの住まいや暮らしのニーズを調査してみると、部屋の探しにくさの解消や、2人で住む住まいの購入に対しての制度の拡充への期待の声が目に付きました。
誰もが自由に、住まいを選べる世の中になるよう、期待していきたいですね。

●調査概要
・[同性カップル調査]より
・調査期間:2018年3月26日~30日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:LGBTに該当し、かつ同性のパートナーがいたことがある18歳~59歳の全国の男女
・有効回答数: 364名(うち、男性カップル227名・女性カップル137名)

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