iSurgery、山梨県の支援を受け、企業健診における骨粗しょう症早期発見の実証実験を開始:胸部X線写真による骨評価AIを活用

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「胸部X線写真から骨の状態を解析するAI医療機器」を活用し、企業健診受診者に対する骨の評価機会を提供、骨粗しょう症やその予備群の早期発見に繋げる

 整形外科領域のAI医療機器の開発および販売を手掛けるスタートアップ企業、iSurgery株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役医師:佐藤 洋一)は、山梨県が推進する「第4期TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」の一環として、山梨県厚生連健康管理センターおよび甲府市医師会健診・検査センターと連携し、企業健診受診者に対し胸部X線写真による骨評価AI検査を提供する実証実験を、2023年7月より開始しました。企業健診受診者は、法定健診で撮影する胸部X線写真を二次利用して、骨の状態の評価を受けることが可能となります。骨の状態を評価した後、食事や運動についての指導、必要に応じた精密検査を受けることで、健康意識の向上や、骨粗しょう症およびその予備群の早期発見に繋げます。さらに、この実証実験の学術的な評価と進展の記録を残すために、iSurgeryと山梨大学は共同研究契約を締結しました。

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実証実験の概要


【目的】企業健診受診者に対する、胸部X線写真による骨評価AI検査の需要および医学的有用性の評価
【期間】2023年7月~2023年9月
【実施場所】
・山梨県厚生連健康管理センター
・甲府市医師会 健診・検査センター
【医療機器】
2023年4月18日に薬事認可を受けたプログラム医療機器「医用画像解析ソフトウェア Chest Bone Indicator」
https://www.isurgery.tech/chest-bone-indicator
※骨粗しょう症の診断と治療の際には、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」に則り、専門外来受診およびDXA法による精密検査が必要です。

【実施の流れ】
 iSurgeryが開発したAI医療機器は健診施設に導入され、骨評価AI検査を企業健診受診者へ提供します。受診者は希望に応じて、法定健診で撮影した胸部X線写真を二次利用し、自身の骨の状態を評価することが可能です。骨の状態が低下していると判断された場合、受診者は整形外科などの専門外来を受診し、骨粗しょう症の評価や必要に応じた治療介入を受けることができます。
 本実証実験では、検査選択率や要精査率、精密検査結果に基づく有病率、そしてこれらをもとに試算される将来的な医療費削減効果が検証項目となります。これらの検証結果は学術的な記録としてまとめられ、学会発表や論文発表を通じて全世界に向けて発信される予定です。
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【期待される効果】
 胸部X線写真を利用するため、健診施設での検査はもちろん、健診バスを用いた巡回健診を受けられた方も、骨評価AI検査を受けられるようになります。これにより検査選択率の向上が見込まれます。検査オプション選択率の向上は、より多くの受診者に対する健康指導の機会を提供し、骨粗しょう症リスク患者を同定することにも繋がります。適切な医療機関での受診および治療介入により、将来的には骨折予防や医療費の削減にも寄与します。

TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業とは


 「TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」は、最先端技術やサービスを有するスタートアップ企業等に対し、全国トップレベルとなる補助率3/4、最大750万円の経費を支援するとともに、山梨県全域を実証実験のフィールドとして、産学官金連携のオール山梨体制で伴走支援する社会実証プロジェクトです。
 山梨県ではリニア開業を機に、国内外の皆様の目的地として選ばれるため、令和2年3月に策定した「リニアやまなしビジョン」で目指す姿として、テストベッドを突破口に最先端技術で未来を創るオープンプラットフォーム山梨を掲げています。
▼公式サイト
https://www.pref.yamanashi.jp/try_yamanashi/support.html
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実証実験の背景(課題と解決策)


 高齢化が進む日本では、加齢に伴う骨粗しょう症患者が1300万人に上る一方で、骨粗しょう症検診受診率は約5%に留まります。その結果、骨粗しょう症患者のうち約80%は治療介入ができていません。骨粗しょう症が未治療のまま放置されることで骨折、要介護状態に繋がり、これらによる医療・介護総費用は約1兆円に上ります。骨粗しょう症検診を実施するにあたり、特殊な検査機器を用いるため多くの被検者を対象にできないこと、被検者側の受診の動機づけが難しいことが課題です。これに対し我々は、深層学習による画像解析技術を応用し、一般的かつ撮影頻度が高い検査である胸部X線写真から骨を解析するAI医療機器を開発しています。他の目的で撮影された画像を二次利用して検査を実施することが可能であり、被検者は追加の検査時間・労力・被爆なしに検査受診が可能となります。適切な検査実施および治療介入は、骨折・要介護の回避および医療費削減に貢献する可能性があります。
 上記のAIの社会実装の方法の一つに企業健診との連携があります。企業健診は労働者を対象とした法定健診であり、受診率が高く、胸部X線写真を撮影します。我々は、企業健診の際に撮影された胸部X線写真で骨の評価を同時に行うことで、効率的な骨粗しょう症リスクのある患者の発見を目指しています。

 過去の実証実験に関するプレスリリース:AIを活用した骨粗しょう症早期発見の実証実験、大幅な医療費削減効果の見込み
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000061960.html

iSurgeryの目指す未来


「骨粗しょう症患者の早期発見・早期治療により骨折や要介護状態を減らし、健康寿命を伸ばす。」をビジョンに掲げ、胸部X線写真から骨粗鬆症を検査するAI医療機器を開発しています。どこでも、誰でも、手軽に骨粗しょう症の評価を受けられる未来を目指して。私たちは、骨粗しょう症診療のデジタルトランスフォーメーション(DX)により、高齢化社会が抱える長年の課題にブレイクスルーを起こすことを目指します。

2023年4月18日、「胸部X線写真から骨の状態を解析するAI医療機器」の販売を開始しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000061960.html
特徴として
・X線撮影装置があればどこでも導入可能
・既存の画像ビューアーを用いて、ワンクリック解析、5秒で完了
・人的コストをかけずに検査数を大幅に増やせる
が挙げられます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/61960/6/resize/d61960-6-fb2c7c7d77a0c3ebf193-3.png ]


会社概要


社名:iSurgery株式会社
本社所在地:東京都中央区日本橋堀留町1-9-10日本橋ライフサイエンスビルディング7
名古屋オフィス:愛知県名古屋市中村区平池町4-60-12 11F Pre-Station Ai 内
代表取締役:佐藤洋一(整形外科・リハビリテーション科専門医)
設立: 2020年5月
業許可:第二種医療機器製造販売業、管理医療機器販売業・貸与業
HP:https://www.isurgery.tech/

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記事提供元:タビリス