ピアソン、最新調査が示す、日本における英語力の重要性:キャリアと自信構築に影響

PR TIMES

- 英語力が高いほど仕事の満足度も高いことが明らかに
- 日本の回答者の40%が、自分の仕事がAIや自動化に置き換えられる可能性を認識
- 日本の人々の英語力に対する自信は、世界でも低い水準
- 日本では大多数(75%)が英語教育を受けているにもかかわらず、十分な英語力を持てていないと感じている

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イギリスに本社を置く、世界最大規模の教育サービス会社ピアソンは、英語学習者に対するグローバル調査の結果を発表しました。本調査では、英語のスキルがキャリア、収入、充実した私生活にポジティブな影響を与えていることが明らかになりました。

調査は、2023年10月に日本、サウジアラビア、ブラジル、イタリア、米国・フロリダ州の5つの国・地域で計5,000人(各地域1,000名)の、英語を母語としない英語学習者および英語を職場で日常的に使用している人々を対象に実施されました。どの地域においても、英語力は高い収入と幅広い仕事の機会を得るために重要な要素であることが明らかになりました。

職場で活躍するために英語を学ぶ


日本では、半数以上の人(52%)が英語を学ぶことで仕事の幅が広がり、また、43%の人が収入増加の可能性が高まると考えています。日本の回答者の約5人にひとり(21%)が、英語はキャリアアップに欠かせないと感じており、半数以上(56%)が現在の職務において重要だと考えています。

日本では、英語力が高い人ほど高収入を得ている可能性が示されました。上級または中級レベルの英語力を持つ回答者の40%が年収800万円以上と回答したのに対し、中級レベルでは17%、初級レベルでは10%にとどまりました。この調査では、仕事への満足度と英語力の関係も明らかになりました。上級レベルの4分の3以上(78%)が自分の仕事に「とても満足している」または「ある程度満足している」と答えたのに対し、初級レベルの回答者は半数以下(46%)でした。

また、日本では雇用主が語学のスキルアップ支援を提供した場合、自身の職務に「非常に満足している」と回答する割合が22%に上り、支援がない場合(7%)と比べ、約3倍になりました。しかし、現在従業員に語学研修を提供している日本の雇用主は全体の4分の1に過ぎません。

将来成功するために英語を学ぶ


日本の英語学習者は、現在の仕事上のポジションを維持するために英語を学んでいると上級者の53%、中級者の37%が答えていますが、かなりの割合(67%)は、将来のキャリアのために英語を学ぶ価値があることを認識しています。

これには、AIが仕事に及ぼす差し迫った影響に対する世界的な不安が示唆されています。日本では、5分の1(20%)の人がAIやテクノロジーによる仕事への影響を軽減するために英語を学んでいると答え、14%の人はAIの時代に市場で競争力を得られるように英語を学んでいると回答しました。

英語を頻繁に利用するにもかかわらず、英語力には自信がない


本調査は、ピアソン独自の英語学習指標である「Global Scale of English(グローバル・スケール・オブ・イングリッシュ、以下「GSE」)」のフレームワークに沿って実施され、回答者のモチベーションと自信の度合いについても調査を行いました。

日本では、英語を週に一回以上使う人の割合は42%で、読む、聞く、書く、話すの4技能すべてに対する自信の度合いは世界平均に比べて一層低く、4技能すべてに自信がある人はわずか7%でした(世界平均25%)。また、英語で自分の考えを十分表現できていると感じている割合は14%に過ぎず、世界平均の27%と比較しても低い値となりました。

英語スキルは私生活の充実にも役立つ


英語スキルが重要なのは、キャリアのためだけではありません。日本の回答者が回答した仕事以外の理由で英語を学びたいと思う動機として、「テレビや映画、オンラインコンテンツを英語で視聴できるようになりたい」(日本47%、世界平均50%)、「もっと旅行に行きたい」(日本44%、世界平均55%)、「身の回りの英語が読めるようになりたい」(日本40%、世界平均48%)などが挙げられました。また、日本の回答者の23%が友達作りを英語学習の動機として挙げました。

なお、日本では世代ごとに回答に違いが見られました。Z世代は他の世代に比べ、「今後の勉強に役立てるため」(42%)と「友達を増やす」(35%)が英語学習の動機として上位となりました。また、仕事においても日本のZ世代は、「一緒に働く人々と、より強固な関係を築くため」を英語学習の動機とした割合が35%で、ほかの世代より高い傾向がみられました。また、日本の上級者の66%が英語のおかげで友達が増えたと回答している一方、基礎レベルではその値は4%に過ぎません。

英語教育の不足


日本では76%の回答者が12歳~16歳までの間に英語教育を受けていることから、英語学習が広く普及していることがわかります。しかし、正規の教育で十分な英語力に達したと感じている日本の回答者は17%(世界平均45%)しかいません。その主な原因は、授業以外で英語を使う機会が十分になく(55%)、実際に英語を使うことよりも文法や語彙に重点を置いて学習したに重点が置かれていた(60%)ことにあります。さらに特筆すべきは、日本のZ世代(29%)は、それ以上の世代(16%)と比べて、「英語の勉強が苦手だった」と回答した割合が高いことです。

また、日本の学習者は学習方法として世界平均よりもアプリ、書籍、ウェブサイトなどの自己学習ツールに頼っている傾向(日本70%、世界平均56%)がみられた一方、日本では対面やオンラインの正規プログラムを受講している人は世界平均より低いことがわかりました(日本41%、世界平均72%)。


東京外国語大学の投野由紀夫教授は調査結果を受けて、次のように述べています。
「日本人は一般的に完璧主義的なメンタリティを持っているため、自分の間違いを他人に見せたくないという思いから、ミスをすることを避けたがります。それが、英語を使うことに自信を持てない理由の一つとなっています。しかし、間違いは語学学習の過程で不可欠な要素です。学習中にミスをすることをもっと寛容に受け入れ、生徒を励まなければなりません。」

ピアソンの英語学習部門のプレジデントで自らも非英語ネイティブのジオ・ジョバンネリは、調査結果を受け、次のように述べています。
「この調査では、人々が職場や私生活でより充実した日々を送るための英語の重要性が示されました。しかし、まだ多くの人が自分の英語力に自信が持てず、このことが職場での日常業務や他者との交流にも影響を及ぼしています。AIの進化が雇用の不確実性をもたらす時代において、自己を差別化するスキルとしての英語の重要性は増す一方です。だからこそ、英語学習に興味を持つ人々には、今すぐ行動を起こし、自分のレベルに合った学習でスキルを効率的に高めることをお勧めしたいと思います。」


■本調査に関する特設サイト(英語)
https://www.pearson.com/languages/en-jp/impact-of-english-research


■調査手法
ピアソンは、日本、サウジアラビア、ブラジル、イタリア、米国(フロリダ州)の5つの国・地域において、英語を第二言語または複数使う言語のうちのひとつとして使う5,000人を対象に、2023年10月にPSB Insights社への委託による独自調査を実施しました。
回答者の年齢は18歳から64歳で、対象は、英語以外の言語を母語とし、「英語を積極的に学んでいる」「仕事で定期的に英語を使用している」「英語を学ぶことに職業的な意欲がある」「英語を学ぶことで仕事がしやすくなる」「英語を学ぶことで仕事の先行きが良くなると考えている」のいずれかに該当する人々です。


■Global Scale of English (GSE)とは
Global Scale of English (GSE) は、学習者の英語力を正確かつ的確に把握することで、学習者のモチベーションを高め自信につなげていきます。CEFRのような他の言語測定ツールを超えて、学習者のスキルに関する比類ない洞察を提供する、広範なグローバル・リサーチの結果として生まれたものです。学習者は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングのスキルをシンプルな10-90スケールで正確に把握することで、自分のスキルレベルに自信を持つことができます。また、スケール上のポイントごとに詳細な学習目標が設定されているため、学習者は自分に合った学習方法で能力を向上させることができます。
https://www.pearson.com/jp/ja/global-scale-of-english.html

■ピアソン・ジャパン株式会社について
ピアソン・ジャパン株式会社は、ロンドンに本社を置き約200カ国で事業を展開する、世界最大規模の教育サービス会社ピアソンPLCの日本支社です。すべての人が学習を通じて自らの可能性を発揮できることをミッションに、高品質のデジタルコンテンツや学習体験、アセスメントや資格などを提供し、人々がスキルを身につけ、周囲の世界とともに成長することを支援しています。
https://pearson.com/jp/ja

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記事提供元:タビリス