姫路市立美術館で庭園アートプロジェクト「中谷芙二子《白い風景―原初の地球》霧の彫刻 #47769」を開催中

PR TIMES

2023年、ウルフ賞を受賞した現代美術家・中谷芙二子は、2022年度からの3ヵ年計画で、姫路市立美術館前庭で「霧の彫刻」三部作の制作に取り組んでいます。昨年度は「身体との対話」をテーマに作品《白鷺が飛ぶ》が誕生しました。今年度は「風景を聴く」をテーマに新たな時空が創出されます。

姫路城を借景に、登録有形文化財の赤煉瓦の美術館建物、12 点の彫刻作品が並び立つ、歴史と文化の趣深い庭園で、姫路に新しい芸術の息吹を吹き込む、新しい「霧の彫刻」が創り出されます。

開催概要


中谷芙二子氏は、「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」のコアアーティストとして、令和4 年度から令和6 年度の3 カ年計画で「庭園アートプロジェクト 中谷芙二子 霧の彫刻」三部作の制作に取り組んでいます。
昨年度は、「霧の彫刻」が内包する「身体性」に焦点を当て、「身体との対話」をテーマに、三部作の第1 作目となる《白鷺が飛ぶ》が制作されました。2 年目となる今年度のテーマは「風景を聴く」。聴覚と自然の融和にフォーカスする本作は、中谷氏の入念なプランニングによって作り出される“霧の渚”を美術館の庭園に顕現させ、より研ぎ澄まされた精神の世界へとわたしたちを誘います。

【アーティスト・ステートメント】
「白い風景」は無垢の地球のイメージ。
原初の地球には雪が降っていたかもしれない。
白い霧に包まれていたかもしれない。
人類が地球に生まれるよりもずっとずっと昔から雪も霧も地球上に存在していたに違いない。
想像することはとても楽しい。
姫路市立美術館の庭園に立ち込める霧。
四方から発生する霧は、互いに出会って合流し、風に吹かれて上昇する。
霧は逆転層にぶつかると下降しはじめ、対流が始まる。
大気の中では、この大小さまざまな対流がうごめいていると言ってもよい。
対流する霧は無限に形を変え、千変万化を繰り返して消えていく。
人影が見えてくる。
霧の中で遊ぶ子どもたちが見え隠れする・・・。
子どもたちが生まれたての地球のように自由奔放に生きていけるような夢を描きたい。
[画像: https://prtimes.jp/i/73910/27/resize/d73910-27-f9c0f943ebbfe5373651-1.jpg ]

中谷芙二子《白い風景-原初の地球》霧の彫刻 #47769、オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト、姫路市立美術館、兵庫、2023年  (C)︎Fujiko Nakaya photo: Atsushi Nakamichi/Nacasa & Partners Inc

[表: https://prtimes.jp/data/corp/73910/table/27_1_662665d8cc9401c0918bb6ad0a320607.jpg ]


庭園アートプロジェクト


世界文化遺産・国宝「姫路城」、国登録有形文化財「姫路市立美術館」、そして13 点の彫刻作品が展示された庭園を一望に収める唯一無二の景観そのものを作品化する取り組み。
姫路市立美術館がアートのプラットフォームとなって、海・島・山・森林・田園など姫路全域が擁する有形無形の文化資源の現代的価値と魅力を創出・発信する「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」(姫路市主要施策「姫路市立美術館を中核とした文化観光推進拠点計画」事業) の主要事業のひとつにも位置付けられている。

霧の彫刻


「霧の彫刻」は、本来自然現象である霧を、特殊ノズルと高圧ポンプを用いて人工的に発生させるアート作品です。
人工の霧はしかしながら、一度大気に解き放たれると、風や気温、湿度、天気などの周辺環境に呼応して濃度や形を変え、さまざまな形を私たちに見せます。それはまさに、自然現象そのものを形として可視化したともいえるかもしれません。
「霧の彫刻」においては、人間の作り出したものと自然とが対等に作用しあい、自然に挑みながら自然にゆだねる“共働”の関係性が築かれるのです。また、「霧の彫刻」は、見慣れた光景を全く異なる世界へと一変させ、日常では見過ごされていた風景に再び関心の目を向けさせ、見る者に新たな気付きを与えます。さらに「霧」という “真っ白な闇の世界”に視界を奪われ、自らの身体の五感の全てを駆使して空間を知覚することを促され、わたしたちの意識は人間社会の日常から自然へと“超越”します。「美とは、人それぞれが自分の方法で発見する自然との関係の中に生まれてくるもの」という中谷氏の美意識が、霧を媒介とした、人と自然の「関係性が生じる場」を創り出します。

中谷 芙二子


“霧のアーティスト”として世界に知られる。1933年、北海道札幌市生まれ。
霧の作品は、世界各地で90を超える。2017年にはロンドンのテート・モダン新館で新作を発表。2018-19年には水戸芸術館で初めての大規模な個展を開き、日本、アメリカ、ドイツ、フランスで次々に新作を発表。2021 年4 月に開館した長野県立美術館の前庭に、「霧の彫刻《Dynamic Earth Series I》」が常設された。 2022年、ミュンヘンのハウス・デア・クンストで、大規模な回顧展を開催している。2022年、「自然現象を彫刻として提示する新しい表現を切り開いた」として文化功労者に選出された。また2023年、「アート制作の可能性を再定義し、ビジュアルアートを生まれ変わらせた」として、ウルフ賞芸術部門を受賞した。

その他のイベント


チームラボ 圓教寺 認知上の存在
会期 | 2023 年4/29 [土・祝] - 12/3 [日]
会場 | 書寫山圓教寺 食堂 じきどう
https://www.city.himeji.lg.jp/art/0000023654.html

チームラボ 無限の連続の中の存在
会場 | 姫路市立美術館 企画展示室
会期 | 前期: 2023 年7/22 [土] - 10/9[月・祝]
後期: 2023 年10/21[土] - 2024 年1/21[日]

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
記事提供元:タビリス