「日本には拉致問題をめぐる底知れぬ闇がある」一向に進展しない拉致問題、何が解決を阻んでいるのか『北朝鮮よ、兄を返せ―“特定失踪者”実弟による手記』刊行

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“特定失踪者”にも光を! こんなに証拠があるのになぜ政府は拉致被害者として認定しないのか。政府認定の“拉致被害者”は17名、これに対し拉致の可能性がある“特定失踪者”は900名にも上る。

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北朝鮮に拉致された被害者5名が日本に帰国してから20年が経つ。しかしその後、帰国できた被害者は一人もいない。一向に進展しない拉致問題。その理由は何なのか。

著者の藤田隆司氏は、兄の藤田進氏(当時19歳)が1976年に謎の失踪をしている。著者は拉致被害者の田口八重子さんが、同じ埼玉県川口市出身であることを知り、兄の失踪は北朝鮮による拉致ではないか、と疑うようになり、拉致被害者救出活動に関わるようになる。その後、兄が北朝鮮にいることを示す複数の証拠が飛び込んできて、疑いは確信に変わった。
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だが、活動を続けてきた著者は、戦う相手は北朝鮮だけではないことを思い知らされることになる。被害者家族の前に立ちはだかっていたのは、日本政府だった。
北朝鮮に拉致されたことを示す有力な証拠のある“特定失踪者”も、政府は“拉致被害者”として認定しようとしない。総理は“特定失踪者”家族との面会を避け続ける。関係省庁に質問をしても、暖簾に腕押しで、のらりくらりと差し障りのない答えしか返ってこない。
日本政府には、何としても被害者を救出するという「国家意思」が感じられなかった。著者が感じたのは、これ以上認定被害者の数を増やしたくないという「国家意思」だった。
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著者は、約五十ヶ国の在京の大使館訪問、ジュネーブの国連人権理事会での陳述、ハーグの国際刑事裁判所への申し立てなどを行っている。北朝鮮と国交のある大使館を訪問したとき「北朝鮮で異変が生じたときに、拉致被害者を大使館で保護してほしい」ということまでお願いしている。その時著者は、日本政府が各国大使館に拉致問題の説明も協力要請もしていないことを知る。本来国がやるべき国家主権の侵害に対する対応を、民間人である被害者の家族がやっているのである。
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日本政府の拉致問題に対する、この姿勢はどこからくるのか?
著者は次のように述べる。
「日本政府と北朝鮮当局は共に国交正常化を目指している。その交渉の過程の中で拉致問題を『解決』しようとしている…小泉訪朝と日朝平壌宣言は、日本と北朝鮮が、五人の被害者を一時帰国させることで、すべての拉致問題は解決した、後は国交正常化に向かうという宣言であった」
つまり、日朝共に、国交正常化が最重要な目的であって、拉致問題はその障害にすぎず、日本政府には最初から全力で拉致被害者を取り返すという意思がなかった。だから、著者は活動の中で、そういう「国家意思」が感じられない体験を何度もしていたのだ。

被害者家族が戦う相手は他にもいる。
「特定失踪者は拉致とは関係ない」「単なる行方不明者」等と大げさに言いふらす勢力である。現在拉致被害者認定されている方々も、最初は「行方不明者」であり、北朝鮮が拉致を認めるまで、拉致を否定し、北朝鮮に不利な言動を封じようとする動きがあった。それと同じことが“特定失踪者”に対しても起きているのである。

20年戦い続けてきた著者は、残念ながらいま病床にあるが、本書の最後をこう結んでいる。

自由のない国が北朝鮮、自由のある国が日本。
自由のない国に自由のある国が負けるわけにはいかない。

日本の自由、日本の良心、日本の魂の中に
未来への希望がある。それを信ずる。

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参考サイト
特定失踪者問題調査会
https://www.chosa-kai.jp/
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
http://www.sukuukai.jp/


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【書籍情報】
書名:北朝鮮よ、兄を返せ―“特定失踪者”実弟による手記
著者:藤田 隆司
仕様:四六版並製・232ページ
ISBN:978-4802401319
発売:2022.05.27
本体:1400円(税別)
発行:ハート出版
商品URL:https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0131-9.html


【著者】藤田 隆司(ふじた たかし)
昭和32年、埼玉県川口市生まれ。工学院大学卒。特定失踪者藤田進の弟、藤田慎の甥。特定失踪者家族会幹事。拉致問題を考える川口の会幹事。

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記事提供元:タビリス