『自閉症の脳を読み解く』著者が、「視覚でひらめく」人々の驚きの思考力を徹底解説! 新たな才能の世界を示す『ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界』が7月25日に発売。予約受付開始!

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「思考タイプの判定テスト」付き。あなたは視覚思考タイプor言語思考タイプ?

全米大学教授トップ10(CEOWORLD誌)、世界で最も影響力のある100人(タイム誌)にも選出。自閉スペクトラム症の当事者であり、同啓発活動において世界的に影響力のある学者のひとり、テンプル・グランディンによる『ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界』が、NHK出版より7月25日に発売されます。
自身も視覚思考者(ビジュアル・シンカー)の著者が多くの実例や最新研究をもとに、ものづくり、ビジネス、教育に革新をもたらす新たな才能の世界を示します。

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視覚思考(ビジュアル・シンキング)とは何か
私は自閉スペクトラム症(ASD)であるため、4歳になるまで言葉が出なかった。小さいころ、まわりの世界を言葉で理解できなかった。画像で理解したのだ。たしかに今では言葉を話すが、それでも考えるときにはおもに「絵」を使う。私の思考は言葉がなくても豊かで生き生きしている。視覚的なイメージが次から次へと思い浮かぶ。グーグルの検索画像をスクロールしたり、インスタグラムやTikTokのショートムービーを見たりしているように、画像で考える。これが視覚思考(ビジュアル・シンキング)だ。
私は自閉スペクトラム症であるとともに視覚思考者(ビジュアル・シンカー)でもある。視覚思考は、よく視力に関係すると誤解されるが、見ること自体に関係するのではない。脳が視覚の回路を使って情報を処理する思考のプロセスである。つまり、考える方法が言葉で考える通常の言語思考と異なるのだ。

2つの思考タイプの異なる世界
言葉による思考は、つながりがあって一つにまとまっている。おもに言語思考をする人は物事を順序立てて理解する。だから学校では成績がいい。学校での勉強はたいてい連続していて体系化されている。
言語思考タイプは一般的な概念を理解するのが得意で、時間の感覚に優れているが、方向感覚は必ずしもいいとは言えない。問題に対して講じる対策を明確にして、解決や決定にたどり着く。メールをさっと書き、そつなくプレゼンをこなす。小さいときからよくしゃべる。言葉を巧みに使いこなす能力が必要な華やかな職業に就き、出世するのもうなずける。教師、弁護士、著述家、政治家、企業の管理職などだ。
一方、私のような視覚思考タイプは頭の中でイメージを見るから、高速で連想する。一般に地図や絵画、迷路が好きで、道案内がまったく不要なこともよくある。一度しか行ったことのない場所を簡単に見つける人もいる。頭の中のGPSが目印を記録しているのだ。
視覚思考タイプは子どものころに話しはじめるのが遅く、学校や従来の教え方では苦労する傾向がある。代数が苦手なのは、あまりにも抽象的で、視覚化できる具体的なものがないからだ。そのかわり、建設や組み立てのような実際の作業に直接関係する計算が得意だ。私は、機械の装置が動く仕組みを簡単に理解し、新しい装置を考え出すのが楽しい。問題を解決するのが好きで、しばしば人づきあいが苦手に見えるらしい。

思考タイプの判定テスト
視覚思考かどうかを調べる脳画像検査は今のところないが、ある研究グループが数年かけて開発した「視覚空間型思考判定テスト」は「聴覚連続型」思考者(言語で考える人)と「視覚空間型」思考者(絵で考える人)を見分けるのにとても役に立つ。
自分がこのスペクトラムのどこに当てはまるのか関心がある人は、次にある「視覚空間型思考判定テスト」の質問に「はい」か「いいえ」で答えてみよう。

「視覚空間型思考判定テスト」
1 考えるときには、言葉ではなく、おもに絵を使う。
2 方法やわけを説明できなくても、物事がわかる。
3 ふつうと違う方法で問題を解決する。
4 物事をありありと想像する。
5 目で見たことはおぼえているけれど、耳で聞いたことは忘れる。
6 単語をつづるのが苦手。
7 物体をいろいろな視点から思い浮かべることができる。
……
(続きは本文で)

『ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界』目次


はじめに 「視覚思考」とは何か
第1章 視覚思考者の世界――頭の中の「絵」で考える人びと
第2章 ふるい落とされる子どもたち――テストではわからない才能
第3章 優れた技術者はどこに?――視覚思考を社会に活かす
第4章 補い合う脳――コラボレーションから生まれる独創性
第5章 天才と脳の多様性――視覚思考と特異な才能が結びつくとき
第6章 視覚思考で災害を防ぐ――インフラ管理から飛行機事故の防止まで
第7章 動物も思考する――視覚思考との共通点
おわりに 視覚思考者の能力を伸ばすために

著者


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テンプル グランディン Temple Grandin
コロラド州立大学動物科学教授。動物学博士。自閉スペクトラム症の当事者であり、同啓蒙活動において世界的に影響力のある学者のひとり。自叙伝をもとにしたテレビ映画「テンプル・グランディン~自閉症とともに」は、エミー賞7部門とゴールデングローブ主演女優賞などを受賞、大きな話題となった。著書に『自閉症感覚』『自閉症の脳を読み解く』(以上、NHK出版)、『我、自閉症に生まれて』『自閉症の才能開発』(以上、学習研究社)など。2010年にタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に、2016年にアメリカ芸術科学アカデミー会員にそれぞれ選出された。コロラド州フォートコリンズ在住。


商品情報


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書名:ビジュアル・シンカーの脳 「絵」で考える人々の世界
著者:テンプル・グランディン 訳:中尾ゆかり
出版社:NHK出版
発売日:2023年7月25日
定価:2,640円(税込)
仕様:四六判
ページ数:328ページ
ISBN:978-4-14-081942-5
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819422023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140819421/

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書名:『自閉症の脳を読み解く どのように考え、感じているのか』
著者:テンプル・グランディン 訳:中尾ゆかり
出版社:NHK出版
発売日:2014年3月22日
定価:2,200円(税込)
仕様:四六判
ページ数:312ページ
ISBN:978-4-14-081631-8
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000816312014.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140816317/

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記事提供元:タビリス