ヤモリが部屋に現れた! どうすればいい?

SUUMOジャーナル

夏になり、ヤモリを見かけた方もいるのでは? 筆者の部屋にも稀にサッシの隙間から侵入してきます。そんなとき、ヤモリが好きな筆者はそっと捕まえて外に逃がすのですが、苦手な人は触るのなんて無理ですよね。虫と違って殺生もできないし…。ヤモリ対策について、爬虫類を多く飼育する熱帯倶楽部 東川口本店の高橋店長にお話しを伺いました。

ヤモリは田舎ではなく都会に現れやすい

敵(?)と戦うには敵を知ることから。ということで、まずはヤモリの生態を教えてください。

「ヤモリは春先~秋の終わりにかけて活動する夜行性の生き物です。寒い時期は木の隙間などでひっそりとしてほとんど活動しません。チョロチョロ動く小さい虫が好物で、寿命は5年くらいですね。みなさんが遭遇するヤモリは“ニホンヤモリ”という種類になります」

ちなみに、現在都内に住む筆者は、緑の多い田舎の出身です。が、実家にいたころはヤモリを見たことがありませんでした。ヤモリは都会に住む生き物なのでしょうか?

「そんなことはありません。田舎では緑のあるところに虫が生息している=ヤモリも生息しているということで、人の住むところに出てこないというだけです。なので、緑の少ない都会の方がヤモリを目にする機会が多くなるんだと思います。ゴキブリと同じですね」

ひぇー。ヤモリは全く平気でもゴキブリが苦手な筆者としては、“ゴキブリと同じ”と言われるとなんか嫌な感じがします……。

「ヤモリ嫌いな方も薄々お気づきかと思いますが、ヤモリは害虫を食べてくれる益獣(?)で、生態系を守ってくれています。漢字で書くと“屋守=家を守る”ですよね。不衛生なゴキブリと違って害はないので特別嫌がることなどをしなければ噛まれたりする、ということはありません」

【画像1】筆者の住む都内のマンションにはほぼ毎日ヤモリが現れます(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像1】筆者の住む都内のマンションにはほぼ毎日ヤモリが現れます(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

虫対策をすれば、ヤモリも侵入してこない

では本題です。ヤモリが部屋にいたら、どのように対処すればいいのでしょうか。

「素手が無理なら網や箱などで捕まえて、逃がすしかないですね(笑)。捕獲がどうしても無理ならそのまま放っておけば数日で外に出て行ってしまうと思います」

とはいえ、ヤモリが苦手な方にはどちらもなかなかハードルが高いですね……。ヤモリが活動的になる今の時期に、部屋に侵入させないようにする方法はないのでしょうか?

「ヤモリは苦手なものがないので、『ヤモリ対策』というのはこれといってありません。だた、当たり前ですが、餌となる虫のいるところに現れます。なので、虫が部屋に侵入しないように対策をすればヤモリが侵入することはないと思います。ゴキブリの子どもが好物なので、ゴキブリ対策(※)をしっかりするのと、ヤモリが通れてしまう1cm程度の隙間をふさぐ、というのが具体的な対策になると思います。
あとは、最近“LEDは電球に比べて虫が寄ってこない”ということが分かったそうなので、玄関の灯りやマンション通路の電灯をLEDにするのも対策になるかもしれませんね」

※参考:春到来! わが家のゴキブリを徹底的に退治するには?

あの蛍光灯に群がる虫はもはや夏の風物詩ですが、LEDにすることで虫が寄らなくなるなんて! マンション共用部などはすぐには難しそうですが、一戸建てならすぐにできる対策ですね。

【画像2】ちょっと怖そうですが、動物への愛があふれる店長高橋さん(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】ちょっと怖そうですが、動物への愛があふれる店長高橋さん(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

「部屋に現れたヤモリを逃がすときは、素手でも道具を使ってでもそっと優しく捕まえて、余裕があれば夜間に虫が集まる街灯の下に逃がしてあげてください」と、ヤモリ愛溢れる高橋さん。

ゴキブリと違ってこちらに向かって飛んで来るようなトリッキーな動きはしないので、どうしても触ったり、箱で捕獲なんて無理! という場合は長い棒などで(ヤモリに触れないように)ちょいちょいと出口まで誘導する、という方法もあるとか。

なにはともあれ、部屋の中で絶対にヤモリを見たくない方、まずはゴキブリ対策から始めましょう。

●取材協力
・熱帯倶楽部

●参考
・La・porta/LED照明に集まりにくい虫図鑑

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記事提供元:タビリス