コロナ禍が変える春闘 ベースアップ率は9年振りの低水準へ 【木内前日銀政策委員の経済コラム(90)】日本経済の強みである労使協調路線を促す場となるか

木内 登英 (前日銀政策委員、野村総研エグゼクティブ・エコノミスト)(News Socra)

 コロナショックの影響を大きく受けた2021年の春闘は、3月17日に主要企業の集中回答日を迎えた。前年までと比べて、賃上げ率の平均妥結水準は大幅に低下したとみられる。 毎月の基本給を引き上げるベースアップについては、要求自体を見送る労働組合が目立った。ホンダ、マツダ、三菱自動車の労組は8年ぶりに、三菱重工業、IHI、川崎重工業の労組は10年ぶりにベアの要求を見送った。乗客が大きく落ち込んだ全日本空輸と日本航…