秩父観光の醍醐味教えます④ 秩父の日帰り観光のモデルコース(後編)

ジョルダンニュース編集部

 前編に引き続き、秩父の日帰り観光のモデルコースの続きをお教えします。

自分が手作りしたシルク製品を持って帰ろう


 次に向かうのは「ちちぶ銘仙館」です。西武秩父駅から徒歩約10分です。
 秩父は、セメントで有名な武甲山からわかるように、石灰岩質の地質のため稲作に適した土地柄ではありません。代わりに古くから養蚕が盛んに行われていました。明治中期から昭和初期にかけての最盛期には、市民の約7割が織物関連の仕事に関わっていたと言われています。
 高品質な絹織物の「秩父銘仙」の最大の特徴は、平織りで表裏がなく、表の色が褪せても裏を使って仕立て直しができる点にあります。現在では、着物以外にも、座布団やハンカチなどの小物がお土産として人気です。
 このちちぶ銘仙館は、レトロな洋館を思わせる外観を持っており、当時の工房の雰囲気をそのまま残しています。ここでは、毎月第2土曜日に、全ての設備が稼働して全工程が見学できるほか、体験が充実しています。「織体験」(コースター1,000円)や「藍染体験」(ハンカチ1,300円)の他、「ほぐし捺染(なっせん)」といって1メートルほどのタペストリーを作る体験(8,000円、2名まで)ができます。
 捺染以外は、空いていれば予約なしでも体験できるようですが、予約が望ましいです。

左:レトロな外観のちちぶ銘仙館、右:ほぐし捺染体験の様子

秩父と言えば、温泉でしょう


 日帰り旅の最後を締めくくるのは、やはり「温泉」ですね。秩父市内には数か所の日帰り温泉施設があり、立ち寄って楽しむことができます。
 鉄道旅の場合、お勧めの温泉施設は、西武秩父駅前温泉「祭りの湯」です。西武秩父駅に直結していますので、アクセスは最高です。
 この施設の目玉と言えば、大きな露天エリアです。大きな屋外の敷地に露天、壺湯、寝湯などの湯船があって、多くの種類のお風呂を楽しめます。
 また、ここには、多数のリクライニングチェアーが設置されている休憩スペース「くつろぎ処」があります。それぞれのチェアーには、個別に小型のモニターが設置されており、テレビを見ることもできます。“寝落ち”してしまいそうなほど気持ちがよいので少し注意しましょう。
 実はこの祭りの湯は、温泉だけでなく、フードコートや物販エリア(ちちぶみやげ市)がある複合施設となっており、祭りの湯に入館した人が一時的にフードコート等に出かけることができます。フロントに言って通行手形をもらって出れば、再入場できます。館内着のまま出かけることもでき、また下駄も貸してくれます。

「祭りの湯」の入り口

お土産には、ポテトチップス(みそポテト味)一択!


 さて、最後は「祭りの湯」の物販エリアでお土産を買って帰りましょう。
 ここには非常にたくさんのお土産が並んでいて、迷ってしまうほどですが、漬物の「しゃくしな漬け」や「豚肉の味噌漬け」「ちちぶ餅」などが定番のお土産のようです。
 私のおすすめは、みそポテト味のポテトチップスです。軽いのでたくさん買っても荷物が重たくなることがありません。また、これは甘じょっぱい味がなんとも美味しく、自宅に帰って自分で食べても良いですし、日持ちしますので誰かにお土産として差し上げても喜ばれるでしょう。

ポテトチップス みそポテト味

 最後は西武秩父駅から、特急で都心まで快適に帰ります。
 秩父は、市内に見どころが多く集まっていますので、日帰りで十分楽しむことができます。これからのシーズンは、紅葉と温泉を一緒に楽しむこともできます。フルーツ狩りなどもできます。
 都心から近い観光地秩父、魅力ある観光地ですので、ぜひ一度観光で訪れることをお勧めします。

<ちちぶ銘仙館>営業時間:9:00~16:00、入場料:大人210円、中学生以下100円
<秩父温泉「祭りの湯」>営業時間:10:00~22:00、入場料:大人平日1,100円、小学生以下700円、土日祝日特定日 大人1,380円、小学生以下800円

最寄り駅:西武秩父駅(西武線)、御花畑駅(秩父鉄道)
秩父観光協会URL:http://www.chichibuji.gr.jp

※この記事には個人的感想を含みます。

田中信行(たなか・のぶゆき):1968年東京都生まれ、埼玉県育ち。埼玉大卒。全国通訳案内士、総合旅行業務取扱管理者。ローカルな観光を盛り上げるため、通訳ガイドとしての活動を目指しているほか、観光地の魅力を紹介する執筆活動も行っている。

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記事提供元:タビリス