大阪・関西万博の「玄関」で圧倒的な存在感放つ...阿部寛起用の大型広告、「夢洲駅の顔」になったワケ

J-CASTニュース

   俳優・阿部寛さんが、大阪・関西万博の玄関を彩る「顔」になっている──。

   会場最寄りの大阪メトロ中央線「夢洲駅」にある、阿部さんが茶碗を掲げる姿の壁面広告が、今や万博名物のひとつとして注目されている。広告を展開した象印マホービン(大阪市)に受け止めを取材した。

「万博で働く外国人」も思わず注目

   象印は万博のORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」におにぎり専門店「ONIGIRI WOW!(オニギリ・ワウ!)」を出店し、同社最上位モデルの圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」で炊いた米で作るおにぎりを販売している。

   これらと連動して、夢洲駅の改札外から地上に向かうまでの壁面に、高さ5.1m×横幅26.6mの大型広告が張り出されている。かねて「炎舞炊き」のCMに起用されてきた阿部さんが大写しになり、ご飯の盛り付けられた茶碗を笑顔で掲げている。

   東ゲートを利用する万博来場者の目に飛び込むというわけで、Xでは数々の記念写真が投稿されてきたほか、「やっぱり夢洲の阿部寛はインパクトあるよね〜」「駅降りて1番最初に万博を感じさせてくれたのが阿部寛さんだったな」「立った場所から阿部寛を撮影して送る。これが待ち合わせw」「大阪関西万博の、、夢洲駅の顔」「万博名物阿部寛」などと楽しまれている。

   例えば2025年8月27日には、インフルエンサーでバルトパビリオンのスタッフとしても働くアルトゥルさんがXで、写真を紹介しながら、「『彼はいったいどこの国の人だ?』『外国人モデルがお米のPRをしている』『古代ローマ人!』と万博で働く外国人がざわざわしている、夢洲駅の象印の広告。この広告ももしかしたら後50日程度でお別れかもしれない。閉幕日までに『彼は阿部寛さん!日本人の俳優さんよ!』と伝える日はくるのだろうか」とつづり、2万4000件超のいいねを集めた。

「『この人が言うなら間違いない』という強い信頼感」

   象印マホービン・広報部は8月29日にJ-CASTニュースの取材に応じ、当該広告の反響を「多くの方にみていただき非常に嬉しく思っております」と答えた。阿部さんは22年5月からCMキャラクターに起用しているという。

   起用の理由は「圧倒的な説得力と力強い演技力に魅力を感じたから」と説明し、「阿部さんの存在感は、製品の技術力やごはんのおいしさの表現に深みを与え、視聴者に『この人が言うなら間違いない』という強い信頼感をもたらしていると考えています」と述べた。

   夢洲の広告がここまで注目された理由・要因をどう見るか。広報部は下記のように見解を示す。

「今回の夢洲駅の広告は、広告のサイズ、場所的にとてもインパクトがあり、多くのお客様は、万博を楽しみにご来場されるため、ワクワクした気持ちの中で、改札を出てその目線の先に最初に出てくるメッセージをきっとポジティブに受け取ってくれるだろうと感じていました。また、阿部寛さんは『アジア・フィルム・アワード』の受賞など、日本国内のみならず国際的にも知名度、人気の高い俳優さんであり、大阪・関西万博にご来場される海外の方にもきっと好反応を得られると考えていました。

国際力もある阿部さんと、"象印はおいしいごはんの印である。"という強いメッセージは、きっと多くの反響をいただけるであろうと考えてましたが、ここまでSNS上で話題にしていただけたのは、想像以上のうれしい反響でした」

   Xでは、万博開催中に阿部さんが登場するイベントを現地開催してほしいという声も少なくないが、広報部は「今のところは考えておりません」という。

象印が思いを込めた広告、掲載は万博最終日まで

   また、「象印。おいしいごはんの印です。」をテーマに掲げた夢洲の広告について、広報部は「この広告には、象印が追求し続けてきた"『おいしいごはん』への揺るぎない決意"と責任、自信が込められています」とし、次のように述べた。

「万博という国際的なイベントで、国内外多くのお客様に、世界で一番ごはんにこだわる国の炊飯ジャーメーカーの想いを多くの方に受け取っていただけたのならうれしいなと考えています。

1970年代に炊飯ジャーの開発を始めて以来、当社は"『おいしいごはんを炊く』という本質"をひたむきに追い求めてきました。ごはんが日々の暮らしの幸せなインフラとなることを目指し、これからもその想いは変わりません」

   なお、夢洲駅での広告掲載期間は25年3月27日~10月13日だという。

記事提供元:タビリス