クマ出没情報共有、マニュアル周知も...宅配業界でもクマ対策続々 被害エリアで一時集配停止の影響も

J-CASTニュース

   拡大するクマの出没・被害状況を受け、宅配業界も従業員らの安全のため対策を進めている。佐川急便はクマの出没情報やクマと遭遇した場合に取るべき行動を従業員に周知しているとした。また、ヤマト運輸でも対処法のガイドを作成、周知しているほか、クマスプレーなど対策グッズの整備を行っている。

「業務中にクマと遭遇した場合は、身の安全を最優先するように周知」

   佐川急便広報部の担当者は7日、J-CASTニュースの取材に、クマ対策として、「環境省のクマ類の出没対応マニュアルを参考にしたクマと遭遇した際に取るべき行動というものを従業員に周知しております」とした。そのほか、従業員が閲覧可能な社内サイトでクマの出没情報を掲載しているという。

   従業員には「業務中にクマと遭遇した場合は、身の安全を最優先するように周知しております」とした。

   現時点で、集配の停止や従業員がクマに襲われるといった被害は出ていないとした。

   ヤマト運輸では、「クマとの遭遇を防ぐ行動と対処法ガイド」を作成し、従業員へ周知しているほか、各営業所が利用する社内購買サイトでクマスプレーなどの対策グッズを整備しているという。ヤマト運輸コーポレートコミュニケーション部の担当者がJ-CASTニュースの取材に明らかにした。

   集配などの業務への影響については、クマによる人的被害があったエリアなどで一時的に集配停止や遅延が発生することがあったものの、現在のところ大規模・広範囲の集配停止はないという。

   前出の担当者は、「第一にお客様、パートナー、従業員の人命を最優先として業務をしております。もし熊との遭遇リスクが高まった場合は、集配停止の可能性もございます」とした。

   日本郵便は5日、「一時的に集配業務(集荷・取集・配達)を見合わせる可能性」があると発表。実際に、6日正午時点で秋田県内の一部地域で配達を見合わせているとした。また、近隣にクマが出没している地域では、「夕方以降(原則として17時以降)の二輪車による配達業務を見合わせます」としている。

記事提供元:タビリス