「タイムズカー」料金システム変更に賛否両論 親会社説明「わかりやすくする」の納得度は

J-CASTニュース

   カーシェアリングサービス「タイムズカー」の料金システムが2025年12月1日から改定される。これまで6時間以内の利用では時間料金のみが発生したが、改定後は利用時間にかかわらず20キロを超える走行で距離料金も加算されるようになる。

   運営会社のタイムズモビリティが9月8日に発表すると、SNS上では賛否両論の声が上がった。また、理由の説明を求める声もあった。親会社のパーク24は11日、「料金体系をわかりやすくすることを目的としています」と取材に説明する。

「不公平の是正」も改定の理由だと説明

   25年9月現在、改定前の料金システム(ベーシック)は概ね次の通りだ。

   時間料金は、15分ごとに220円(税込、以下同)。予約開始から返却完了までの時間が課金対象になる。だが、一定の時間に応じた最大時間料金も設定されている。たとえば6時間以内だと最大4290円になり、12時間だと5500円、24時間だと6600円になる。

   この時間料金以外にも、距離料金が発生する。走行距離に応じて1キロ当たり20円が課金されるが、6時間以内の利用では距離料金は発生しない。6時間以上の利用だと走行距離分の料金が加算される。

   12月1日からの料金システムでは、6時間以内の利用では距離料金が発生しないという条件などが変更された。

   運営会社が9月8日に発表した内容によれば、利用時間にかかわらず時間料金と距離料金が発生するが、そのうち、最大20キロ分の距離料金を減免する。つまり、20キロを超えた分の距離料金を支払うようになる。

   また、会員向けサービス「タイムズカープログラム」の特典もシンプルにした。各ステージに応じた時間料金の割引を廃止し、距離料金について、ステージ3に最大300円の割引を設けた。なおステージ4の最大1000円の割引は継続して行う。

   この料金改定は、これまで6時間以内で20キロ以上の距離を走ってきたユーザーにとっては、走行距離によっては大幅な増額となる可能性がある。一方、もともと6時間以上で長距離を走ってきたユーザーにとっては、20キロ分が減額される。

   パーク24は11日、J-CASTニュースの取材に対して、料金改定の理由は料金システムをわかりやすくすることが目的だと説明。わかりやすくなった点として、6時間を超える利用と超えない利用で課金条件が異なっていたことを統一したことや、「タイムズカープログラム」のステージに応じて設定していた個別の時間料金の特典を廃止したことを挙げた。

   また、次のような理由もあったという。

「6時間を超えたタイミングから距離料金が発生し、前後で大きな価格差が発生すること、クラス割引特典は車両数が限られることにより一部の会員様しかご利用いただけないことなどの不公平の是正も変更の理由です」

   同社は、「現時点でさらなる料金やサービスの変更について決定しているものはありません。引き続き、皆さまにはルールとマナーを守って安全にお使いいただければと思っております」としている。

   今回の料金改定に関し、SNS上では、ガソリン代の高騰などが背景にあるのではないかと推測する声もあった。だがパーク24は、こうした外部要因がどの程度今回の改定に影響したのかは答えなかった。

記事提供元:タビリス