コーヒーの大幅値上げが止まらない コンビニは「Sサイズ15~20円アップ」1杯200円が現実味の深い理由
2025/7/12 16:00 J-CASTニュース

セルフレジなので実感が薄いかもしれないが、2025年6月、7月にかけてコンビニ御三家が、一斉にコーヒーを値上げした。ファミマはSサイズ130円から145円、ローソンはSサイズ140円から160円、セブン‐イレブンもレギュラーサイズが120円から140円に。11~16%のアップだから、大幅値上げといっていい。
コーヒー豆の国際相場は50年ぶりの最高値
各社とも、値上げの理由に原料のコーヒー豆の高騰を上げている。最大の産地ブラジルでは2024年から干ばつが続き、生産量が減少。2番目の生産国のベトナムも高温などの気象変動で不作だ。このため、コーヒー豆の国際相場は上昇が続いていて、約50年ぶりに最高値を更新。高級品種「アラビカ種」は2023年には1キロ平均4.54ドルだったのが、24年には5.62ドルに値上がりし、今年25年はすでに8.53ドルと2年前のほぼ2倍まで上がっている。
また、中国などでコーヒー需要が増え、値上がり狙いの国際的な売り惜しみなども相場を吊り上げているという。日本はこれに円安も加わって、値上がり幅は大きい。コンビニだけでなく、コーヒー専門チェーンでも値上げが続く。
100円コーヒーはあるが店の数が少ない
ブラジルやベトナムのコーヒー豆の不作に回復の見通しはなく、国際相場は今後さらに上がると予想されている。コンビニの値上げは今回で終わらず、次は200円時代が来るかもしれない。
気軽に飲める100円コーヒーはなくなってしまうのか。いや、まだあった。無印良品は一部店舗で入れたてコーヒーを100円で提供、マクドナルドのコーヒーも120円だ。でも、店舗数が圧倒的に少ない。
ところで、コンビニのアイスコーヒーは、氷が多くてコーヒーが少ないという問題、値上げを機に改善したという話は聞かない。
(シニアエディター 関口一喜)