青森県の震度6強の地震、通信回線に大きな異常なし 地震発生翌日、通信各社が打ち出したユーザー支援措置とは
2025/12/13 12:00 J-CASTニュース

2025年12月8日に青森県八戸市で震度6強を観測した地震では、目立った通信障害は発生しなかった。
今後しばらくはさらなる揺れに警戒しなければならないものの、今回の地震は日本が確実に「通信インフラの耐震化」を進めていることの証明になったのではないか。
地震発生直後の通信大手各社の対応は、極めて早かった。具体的に通信各社はどのような対応をしていたのだろうか。
大きな通信障害は発生せず
青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5(推定)の地震は、いっそうの「自然災害に対する心構え」を認識させた。青森県を中心とした5道県の9000人以上が避難し、負傷者も発生しているが、そのような状況においても通信大手各社の通信インフラに大きな障害が出なかった。
NTT東日本、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルは、震度6強という地震に対して揺るぎない耐久力を見せた(ただし、NTT東日本の鉄塔に深刻な損傷が発生している)。これは過去の大地震を教訓に「設備の耐震化」を少しずつ構築した結果ともいえる。
通信各社は即座に災害用伝言板と災害用伝言ダイヤル(171)を開設。その上で、災害救助法の適用によるユーザーへの支援措置を打ち出した。
災害救助法に基づいたユーザー支援措置
地震発生翌日(9日)の朝、赤間二郎防災相は青森県・岩手県の24市町村に対する災害救助法の適用を発表した。これを受けて通信各社は、「料金支払い期限の延長」「修理費用の減額」「延滞金の無償化措置」等の多岐にわたる被災者支援を実行に移した。
ソフトバンク、NTTドコモ、KDDI、楽天モバイルなど各社で行われているが、たとえばソフトバンクの公式サイトは次のような説明ページが設けられている。
●料金支払期限の延長
・対象となるお客さま
契約者住所または請求書送付先住所が災害救助法適用地域内に所在しており、請求書により窓口で利用料金をお支払いされているお客さま
・支援内容
支払期限を請求書記載の日付から1カ月延長します
(ソフトバンク「令和7年青森県東方沖を震源とする地震に伴う支援について」より)
また、ソフトバンクは、モバイル通信のみならず固定電話、インターネット、電気とガスの料金に関しても支払期限の延長や月額基本料金の減免を実施していた。
●月額基本料金の減免
・対象となるお客さま
契約者住所(設置場所住所)または請求書送付先住所が災害救助法適用地域内に所在しているお客さま
・対象サービス
「SoftBank 光」「SoftBank Air」「Yahoo! BB」などの「ソフトバンク」のインターネット接続サービス、「おうちのでんわ」「おとくライン」などの「ソフトバンク」の固定電話サービス
・支援内容
避難などの事情により、対象サービスを利用できなかった場合、お客さまからのお申し出によりその期間の月額基本料金などを減免します。対象となる月額基本料金の詳細は申告時にお問い合わせください
政府が災害救助法の適用を発表後、即座に通信各社が支援措置を実行するに至ったスピード感が注目された。一方、ユーザーは通信会社の発表に目を通し、自分自身が支援の対象になっているのかを確認しておく必要があるだろう。
(澤田真一)









