絶滅危惧種の「フィンガーチョコレート」、カバヤ食品は生産終了 撤退相次ぐ背景とは

J-CASTニュース

   短い棒状のチョコがけビスケットを銀紙で包んだ「フィンガーチョコレート」が姿を消しつつある──?昔なつかしいお菓子として知られるが、昨今の販売状況がXで話題になり、国内大手の商品が終売していたとの情報も広がっている。メーカー3社に聞いた。

大正から令和にかけて流通も...生産終了の動きが

   Xで2025年11月中旬ごろ、金銀の包み紙に入ったフィンガーチョコを探し求める写真付きの投稿が関心を集めた。菓子メーカー・カバヤ食品の商品だと指摘が上がるとともに、終売情報が拡散され、「すでに終売していたと聞いてびっくり」「最近見た記憶ないかも」「小さい頃から大好きなやつで、前久しぶりに買って食べてやっぱこれだわーて思ってたのに、辛すぎる」「あの軽いサクサクビスケットにチョコが最高だったのに...!?」などと驚かれている。

   フィンガーチョコの販売状況について、カバヤ食品の広報部は17日にJ-CASTニュースの取材に応じ、「2024年10月に、製品構成の見直しに伴い、生産終了しました」と答えた。発売は1969年。Xの反響は「生産終了した製品に根強いご支持の声をいただけることは、メーカーとして大変有難く思います」と受け止めている。

   実はフィンガーチョコ自体は、カバヤ食品だけでなく、これまで複数の国内企業からも登場して親しまれてきたお菓子だ。森永製菓が筆頭的な存在とみられ、同社コーポレートコミュニケーション部によると大正6年──つまり1917年に発売した。しかし終売済み、時期はおそらく2004年ごろだという。

   ほかに、栄光堂ファクトリーの広報担当は「生産はまだ行っておりますが、現包材が無くなり次第の終売とさせて頂く予定です」と取材に明かした。理由は「クッキーとチョコレートの組合せは現在様々な商品が販売されており、フィンガーチョコレートへのニーズは減少したと感じているため」と説明している。

記事提供元:タビリス