「ドルがダメになってきて、頼れるのは金」 中国やロシアが金を買い漁り価格急騰...歴史的な大変革の予兆か

J-CASTニュース

   金の急騰は歴史の大きな転換の前兆で、今回は世界の基軸通貨がアメリカのドルから中国の元になるかもしれない――。TBS系の報道番組「サンデーモーニング」は2025年10 月19日の放送で、史上最高値を更新し続ける金価格を取り上げ、そう指摘した。

ドルが金と連動して世界の自由貿易の基軸となった

   サンモニによると、米雑誌「ニューズウィーク」は、金が急騰したのちに「ローマ帝国滅亡」「スペイン帝国衰退」「フランス革命」が起きていて、今回も近い将来に予想のできない大きな出来事が起きるのではと警鐘を鳴らしているという。

   司会の膳場貴子キャスターは、「フランス革命とかローマ帝国が出てくると、ちょっとあれなんですけど、社会的な混乱なりなんなりの大きな背景は、今回もありそうですよね、森さん」と、ゲストのノンフィクション作家・森功氏に聞く。

   「なぜこんなに金が重宝されるかというと、1945年の第二次世界大戦が終わったときのプレトン・ウッズ体制で、ドルが金と連動して世界の自由貿易の基軸となったわけです。(それ以来)金とドルはイコールだったんですけど、ドルがこんなにダメになってきて、頼れるのは金だということで、中国やロシアが買い進めているんですね」と金急騰の背景を解説した。

膳場キャスター「基軸通貨の大転換があるかも」

   中国の金の保有量は2000年までは400トン弱だったが、2024年には2279トンと5.7 倍に急増している。森氏は「中国は今までドル建てだった貿易を、今度は元建てでやろうという野望を抱いていて、その象徴が金の買い占めだと考えられるわけです」と見る。金=ドルを金=元にするために金をせっせと備蓄しているというのだ。

   膳場キャスターは「基軸通貨の大転換があるかもしれないということですね」と不安そうに語り、森氏は「そういう可能性があるということです」とうなずいた。各国とって、アメリカファーストも中国ファーストも影響は大きい。

(シニアエディター 関口一喜)

記事提供元:タビリス