「強烈なのどの痛み」が特徴、新型コロナ変異「ニンバス」感染拡大中 助成終了で自己負担アップ、どう対策?

J-CASTニュース

   カミソリを呑み込んだようなのどの痛さ――といわれても、そんなことはだれもしたことがないから、どのくらいのどんな痛さか想像がつかないが、とにかく痛いらしい。

   「ニンバス」と呼ばれる変異ウイルスの新型コロナ感染症が急速に広がっている。厚生労働省によると、2025年8月17日までの1週間に報告された患者だけでも2万2288人、9週間連続で増え続けている。

新学期が始まる頃が流行のピークか?

   その特徴的な症状が、強烈なのどの痛みなのだ。感染者は「水を飲むだけで悲鳴を上げてしまうくらい」「刺激物をのどに張り付けたような焼けつくヒリヒリが1日中」と話している。重症化は少ないが、感染力はやや強く、専門医は「新学期が始まるこれからがピーク。のどに違和感があったら医療機関を受診してほしい」とアドバイスしている。

   受診・治療にはどのくらいの費用がかかるのだろう。数年前のパンデミックの時は、新型コロナの検査料や治療費、入院費、薬代はほとんど無料だったが、助成金や補助制度が終了したため、いまは1~3割が患者の負担となる。治療薬は5日分で「ゾコーバ」はおよそ5万2000円、重症化リスクの高い患者に使う「ラゲブリオ」「パキロビット」はおよそ9万4000~9万9000円で、3割負担で「ゾコーバ」を処方してもらうと、初診料、検査料、診察料、処方箋料なども含めて2~3万円かかるということだ。

コロナ対策を思いだせ!手洗い、消毒、マスク

   ワクチン接種の負担も大きくなっている。24年3月で全額公費負担は終了し、今年秋の接種からは国の助成(1回あたり約8000円)もなくなるからだ。65歳以上と60~65歳未満の重症化リスクの高い人を対象にした定期接種は、自治体の補助だけになり、自己負担は昨年の2500~4000円から、数千円多くなりそう。

   予防は手洗い、消毒、マスク、換気と、従来のコロナ対策と同じだが、のどに激しい症状が出ることから、専門医はのどにくっつきやすいウイルスの可能性があり、「大声や咳」にも注意してほしいと呼び掛けている。

(シニアエディター 関口一喜)

記事提供元:タビリス