アート作品の取引・流通は2パターンある アートが変える社会と経済

ジョルダンニュース編集部


アートが変える社会と経済: AI、NFT、メタバース時代のビジネスと投資の未来

オークションは、換金需要に応えることができる2次流通の役割を担いますが、アートビジネスは、プライマリーマーケット(1次流通市場)を担うビジネスと、セカンダリーマーケット(2次流通市場)を担うビジネスで成り立っています。
プライマリーマーケットのビジネスは、名もない若き才能ある子を見つけて育て、プロモーションを展開して、一流のアーティストに仕立てていくビジネスです。プライマリーマーケットを担うアートディーラーやギャラリスト6は、自ら持つギャラリースペースでアーティストの個展を開催します。そして、アートフェアでアーティストの作品を紹介して販売します。
セカンダリーマーケットのビジネスは、オークション会社やアートディーラーが、すでに評価の確立したアーティストの作品を欲しい人と売りたい人の仲介をするビジネスです。

日本独自の画商と百貨店が支えたアート作品

日本では、オークション会社や独立したアートディーラーだけではなく、前述したように百貨店も重要な役割を担っています。実際、日本のアート市場の発展は、百貨店の外商部なしでは語れません。アート作品を卸す日本の画商は、百貨店の外商と一緒に日本の富裕層の自宅でアート作品を紹介して販売します。ギャラリストや画商が、百貨店と提携して作品を卸すというビジネスモデルです。全国の富裕層と緊密な信頼関係がある百貨店と一緒に、個別のきめ細かい営業を行います。
その営業力たるや、全国の富裕層はじめ、政財界の大物、有名な芸能人、あるいは皇室や旧士族と、社会で重要なポジションを持っている人たちを顧客として、その家族のニーズをきめ細かくとらえて、さまざまな物品の販売をしています。その中でアート作品の販売は、宝石や高級時計と並んで高額で高級なものになります。百貨店の外商がつくと、有力な百貨店でしか手に入らないレアな高級品を購入することも可能になります。


全文読むには書籍「アートが変える社会と経済: AI、NFT、メタバース時代のビジネスと投資の未来」をご購入ください。
電子書籍もあります。
記事提供元:タビリス