三菱UFJ株主総会で「社外取締役」候補に名前挙がったネット有名人3人 株主は困惑、ネットは笑い

J-CASTニュース

   三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のの株主総会を前に、株主に届いた招集通知の参考書類に掲載されたとある議案が、ネットで波紋を広げている。

株主「以下の3名を社外取締役に選任する」

   注目されているのは、2025年6月27日に都内で行われる予定の第20期定時株主総会に際して公開された「招集ご通知」に記載の議案だ。「招集ご通知」は株主に向けて6日に発送されているほか、インターネット上で閲覧することができる。

   話題となっているのは、「第9号議案 社外取締役選任」。法律で定められた一定以上の株を保有する株主による株主提案であり、「1. 提案内容 以下の3名を社外取締役に選任する」として、社外取締役に実業家の堀江貴文さんと、政治団体・NHK党の党首である立花孝志氏、そして「青汁王子」こと実業家の三崎優太さんの3人を推薦したものだ。

   それぞれを推薦する理由としては、堀江さんについては「堀江氏の目を見張る豊富な知見および経験、慧眼、先見の明は当社グループトータルの発展に寄与します」。

   立花氏については「立花氏の奇想天外ともいえる柔軟な発想は他者が真似できるものではなく地頭の良さがにじみでています。前期は当社傘下会社で不祥事が多発しましたが、そのような不正に目を光らせることのできる人物は当社およびグループ各社の信頼性向上に寄与します」。

   そして三崎さんについては「三崎氏は複数の会社を経営しており、また社会問題にも関心が高く若者に対する啓蒙活動にも取り組んでいます。30代という若い人物を社外取締役とすることは閉塞感の打破につながり当社グループの一層の躍進に寄与します」としている。

会社側「本議案による取締役3名の選任は必要ないと考えます」

   取締役会は、「本議案に反対いたします」。その理由を次のように説明した。

   「当社では、取締役会はその実効性を確保するため、当社グループの事業に関する深い知見を備えるとともに、金融、財務会計、リスク管理及び法令遵守等に関する多様な知見・専門性を備えた、全体として適切なバランスの取れた構成とすることとしております」などと説明した上で、「本株主総会第2号議案において提案している取締役候補者がもっとも適切であり、バランスの取れた構成であると考えております。従って、本議案による取締役3名の選任は必要ないと考えます」

「適当に全部承認しそうになってやばかった」

   たびたびインターネットを騒がせる存在でもある3人の名前に、SNSで大きな注目が集まった。

   株主らによる書類の写真に関する投稿が相次いだほか、「三菱UFJの議案確認したけど 今回の三菱UFJ、適当に全部承認しそうになってやばかった 否認しといた」「俺も最初読んだときビビったけど、これは株主がこの3人を社外取締役にどう? って提案したのを 三菱UFJとしては反対してるってことなので誤解なきように...」など困惑の声が上がった。

   なお、候補として名前が挙げられた立花氏は10日、「三菱UFJの株主総会で立花孝志が社外取締役候補に上がっています! 私はやる気満々です」と気合たっぷりにコメント。

   三崎さんは5月16日に、「三菱UFJの社外取締役候補に私と堀江さんと立花さんが選任されました。なぜ取締役候補に選任されたかはまったくの謎です。選任してくれた株主さん、ありがとうございます。もし万が一、通るようなことがあれば頑張ります」などとしていた。

記事提供元:タビリス