一人暮らしシニアとコロナ・上 ワクチン拒否、感染したらそれまで

ジョルダンニュース編集部



「いつまで意地を張っていると、もう飲み会には誘わないよ」。

 都内に住む60代の男性は、学生時代の仲間からこう言われている。「意地を張る」とは、新型コロナウィルスが蔓延してからもマスクはしない、ワクチン接種は拒否というポリシーを貫き通しているからだ。

 その理由をこう話す。

 「自分は一人暮らしであり、家族にうつす心配もない。コロナに感染したらその時はそれまでだ。いずれ死ぬのだから……」

 もっとも、マスクは常にポケットに入れてあり、電車やバスに乗る時は着用するし、飲食店やスーパー、コンビニなどに立ち寄る際はその限りではない。マスク無しでは白い眼で見られ、入店お断りの店もあるためだ。

 彼いわく、コロナウィルスに対し、「布製だろうと、ウレタンだろうと、不織布だろうと、一般的に手に入るマスクでは防げない。医療用の高価なM95のサージカルマスクならまだしも、市販の製品はマスクと鼻、口との間が隙間だらけだし、目から感染することもある」と主張する。



 ワクチンについては、十数年前に内臓疾患を患っており、「既往症があるから不安」と話す。さらに「ワクチン接種によって国民の大半に抗体ができれば、感染が広がらない。自分がリスクを犯してまでワクチンを打つ必要はない」と説明する。

 関西地方に住むやはり60代の独身女性もワクチン懐疑派だ。数か月前にはある女性週刊誌が特集したコロナのワクチン接種による副反応に関する特集記事などを友人、知人に拡散して“警鐘”を鳴らした。「ワクチンを打たず感染するのと、ワクチンの副反応のリスクをよく考えてみて」と指摘されても、やはりワクチンへの信頼は大きくない。

(つづく)ジョルダンソクラニュース取材班

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記事提供元:タビリス