ポルトガル政府、4月5日まで期間限定レストラン 東京・表参道

ジョルダンニュース編集部

ポルトガルの食品・飲料産業の国際展開を推進する業界団体「ポルトガルフーズ(PortugalFoods)」は、東京・表参道の「Spiral Café」および「Counter」にて、同国の食文化の魅力を発信するポップアップイベント「Spring Tides in Omotesando ひとくちで、ポルトガルへ。」を4月5日まで開催している。会期初日の3月19日、報道機関や関係者を対象としたオープニングレセプション(説明会)が実施され、伝統と最新のイノベーションを融合させた「プレミアム食品」としてのポルトガル産品の魅力がアピールされた。

ポップアップイベントで提供されるポルトガル料理(主催者提供、以下同)

説明会に登壇したポルトガルフーズのエグゼクティブディレクター、デオリンダ・シルヴァ氏によると、ポルトガルは現在、農業・食品分野のイノベーション促進を目的とした大規模プロジェクト「REFOOD」を推進している。国の復興・回復計画から1億1400万ユーロ以上を投じ、関連企業29社や大学、研究機関が連携する産学連携の取り組みである。同プロジェクトを通じて新製品や持続可能なソリューションの開発を支援しており、要求水準が極めて高い日本を「戦略的市場の1つ」と位置づけている。シルヴァ氏は、単なる商品紹介にとどまらず、近代的で本物志向であり、文化やデザインとも結びついたポルトガル産品の新たなブランドイメージを日本に定着させたい考えを示した。日本市場でのプロモーション活動を強化するため、専任の日本担当責任者も任命しているという。

ポルトガルフーズのエグゼクティブディレクター、デオリンダ・シルヴァ氏

ジルベルト・ジョルジュデス・ジェロニモ駐日ポルトガル大使は挨拶のなかで、日本とポルトガルの間には約500年にわたる歴史的・文化的交流があることに触れ、カステラや天ぷらといった日本でおなじみの食文化にポルトガルの影響が残っていることを強調した。また、同国の食文化は、大西洋や地中海、中東、さらにアジアといった多様な地域の文化的影響を受けて形成されていると指摘した。具体的な産品として、大西洋岸の豊かな海産物を使った缶詰、山岳地帯の伝統的なチーズ、良質なオリーブオイル、肉の加工製品、そして国際的に知名度を高めている修道院発祥のスイーツなどを挙げ、その本物志向と品質の高さを力説した。

挨拶するジルベルト・ジョルジュデス・ジェロニモ駐日ポルトガル大使

期間中、会場となるSpiral Caféでは、星川弘シェフがポルトガル食材をふんだんに使用して考案した、多彩な特別コラボレーションメニューが提供されている。

ポルトガルの食卓に欠かせない干しダラ(バカリャウ)を用いた「お野菜とタラのリゾット」は、オリーブオイル漬けのタラをベースに、フレッシュな食感を出すために生のタラを揚げて混ぜ込んでいる。さらに、ポルトガルがルーツとされる日本の「天ぷら」にちなみ、「天かす」をトッピングするという両国の食文化を融合させる工夫が凝らされ、彩りにフレッシュなトマトが添えられている。

「お野菜とタラのリゾット」

鶏肉を用いた定番料理「チキンピリピリ」は、日本の消費者の嗜好に合わせて辛さを抑えた味わいにアレンジされた。リンゴを使用したシェフ特製の甘酸っぱいソースでマリネしてからローストしており、フレッシュトマトとオレガノを添えることで、爽やかな風味を引き出している。

「チキンピリピリ」

大ぶりのイワシを用いた「イワシとアボカドのハーフグリル」や「イワシのグリルのミニオープンサンド」も提供されている。日本のイワシとは異なる厚みと脂の乗り、そしてオリーブオイル漬けの缶詰ならではの香り高さを活かすため、ハーブを効かせた特製グリーンソースなどが合わせられている。

「イワシとアボカドのハーフグリル」

干しダラとジャガイモの揚げ物「パステイス」は、事前の試作段階で材料の魅力が高く評価されたことから、当初の予定よりも品数を増やして提供されることになった。同メニューには、ハーブ香る自家製のタルタルソースがアクセントとして添えられている。

干しダラとジャガイモの揚げ物「パステイス」

さらに、タラをメインに据えた「ブイヤベース」には、コリアンダー、ディル、パセリなどのハーブがふんだんに使われ、すっきりとした後味が楽しめるスープに仕上がっている。

タラをメインに据えた「ブイヤベース」

これらの料理に合わせる飲料として、添加物を抑えたポルトガル産オーガニックワイン「コチネラ(Coccinella)」の赤・白も用意されている。ブドウ本来のフレッシュでジューシーな果実味がストレートに伝わり、料理との相性の良さがアピールされた。

ポルトガル産オーガニックワイン「コチネラ(Coccinella)」

締めくくりのデザートには、修道院発祥の伝統的なスイーツ「ドーセ・ダ・カーザ」が登場した。カスタードとコーヒーの風味に、コンデンスミルクを用いた特製クリームを重ね、イチゴをあしらった、春らしいSpiral Caféならではのオリジナルアレンジが施されている。

スイーツ「ドーセ・ダ・カーザ」

伝統と革新を融合させたポルトガルは、日本市場での長期的な地位確立に向け、今後も戦略的なプロモーションを継続していく構えだ。ポップアップイベント「Spring Tides in Omotesando ひとくちで、ポルトガルへ。」の会場内Counterエリアでは、ポルトガルを代表する食品や菓子の展示・販売も行われている。

記事提供元:タビリス