エジプト・ナイル川クルーズ紀行 ルクソールからアブシンベルへ巡る3泊4日
2026/11/1 17:28 ジョルダンニュース編集部

太古の昔からエジプトの命を育んできた大河、ナイル川。そのゆったりとした流れに身をまかせ、古代エジプトの歴史遺産を巡るナイル川クルーズの旅へと向かいます。日本からエジプト航空の直行便で現地へ移動し、カイロから国内線に乗り換えて古都ルクソールへ入ります。ルクソールの東西岸に広がる遺跡群をはじめ、ナイル川沿いの神殿を巡り、最後は砂漠の奥深くに鎮座するアブシンベル神殿を目指す充実した行程です。スーツケースを何度も移動させる手間がなく、船上ホテルで快適に過ごしながら世界遺産を堪能できるのがこの船旅の大きな魅力です。実際に体験した現地でのスケジュールと落ち着いた所感とともに、ナイル川クルーズの旅路をたどります。
1日目:エジプト航空国内線でルクソールへ、東岸の神殿と西岸の王墓、夜のベリーダンス
旅の初日は、未明に日本から到着したカイロからエジプト航空の国内線に乗り換え、空路でルクソールへ向かいます。窓から砂漠とナイル川の緑豊かなコントラストを眺めていると、ほどなくしてルクソール空港へ到着します。

到着後、専用バスで移動し、ナイル川東岸の観光からスタートします。東岸では、古代エジプトの最高神アモンに捧げられた巨大な「カルナック神殿」と、その南に位置する「ルクソール神殿」を訪問します。カルナック神殿の大柱野に入ると、高さ20メートルを超える100本以上の巨柱が立ち並び、柱や壁面には緻密なヒエログリフや彫刻が細部まで刻まれています。授業で習ったカルナック神殿に立ち、見上げるほどの巨柱群を眺めると、古代エジプトの確かな建築技術と歴史の奥行きを静かに実感します。

お昼頃、ナイル川の港に停泊する5つ星クルーズ船にチェックインし、船内レストランでビュッフェスタイルの昼食をとります。午後はオプショナルツアーに参加し、少し離れた「デンデラ・ハトホル神殿」へと専用バスで向かいます。愛と美の女神ハトホルに捧げられたこの神殿は保存状態が良く、天井には「デンデラの青」と呼ばれる鮮やかな色彩の天文図やハトホル女神の柱廊が美しく残っています。デンデラ神殿の天井に残る鮮やかな青い色彩は保存状態が非常に良く、数千年前の美意識をそのまま感じられます。

神殿観光から船へ戻り、夜は船内レストランで夕食をいただきます。食後は船内のラウンジでベリーダンスショーが開催され、伝統的なエジプト音楽の生演奏とともに華やかなステージを楽しめます。初日から見ごたえのある遺跡見学と船内エンターテインメントが続き、これから始まる船旅への心地よい高揚感が広がります。 夜はナイル川の静かな水面を滑るように遡る客室で休息をとります。
2日目:王家の谷の特別貸切見学とエスナの水門通過、船上カクテルパーティー
2日目の朝は、船内で温かい朝食をすませ、早朝から専用バスでルクソール西岸の観光へと出発します。西岸は古代エジプトにおいて日が沈む死者の街(ネクロポリス)とされたエリアで、最初に「王家の谷」を訪れます。今回のツアーでは特別なハイライトとして「ツタンカーメンの墓」が貸切で案内され、さらに壁画の保存状態が良いとされる「セティ1世の王墓」にも入場します。地下深くへと続く岩窟墓を下りると、色彩豊かな壁画や文字が残されています。貸切となったツタンカーメンの墓の内部に静かに立ち、鮮やかな壁画と棺に向き合う時間は、特別に緊張感を感じました。


続いて、断崖絶壁の岩山を背に建つ「ハトシェプスト女王葬祭殿」を見学します。エジプト初の女性ファラオとして知られるハトシェプストの直線的な3段テラス構造と列柱の造形美を鑑賞し、帰り際にはかつて葬祭殿を守っていた2基の巨大な「メムノンの巨像」を見上げます。途中でヒエログリフを象形文字としてジュエリーに刻むカルトゥーシュ店にも立ち寄り、職人の丁寧な手仕事を見学しました。
お昼頃にクルーズ船へ戻って昼食をとり、午後から船は次の目的地エドゥフに向けて出航します。提供される紅茶とスイーツでティータイムを過ごします。夕暮れ時には船内でカクテルパーティーが開かれ、夜の夕食とともに穏やかな船上の時間が過ぎていきます。サンデッキのチェアーに座り、風を感じながらナイル川の夕日を眺めるひとときは、船旅ならではのゆったりとした豊かさを与えてくれます。航行中、深夜、船はナイル川の水位差を調整する「エスナの水門」を通過しました。水門内で船がエレベーターのように上下して通過していく様子をサンデッキから観察できました。


3日目:エドフ神殿とコム・オンボ神殿、ガラベイヤパーティーの夜
3日目の朝、船内で朝食をとった後、朝から専用バスで「エドフのホルス神殿」へ向かいます。エドフでは港から遺跡まで、地元の伝統的な馬車に乗って移動します。パカパカと蹄の音を響かせながらローカルな街並みを抜けて神殿へと進みます。朝の澄んだ空気のなか馬車に乗ってエジプトの街並みを進む移動時間は、旅の風情をより身近に感じさせてくれます。

エドフ神殿はプトレマイオス朝時代に完成した神殿で、エジプトに現存する神殿の中でも保存状態が特に良好です。隼の姿をした天空神ホルスとセトの戦いを描いた壁画や細かなレリーフが残り、重厚な塔門をくぐると古代の建造物のスケール感が伝わってきます。

午前中に船へ戻り、次の寄港地コム・オンボへ向けて出航します。昼に船内でランチをとった後、午後にコム・オンボへ到着し、徒歩で「コム・オンボ神殿」を訪問します。ナイル川を見下ろす高台に建つこの神殿は、ワニの神ソベクと隼の神ホルスの二柱を祀る左右対称の二重構造という珍しい特徴を持っています。内部では古代の医療器具やカレンダーが刻まれたレリーフを細部まで観察できます。夕方に船はアスワンへ向けて出航し、夜に船内で夕食をとります。この日の夜は、乗客がエジプトの伝統衣装ガラベイヤを着用して参加する「ガラベイヤパーティー」が開催されます。エジプトの伝統衣装ガラベイヤを身につけ、乗客やスタッフと和やかに交流する夜は、旅の親しみやすい思い出として心に残ります。

4日目:水上のフィラエ神殿、アスワン・ハイダム、アブシンベル神殿の音と光のショー
4日目の朝、船内で朝食をとった後に下船、アスワンの観光を開始します。伝統的な帆船ファルーカに乗って川面の風を感じた後、水上に佇む「フィラエ神殿(イシス神殿)」を見学します。愛と生命の女神イシスに捧げられたこの神殿は、ダム建設に伴う水没から守るため、ユネスコの移築事業によりアギルキア島へ移された歴史を持ちます。続いて、エジプトの治水と水力発電を支える巨大な「アスワン・ハイダム」を訪れ、ダムの上から果てしなく広がるナセル湖とナイル川の景観を見渡します。
午前中に専用バスへ乗り込み、アブシンベルに向けて約260キロメートルの砂漠のドライブに出発します。地平線まで続く砂漠を走り、午後遅くにアブシンベルの地元のレストランへ到着します。ここで味わうエジプトの伝統的な土鍋煮込み料理「タジン」の昼食は、スパイスの味が染み込んでいて滋味深い味わいです。その後ホテルへチェックインし、アラブ音楽のミニコンサートでエキゾチックな音色を鑑賞します。
夕食後、夜は「世界遺産アブシンベル神殿の音と光のショー」へ向かいます。暗闇の砂漠の中にアブシンベル神殿が光で照らし出され、古代ラムセス2世の歴史物語が音響とともに表現されます。砂漠の夜空の下、ライトアップされたラムセス2世の4基の巨大な坐像が浮かび上がる光景は静かな迫力があり、エジプトの歴史の深さを改めて実感します。ショーの余韻とともにホテルへ戻り、アブシンベルでの夜を締めくくります。

日本からのアクセス:安心で快適なエジプト航空の直行便プラン
今回の旅路では、エジプト航空がお勧めする直行便ツアー形式のプランを利用しています。日本からエジプトへ移動する際、エジプト航空の直行便を利用できる点は非常に便利です。実際の往復フライトでも乗客の大半が日本人で占められており、往復ともに少なくとも3つの異なる日本発ツアー団体が参加していました。第三国の空港で懸念される煩雑な乗り継ぎ手続きや手荷物のロストバゲージ(紛失)のリスクがない直行便は、移動の身体的負担を大きく軽減します。さらに添乗員付きのツアープランであれば、現地のチェックイン手続きや言語のサポート、移動の手配まで丁寧に対応してくれるため、初めてエジプトを訪れる方でも安心して参加できます。直行便のスムーズな移動と添乗員さんの丁寧なサポートのおかげで、移動の不安を感じることなく、世界遺産の観光と船旅に安心して集中できます。
(ジョルダンニュース編集部)









