【黒鳥社|新刊のご案内】 伝説の編集者・津野海太郎さんの編集アンソロジーのシリーズ第2弾『編集の明暗』発売中!

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晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物であり続けてきた伝説の編集者・津野海太郎。単行本未収録エッセイを多数収録した編集論集『編集の明暗』にいま、改めて注目が集まっています。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52157/40/52157-40-4a460d2b262b0505274f407c45ecc49c-2160x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]photos by Hironori Kim
「編集」とは人間の生き方、世界とのかかわり方の探究である───
編集者・津野海太郎さんが約半世紀の間に綴った文章が、なぜ“現在”に響くのでしょうか。

黒鳥社より2025年10月27日に刊行した『編集の明暗』(津野海太郎・著、宮田文久・編)。伝説の編集者・津野海太郎さんの1970年代から2019年までの編集論を集めたアンソロジー集にいま、改めて注目が集まっています。

津野さんのテクストを集め話題となったアンソロジー『編集の提案』(2022年刊行)を経ての今作は、単行本未収録のエッセイを多数収録しました。鶴見俊輔的「まちがい主義」や、テント演劇からインターネットまでをまたぐ「運動」などを語る全25篇に加え、津野さんと編者・宮田文久の対談も掲載。

編集という仕事をめぐって自他へ問いかけるテクストが、時代の暗雲を晴らします。
編集者も「編集者以外の人」もぜひご一読ください。

〈本書への推薦コメント〉

動いている思想。たったいまポケットから取り出されたかのような津野さんの言葉は、どこまでも具体的かつ実践的だ。
だからこそ、時を超えて読む者の感性をひらくのだと思う。
── 伊藤亜紗(美学者)


津野さんの書いた文章はいつも「恥じらい」を纏っている。編集とは、矛盾する幾つかの要素を無理やりパッケージングすることであり、その不整合こそが本にダイナミズムを与える。同時に、そのハッタリに最も気づいてもいるのもまた編集者だからだろう。
ところで津野さんは目次先行型だという。人の話を聞いていると目次が浮かんできて「これは本になるぞ」と思うらしい。私は明らかな索引先行型だ。フレーズごとに大きさの違ったオモリがついてくるだけで構成力がない。うらやみながら一気に読んだ。
── 白石正明(編集者)


すぐれたマニュアルには「人をのびのびさせる力がある」と、津野海太郎さんは発見した。パソコン黎明期のことだった。小林カツ代の料理書にも、その力があるという。津野さん自身のエッセイにもたしかに、ある。
そもそも、私にとっての津野海太郎さんは、『暮しの手帖』初代編集長である花森安治の評伝をものした人。生活感、というものを軽んじず、身体に響く実感ばかりに依りはせず、だからこそできた仕事なのだと、この本からよくわかる。
── 木村衣有子(文筆家)


思想や技術だと思っていたものの本質は、実践と根性なのかもしれない。半世紀分の文章が断片的に並ぶフォーマットに最初は戸惑うが、時を超えて今の課題に閃きを与えつつ、何も得られないようにも感じさせる絶妙な距離感の言葉が続く。その距離を産んでいるのは個人か時代かを考えるうち、「結論を急がず、変化と変容を旨とする」という編集の根本姿勢の原液が注がれていたと気づく。独立系書店や「この門を入るものは一切の商品性をすてよ」の話は、クラウドファンディングMOTION GALLERYやミニシアターK2で当時と同じイシューに、違うベクトルに進んでいる現代で向き合う自分にとって、今だからこそ編集的根性を携えようと思わせるエールになった。結論を急がず変化を深く見つめ続ける編集的態度を、テキストが溢れるAI時代の生活者に鋭く突きつける書だ。
── 大高健志(Motion Gallery代表)

〈目次〉

第1章 まちがいを重ねる
そのまちがいがだれにでもわかるようなしかたで

ニベもない/スタイルに凝る人/生涯「まちがい主義」の徒/マチガイ主義がわかりにくかった時代/「使用目的」という罠/ウィキペディアとマチガイ主義


第2章 実際主義と原則主義
あたえられた条件を決定的なものとしてとらえない

男たちが知らない本/料理書の哲学/羽仁もと子と家計簿──私のこころの原風景


第3章 「別のやり方」を探す
勘弁してくれ。一つの時代には一つの愉しみ方(愉しませ方)しかないというわけでもないだろう

ちょっとキワどいな/店頭の哲学/小さなモノの売り買いについて/移動劇場のための広告/この門を入るものは一切の商品性をすてよ


第4章 矛盾を矛盾のままに
「アイテムとアイテムの間のすき間を主体の意味でうめない」
編集者としての小野二郎/晶文社の小野二郎/チャイナ・メン史ひとこま/ブローティガン発見


第5章 本の終り・本のはじまり
文字はいちど死んだ。そして何百年かたったあとに、ふたたび生まれてくる。そのとき文字は以前あった文字とは別のものになっている

大人のインターネット/少数派難民でも自由に本がだせる/編集者がつくりたい本をつくる/開放された書棚の人/PはプラトンのP──演劇ぎらいの演劇/レイ・ブラッドベリ再読/目次癖


あとがきにかわるインタビュー  津野海太郎×宮田文久

編者による後記

〈著者・編者プロフィール〉

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52157/40/52157-40-3fe127d1fcbc17d79810d7eb27e95f8d-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]Photo by 川谷光平
津野海太郎|つの・かいたろう
1938年、福岡県生まれ。評論家・元編集者。早稲田大学文学部を卒業後、演劇と出版の両分野で活動。劇団「黒テント」演出、晶文社取締役、『季刊・本とコンピュータ』総合編集長、和光大学教授・図書館長などを歴任する。植草甚一やリチャード・ブローティガンらの著作の刊行、雑誌『ワンダーランド』やミニコミ『水牛』『水牛通信』への参加、本とコンピュータ文化の関係性の模索など、編集者として多くの功績を残す。2003年『滑稽な巨人 坪内逍遙の夢』で新田次郎文学賞、09年『ジェローム・ロビンスが死んだ』で芸術選奨文部科学大臣賞、20年『最後の読書』で読売文学賞を受賞。他の著書に、『したくないことはしない 植草甚一の青春』『花森安治伝 日本の暮しをかえた男』『百歳までの読書術』『読書と日本人』『かれが最後に書いた本』『編集の提案』『生きるための読書』など多数。

宮田文久|みやた・ふみひさ
1985年、神奈川県生まれ。フリーランス編集者。博士(総合社会文化)。2016年に株式会社文藝春秋から独立。ウェブ媒体から文芸誌などの雑誌、書籍まで、インタビュー構成を中心にしつつジャンル横断的に活動。2022年、『編集の提案』で編者を務める。

〈書籍情報〉


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書名:編集の明暗
ISBN:978-4-910801-04-9
著者:津野海太郎
編者:宮田文久
装幀・デザイン:藤田裕美
表紙写真:小川真輝
発行:2025年10月27日
定価:2200円+税
発行:黒鳥社
取引代行:トランスビュー

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[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52157/40/52157-40-ea4bd19a853121a84efaabc2d4f6aea4-554x566.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
黒鳥社|blkswn publishers Inc.
『WIRED』日本版前編集長・若林恵を擁するコンテンツレーベル。2018年の会社設立より、いまの当たり前を疑い、あらゆる物事について、「別のありようを再想像(Re-Imagine)する」ことを促進すべく、「社会を再想像する」ことをミッションとして、書籍・ポッドキャスト・イベント・動画など、
扱う分野やメディアの種類を問わず、さまざまなコンテンツを制作しています。2025年2月には書店&ギャラリー「TIGER MOUNTAIN」を虎ノ門にオープンしました。
https://blkswn.tokyo/

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記事提供元:タビリス