仏教AI「AIブッダ 禅」、経典データの出典とライセンスに関する方針を公表 ─ 全データがCC0(パブリックドメイン)、著作権保護作品の取り込みなし。

PR TIMES

「法施」の精神に基づくデータ利用と、検証可能な引用設計の全容を開示。

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VeritasChain株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:上村十勝)は、仏教AI対話サービス「AIブッダ 禅」(LINE Bot / iOSアプリ)で使用する経典データの出典、ライセンス、データベース構成、品質管理体制、および利用方針について、透明性の確保を目的として本リリースにて公表いたします。

AIブッダ 禅は、パーリ仏典・大乗経典19種から10,000偈句以上を収録したRAG(検索拡張生成)システムにより、すべての応答に経典名・章・偈番号を明記する仏教AI対話サービスです。

このデータベースを構成するテキストは、すべてSuttaCentral(suttacentral.net)からCC0(Creative Commons Zero / パブリックドメイン)ライセンスで公開されたものであり、市販の書籍・著作権のある翻訳・注釈書・個人の著作物は一切取り込んでおりません。
◼️ 公表の背景
仏教とAIを組み合わせた対話サービスは、京都大学・テラバース社による「ブッダボット」(2021年~、2026年にブータン王国中央僧院への導入を発表)をはじめ、国内外で複数のプロジェクトが展開されています。

こうした動きに伴い、仏教経典をAIに活用することの法的・倫理的な側面についても議論が生まれています。「仏教経典をAIに読み込ませること自体が文化的窃盗である」「翻訳には著作権が及ぶため違法である」といった主張が一部で見られ、AIブッダ 禅および京都大学のプロジェクトが名指しで批判されるケースも発生しています。

AIブッダ 禅は、こうした議論に対して事実に基づく透明な情報開示で応えることが、仏教AI分野全体の信頼性向上に資すると考え、本リリースにてデータの出典とライセンスに関する方針を包括的に公表いたします。
◼️ 経典データの出典 ── SuttaCentralとBhante Sujato師
AIブッダ 禅が経典引用に使用するデータは、すべてSuttaCentral(suttacentral.net)から取得したテキストです。

SuttaCentralは、オーストラリアの僧侶Bhante Sujato(バンテ・スジャート)師が2005年にRod Bucknell氏、John Kelly氏とともに共同設立した、パーリ仏典のオンラインアーカイブです。現在、世界最大規模の初期仏教テキストのデジタルコレクションとして、研究者・僧侶・一般の実践者に広く利用されています。

Bhante Sujato師の経歴は以下の通りです。

1994年にタイのワット・パー・ナーナチャートで比丘として出家。師事したのはAjahn Pasanno師およびAjahn Jayasaro師。1997年にオーストラリアに帰国し、Ajahn Brahm師のもとで修行。その後マレーシアおよびタイで数年間の隠遁修行を経て、2003年にオーストラリアのBundanoonにSanti Forest Monasteryを設立。テーラワーダ仏教における比丘尼(女性出家者)の復興を支援し、女性の権利擁護にも尽力されました。

2015年、パーリ仏典の完全で正確な平易な英語翻訳の必要性を認識し、台湾の七美嶼(チーメイ島)で約3年間の隠遁生活を送りながら、パーリ四部ニカーヤ(長部・中部・相応部・増支部)の完全な英語翻訳を完成させました。2021年までにクッダカニカーヤの初期経典も完訳しています。
同師は、すべての翻訳に以下の文言を明記しています。
"This translation is an expression of an ancient spiritual text that has been passed down by the Buddhist tradition for the benefit of all sentient beings. It is dedicated to the public domain via Creative Commons Zero (CC0). You are encouraged to copy, reproduce, adapt, alter, or otherwise make use of this translation."

日本語訳:「この翻訳は、仏教の伝統によって一切衆生の利益のために伝えられてきた古代の聖典の表現です。Creative Commons Zero(CC0)を通じてパブリックドメインに捧げられています。この翻訳を複製、再現、改変、その他の方法で利用することが推奨されます。」

注目すべきは「一切衆生の利益のために」という文言です。
これは仏教における「法施(ほうせ)」--教えを分かち合うことは最上の布施であるという思想--に基づく判断であると弊社は理解しています。ダンマパダ第24章 愛欲品 偈354には「すべての施しのなかで法の施しが最上である」とあります。Bhante Sujato師がCC0を選択されたのは、まさにこの精神の実践であると考えます。
◼️ CC0(Creative Commons Zero)の法的意味
CC0は、Creative Commonsが提供するパブリックドメイン・デディケーション(公有化宣言)ツールです。著作権者が自らの意思で著作権および関連する権利を放棄し、作品をパブリックドメインとすることを宣言するものです。

Creative Commonsの公式FAQには以下のように明記されています。
「CC0で公開された作品は、商業目的を含むあらゆる目的で、許可なく使用できる。帰属表示(クレジット表記)の法的義務もない。」

CC0は3層構造で設計されています。
第一層は著作権の放棄(waiver)、第二層は放棄が法的に有効でない法域に備えたフォールバック・ライセンス(帰属表示不要の無条件ライセンス)、第三層は著作権者による不行使の宣言です。この3層構造により、世界中のほぼすべての法域でCC0データの自由な利用が保障されています。

したがって、CC0で公開されたSuttaCentralのデータを利用することは、著作権法上の「引用」や「フェアユース」の問題ではなく、そもそも著作権が放棄されているため、権利侵害が成立する余地がありません。
◼️ AIブッダ 禅のデータベース構成
AIブッダ 禅の経典データベースの構成は以下の通りです。

収録経典数:19種(パーリ仏典および大乗経典)
収録偈句数:10,000偈句以上
テーマカテゴリ:20カテゴリ(智慧・苦しみ・怒り・不安・孤独・人間関係・仕事・死・老い・家族・執着・慈悲・無常・幸せ・自己・業/因果・正念・渇愛・空・感謝)
収録経典の例:ダンマパダ(法句経)、スッタニパータ、長部経典(ディーガニカーヤ)、中部経典(マッジマニカーヤ)、相応部経典(サンユッタニカーヤ)、増支部経典(アングッタラニカーヤ)、テーラガーター(長老たちの詩)、テーリーガーター(長老尼たちの詩)、ジャータカ(本生話)、律蔵、金剛経、般若心経、法華経など。

すべてのテキストはSuttaCentralのCC0データに基づいています。
日本語訳は、CC0の英語訳およびパブリックドメインのパーリ語原典からVeritasChainが作成したものです。
◼️ 著作権保護作品の不使用について
AIブッダ 禅は、以下のものを一切取り込んでおりません。
- 市販の仏教書籍。著作権の存続する翻訳書。
- 個人の著作物(エッセイ・解説書・自己啓発書を含む)。
- 著作権の存続する注釈書・論文。
- SuttaCentral以外のウェブサイトから取得した著作権保護テキスト。

「古い仏典を使うこと自体は著作権侵害に当たらないが、翻訳には著作物としての保護が及ぶ」という指摘が一部でなされています。この指摘は一般論としては正確です。

しかし、AIブッダ 禅が使用しているのは、翻訳者自身がCC0で著作権を放棄した翻訳です。著作権の保護が「及ぶ」ことと、その保護が「行使される」こととは別の問題であり、CC0はまさに保護の不行使を宣言するものです。
◼️ 検証可能な引用 ── 出典表示率100%の設計原則
AIブッダ 禅は、一般的なAIチャットボットとは異なり、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)技術を採用しています。

一般的なAIチャットボットは学習データ全体から「もっともらしい回答」を生成するため、存在しない経典名や架空の偈句番号を出力してしまう「ハルシネーション(幻覚)」のリスクがあります。

AIブッダ 禅は、応答を生成する前に必ず10,000偈句以上の経典データベースから関連テキストを検索し、20のテーマカテゴリからユーザーの悩みに最も適した偈句の候補を最大5件取得します。AIはその中から文脈に最も合う偈句を厳選して引用します。

応答の末尾には必ず「ダンマパダ 第6章 賢者品(偈76)」のように経典名・章・偈番号が明記されます。利用者は、SuttaCentralや図書館でその偈句の原典を開き、AIの引用が正確であるかを自ら確認することができます。

この「検証可能な引用」の設計は、利用者に対する誠実さであると同時に、「嘘をつかないAI」を実現するための技術的な基盤です。サービス開始以来の経典出典表示率は100%を達成しています。
◼️ AIブッダ 禅の位置づけ ── 「方便」としてのAI
AIブッダ 禅は、僧侶や寺院の代替ではありません。
仏教の教えに触れるきっかけとなる「方便(ほうべん・upāya)」--仮の手段として位置づけています。この自覚は、公式サイトに明記しています。

仏教の歴史は、教えを届ける「器」の変遷の歴史でもあります。口伝から貝葉写本へ、木版印刷から活字印刷へ、そしてインターネットへ。器が変わるたびに、教えの伝達範囲は広がりました。AIもまた、その延長線上にある一つの器であると考えています。

AIには悟りがありません。苦しみを経験したこともありません。経典を引用することはできても、その教えを「体得」しているわけではありません。

しかし、午前2時に「生きる意味がわからない」と感じている人に、寺院は閉まっています。相談窓口は回線がつながらないかもしれません。そこに経典の言葉が届くことの意味は、否定しがたいものがあると考えています。

AIブッダ 禅の利用統計では、深夜帯(23時~翌6時)の相談が全体の約2割を占めています。
◼️ 安全性への取り組み
仏教AIが「方便」として機能するためには、安全性の確保が不可欠です。AIブッダ 禅は以下の安全機能を実装しています。

C-SSRS(コロンビア自殺重症度評価尺度)に準拠した3段階の危機検出システムを備えており、自傷・自殺に関する危機的なメッセージを検出した場合、相談回数の制限に関わらず必ず応答し、24時間無料の相談窓口(よりそいホットライン:0120-279-338)への案内を最優先で提示します。

深夜帯(23時~翌6時)には、応答のトーンと安全機能を自動調整する「深夜帯適応モード」が作動し、共感の比重を高め、危機シグナルの検出感度を引き上げます。

スピリチュアルバイパッシング(宗教的教えを用いて心理的問題を回避する傾向)の自動検出機能により、経典の教えが利用者の心理的課題の回避に使われることを防ぎます。
◼️ 収益と寄付
AIブッダ 禅は、2026/04/07時点、収益の75%を仏教関連団体(全日本仏教会、日本テーラワーダ仏教協会など)への寄付に充てています。
残りはAI利用料(Anthropic社Claude API)およびサーバー運営費に充当されます。
仏教を利用して利益を得ることが目的ではなく、2,500年の教えをテクノロジーによって広く届けることを使命として運営しています。
◼️ 仏教界・学術機関との連携
AIブッダ 禅は、仏教AIの健全な発展には仏教界および学術機関との対話が不可欠であると考えています。現在、国内の寺院および大学に対し、仏教AIの設計と倫理に関する共同研究の打診を進めております。
また、人工知能学会(JSAI)および情報処理学会(IPSJ)での研究発表も準備中であり、経典引用の検証可能性、深夜帯における応答設計、スピリチュアルバイパッシング自動検出など、サービス運営を通じて得られた知見を学術的に検証し、第三者による議論に付してまいります。
◼️ SuttaCentralの「AI-Free」倫理的要請について
透明性の観点から、一点補足いたします。
SuttaCentralは別途「AI-Free」の倫理的要請を表明しており、AI学習への利用に慎重であってほしいという立場を示しています。この要請は法的拘束力を持つものではありませんが(CC0の法的効力が優先されるため)、コミュニティへの敬意として真摯に受け止めております。
AIブッダ 禅は、翻訳者であるBhante Sujato師への直接的な対話を通じて、この倫理的要請にどう応えるべきかを検討しています。法的権利の行使と倫理的配慮は、両立しうるものであると考えています。
◼️ メディア掲載
Forbes JAPAN(2026年3月28日付)に掲載。
仏教メディア「彼岸寺」(higan.net)に寄稿記事掲載。
◼️ AIブッダ 禅について
AIブッダ 禅は、パーリ仏典・大乗経典19種から10,000偈句以上をデータベース化したRAGシステムにより、すべての応答に経典名・章・偈番号を明記する仏教AI対話サービスです。
LINE BotおよびiOSアプリとして提供しています。テキスト相談に加え、写真を送ると仏教の観点から応答する画像対話にも対応しています。

LINE(友だち追加):https://lin.ee/msExrA1
App Store:https://apps.apple.com/jp/app/ai-buddha-zen/id6760611471
公式サイト:https://buddha.aimomentz.ai
経典データの出典と方針(note):https://note.com/aibuddha/n/nfd64921bbea0
◼️ VeritasChain株式会社 会社概要
会社名:VeritasChain株式会社
代表取締役:上村 十勝(Tokachi Kamimura)
所在地:東京都渋谷区恵比寿西2-4-8
事業内容:AI安全性技術の研究開発、仏教AI対話サービスの企画・運営
公式サイト:https://veritaschain.org
◼️ 本件に関するお問い合わせ先
VeritasChain株式会社 AI Buddha事業部
Email:developers@veritaschain.org
お問い合わせフォーム:https://buddha.aimomentz.ai/contact/

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記事提供元:タビリス