東京都、スタートアップの海外展開支援を本格化 メディア向け説明会「SusHi Tech Global Media Conference」を開催!
2026/9/10 19:11 ジョルダンニュース編集部

東京都は9月3日、スタートアップ支援施設「Tokyo Innovation Base」で、メディア向け説明会「SusHi Tech Global Media Conference」を開催した。宮坂学副知事やスタートアップ戦略推進本部の佐久間巧成本部長らが登壇。都内の有望スタートアップを世界市場へと送り出すグローバル展開支援プログラムの本格始動を表明するとともに、最大2億円の資金支援や海外機関との連携を通じた具体的な支援スキームを説明した。都はメディアとの継続的なリレーション構築を重視しており、宮坂副知事らは「メディアの報道がスタートアップを成長させる契機になる」として、新しい挑戦を後押しする社会的気運の醸成を強く呼びかけた。
■ 宮坂副知事、「グローバルへの飛躍」へ「群れでアピール」
都はこれまで、行政自らがスタートアップの「最初の顧客(ファースト・カスタマー)」となる公共調達を強力に推進してきた。都による調達実績は累計424件に達し、取り組み開始前の数件から約47倍に急増。官民協働の足腰を固める基盤づくりにおいて、確かな成果を上げている。
宮坂副知事は「起業家の数や公共調達の足腰は順調に固まってきたが、世界に挑戦し、大きく成長する『縦軸』の伸びがまだ足りない」と現状の課題を指摘する。「個別の支援にとどまらず、東京ブランドとして『群れ』で海外にアピールし、世界の投資家からの視認性を高めていくことが重要だ」と強調した。

■ 「スシテック グローバル」スタートアップ企業の時価総額は1.7兆円超
世界展開を後押しする都の包括的枠組み「スシテック グローバル(SusHi Tech Global)」には、現在、一定の成長軌道に乗ったグロース期の有望スタートアップ111社が加盟しており、加盟企業の時価総額合計は1兆7,323億円に達する。
この日はその中から、37社が出展し、抽選で選ばれた10社が3分間ピッチを行った。核融合の京都フュージョニアリング(東京都大田区)、衛星データのサグリ(兵庫県丹波市)、二酸化炭素回収のPlanet Savers(東京都文京区)などだ。

佐久間本部長は、この「群れ」としての海外飛躍に向け、国内外の多様な支援機関やプレイヤーとのネットワークを最大限に活用していく方針を示した。この日も、本カンファレンス直前に、Tokyo Innovation Base内でシンガポールの支援機関と共同イベントを開催したことを明らかにした。9月に新たな海外派遣プログラムの公募を実施中で、「今後も優秀なスタートアップを海外に積極的に送り込んでいきたい」と意欲を示した。
■緊迫化する国際情勢背景に「資源エネルギー等レジリエンス強化プログラム」も柱に
都が推進する支援スキームは、2つの基幹プログラムが柱となる。グローバル展開による急激な成長が見込まれる企業を対象とする「成長加速プログラム」は、今年4月から第1期として10社が稼働を開始。佐久間本部長は「海外拠点の整備や現地での実証実験が始まったほか、現地でのネットワーク形成がスムーズになったとの具体的な声がすでに届いている」と手応えを語る。もう一方の柱は、緊迫化する国際情勢を背景に今年度の補正予算で新設された「資源エネルギー等レジリエンス強化プログラム」だ。エネルギーの安定確保や資源循環に寄与する最先端技術を持つ企業の社会実装を急ぐ。

両プログラムともに支援期間は18カ月間で、最大2億円の資金サポートとニーズに応じた伴走支援を提供する。さらに、その中から一段と飛躍的な成長が期待される企業に対しては「グローバル・スケールアップ・プログラム」を通じてより大規模な支援を行う重層的な設計となっている。
■ 「メディアが成長のきっかけに」 挑戦を応援する気運づくり期待
今回のカンファレンスには約25社のメディアがエントリーした。都が今回のイベントを通じて狙うのは、一時的な報道を超えたスタートアップと主要メディアの「継続的な信頼関係(リレーション)」の構築である。
宮坂副知事は「スタートアップは日々、製品の改良や資金調達、様々なトラブルと向き合いながら世界に挑戦しているが、メディアと接点を持つ機会が少ない」と話す。「スタートアップの方にはぜひ今日、メディアの方と出会っていただき、メディアの方には未来の大きな存在になりそうなスタートアップに今のうちからしっかり目をつけて、いい出会いをしてほしい」と呼びかけた。「メディアの皆様も一緒に『新しい会社を応援しよう』という気運を作っていくことが非常に重要だ」と、社会的気運の醸成を訴えた。
(ジョルダンニュース編集部)









