日本の大学、世界68カ国の留学エージェント7割が 「提携したい」と回答──それでも9割近くが提携ゼロ、 68カ国303人の留学エージェント調査で判明した需給ミスマッチの実態

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~英語・情報発信・認知不足──3つの壁が招く機会損失、国際戦略の転換を提言~

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-cb03c817598b9a44757954fa9b30a217-1536x1024.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]世界各国の留学エージェントを対象とした日本留学に関する意識・実態調査 ICEF GmbH

世界各国の留学エージェントを対象とした日本留学に関する意識・実態調査

調査報告書要約URL:https://www.icef.com/jpresearch(日)/ https://www.icef.com/japanresearch(英)
関連記事URL:https://monitor.icef.com/2026/04/study-finds-strong-agent-interest-in-partnering-with-japanese-universities/

「ICEF(アイセフ) GmbH」(ドイツ・ボン、CEO:マーカス・バッデ)は、大学などの教育機関と留学希望の学生を繋ぐ68カ国の「留学エージェント※1」303人を対象に、日本の高等教育機関(大学・専門学校など)への関心度と提携の実態について初の調査を行い、報告書をまとめました。

 日本の高等教育機関との提携に対する関心度は5段階評価で平均4.41と高水準。68%が最高評価の「5(非常に関心がある)」でした。しかし、全体の87%は、日本での正式な提携先はないと回答。世界市場の関心と、提携の実態に大きな乖離があることが判明しました。主な課題として、「日本の大学ブランドの認知不足」や「高等教育機関からの情報不足」が挙げられました。

 また、留学生の主要な受け入れ国では、留学エージェントが教育機関のパートナーとして定着している一方、日本では単なる「ブローカー(取引仲介人)」として認識されている面があると分析。留学エージェントの具体的な業務内容も可視化しています。

 日本では、外国人留学生(2025年5月1日現在)が40万人を超え、過去最多を更新していますが、出身国(地域)に偏りがあります※2。少子化によって、優秀な留学生や日本での就職希望者の拡充が必要となる中、出身国(地域)の多様化は不可欠です。海外市場の特性に合わせた戦略的なマーケティングや留学エージェントとの協業のあり方について提言を行っています。

 留学生政策を専門とする一橋大学・太田 浩教授も、「エージェントを単なるブローカーと見なす根強い誤解が、留学生受け入れ多様化の機会損失を招いている」と指摘しており、本調査の結果はその実態を初めて数値で裏付けるものとなっています。

※1:留学エージェントの定義:大学、短期大学、語学学校等の教育機関と提携を結び、単一または複数の国・地域において、教育機関に代わって学生募集活動を実施。留学を希望する学生に対して出願や入国手続きの支援等を含む多面的・継続的なサポートを提供する企業、団体または個人。
※2:文部科学省:「日本人学生の海外留学状況」及び「外国人留学生の在籍状況」について(2026年5月29日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1412692_00003.htm

背景

 日本政府が留学生の受け入れ拡大と多様化の目標を掲げる中、国内の高等教育機関は、海外でのブランド認知や新たな学生募集方法の構築に向けて模索を続けています。一方で、世界各地において募集インフラを持つ留学エージェント側も、日本への非常に高い関心を抱きながら、具体的な情報や正式な連携の機会を求めていました。この両者の需給のミスマッチを解消し 、日本の高等教育機関が持つ本来の強み(先端技術やイノベーション、優れたコストパフォーマンスなど)を世界市場で展開できるよう、持続可能な協業の架け橋となるために調査結果をまとめました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-f20e6d2b4e688f60312b00ad2e5a5326-761x248.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]これまでに日本の大学と正式に提携したことがありますか。日本の大学との提携に関して、どの程度の関心がありますか。

調査結果のポイント

(1)国際的な提携の極端な不足:高まる日本への関心と機会のミスマッチ
・世界のエージェントの日本への関心度は5段階評価で平均4.41。68%が最高評価の「5(非常に関心がある)」


・調査対象となったエージェントの87%が日本の高等教育機関との正式な提携はなし。提携があっても「1~3校のみ」が69.8%

(2)組織・制度の刷新を伴う包括的戦略への転換を示唆
・日本を留学先として示す際の主な課題は「ブランドの認知不足(76%)」「英語での対応がないという認識(75%)」「情報やマーケティング資料の不足(52%)」

・学位の「投資対効果」の明示や、「事務的手続きへの対応」の重要性について言及


(3)留学エージェント認識の再考:国際水準との乖離
・留学エージェントが手掛けている業務内容について「出願および入学手続き(97%)」「初期カウンセリング(95%)」「ビザおよび渡航前サポート(92%)」などを可視化


・留学エージェントのサービスの質向上の取り組みとして「スタッフの訓練と専門能力開発(82%)」「エージェント協会への加盟(69%)」「定期的な内部監査と改善(62%)」など、専門性の水準を可視化

(1)国際的な提携の極端な不足:高まる日本への関心と機会のミスマッチ

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-528d76830a786a7dbe5512ab1bda5a41-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]より多くの日本の高等教育機関と提携することについて、どの程度の関心を持っていますか。 留学エージェントは、留学生の受け入れに成功している各国の高等教育機関から「留学生の誘致に不可欠な存在」と認知されているとの調査が報告されています※3。その世界の留学エージェントを対象に、日本への関心度を5段階評価で尋ねたところ、平均4.41と高い水準でした。68%が最高評価の「5(非常に関心がある)」をつけていたのも特長です。日本への留学について高い潜在的需要が確認されています。




[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-21bca5b3251063376e64b03d4964d6dc-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]貴社は、これまでに日本の高等教育機関と正式に提携したことがありますか。 しかし、この高い関心とは裏腹に、調査対象となった留学エージェントの87%が日本の高等教育機関と正式な提携を結んでいませんでした。さらに、提携していても「1~3校のみ」が69.8%を占めるなど、国際的な募集方法が極めて限定的である実態が数値化された形です。この数値は、需要と供給の間に大きな隔たりがある「異常な需給ミスマッチ」を示しています。



[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-b8ae0ed8d2d86c62a887dbb5b7163e2f-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]そのうち、日本の高等教育機関(HEI)は何校ですか。



※3 2023年のFlywire調査によると、北米、オーストラリア、英国で調査された500校以上の大学・カレッジのうち92%が、留学エージェントを「留学生の採用に不可欠である」と考えていることが分かりました。
Flywire調査:
https://www.flywire.com/resources/2024-education-agent-outlook

(2)組織・制度の刷新を伴う包括的戦略への転換を示唆

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-7d7b515f22eb6585e83519ecfbd457ac-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]あなたの市場において、日本を留学先としてアピールする際、主な課題は何だと思いますか。 留学生の誘致を阻んでいる課題について複数回答で質問したところ、最多の回答は「日本の高等教育機関に対する認知度・ブランド力の不足(76%)」。次いで「プログラム(授業など)が英語で行われていないという認識(75%)」「高等教育機関からの情報やマーケティング資料の不足(52%)」となりました。



[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-b551013e50813457df914ef06e50dcac-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]本調査にとって重要と思われる、留学先としての日本に関するその他のコメントはありますか。 自由コメントのキーワードを抽出すると、意思決定の速度や契約の煩雑さなど「世界の商習慣とのズレ(組織的プロセス・官僚主義)」を指摘するエージェントの声がありました。

 日本の高等教育機関と提携したことがある留学エージェントからも、提携するまでの課題として、同様の指摘が示されています。



[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-d8ae1e898c23357b11363c4cabc2dde5-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]その提携において、最大の課題な何でしたか。 これは国内向け広報の延長では海外市場での認知確立が困難であり、大学の組織体制や制度設計そのものの抜本的見直しが必要なことを示唆しています。
単なる情報発信強化に留まらず、「世界基準」に即した体制構築を含む、包括的な「戦略的シフト」が課題として浮き彫りとなりました。その一つがエージェントとの協業を視野に入れた体制です。



(3)留学エージェント認識の再考:国際水準との乖離

[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-e493455dbe7aa950671cd1422b7760d1-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]貴社では、学生とその家族に、以下のどのサービスを提供していますか。 欧米主要国において、留学エージェントは「留学生募集に不可欠なインフラ」として認識されていますが、日本の一部の高等教育機関では、いまだに単なる「取引仲介者(ブローカー)」と見なす誤解が根強く残っています。

 本調査では、留学エージェントの92%がビザ・渡航前支援を行い、91%が出願書類の確認を実施、82%がスタッフの専門トレーニングに投資していることが可視化されました。高い専門性とサービス水準が実証されました。国際交流機能を補完・強化できる専門職としての実態と、国内の認識のズレが、学生募集の機会損失の背景にあることが示唆されます。



[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-dbcde694c85702a5096c5ac8203e122a-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]貴社は提携高等教育機関に対し、どのようなマーケティングおよびプロモーションのサービスを提供していますか。 また、調査では、手数料の形態についても業界標準が示されました。86%の留学エージェントが成果報酬型の歩合制を提示。歩合制の場合、新規の提携大学に対する一般的な手数料率は、71%が授業料の10~20%の間と回答しました。これは、学生構成の多様化と増加を目指す教育機関にとって、低リスク・高リターンの参入ポイントだと分析しています。




[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-301daa581c94e06a6585dbaff654b42d-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]貴社は通常、以下のどのコミッションモデルまたビジネスモデルを採用していますか。[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-5624a3b59dc8a985da6ae51e70bb0dcf-3900x2199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]歩合制の場合、新規の高等教育機関との提携における一般的な手数料率(授業料に対する%)はどの程度ですか。

太田 浩 ・ 一橋大学教授(専門:高等教育の国際化・国際学生流動化・留学生政策)のコメント

[画像13: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-3aee5e44e89f75ef365e3c221aca0e9f-250x261.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]一橋大学 太田 浩教授 日本では依然として、エージェントを単なる「ブローカー」と見なす根強い誤解があります。しかし実際には、認証を受けたプロフェッショナルなエージェントは、国際教育の持続的な成長に不可欠な、経験豊富な教育コンサルタントとして機能しています。



ICEF最高事業開発責任者(CBDO)、マータイン・ヴァン・デ・ヴィーンのコメント

[画像14: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-265b3e66e32cfd628304c06015ccb6c4-400x400.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]ICEF マータイン・ヴァン・デ・ヴィーン日本の18歳人口は1991年のピーク時からすでに半減し、2040年には88万人まで減少すると予測されています。かつてない規模で国際的な人材をひきつけなければなりません。これは単に教育機関の定員を満たすだけでなく、国内の労働力として貢献できる有能な卒業生を継続的に輩出し、政府の広範な経済目標を直接的に支えることを意味します。

今回の調査では、日本留学への関心がグローバルに高まっていることが確認されました。「未開拓」のままの地域が広く存在しています。その中で学生たちを誘致していくために必要なのは留学エージェントだと考えています。



認証を受けたプロフェッショナルなエージェントは、単なる「ブローカー」ではなく、出願サポート、ビザ申請、渡航前オリエンテーションまでを担うフルサービスのパートナーです。江戸時代に「出島」※4が日本と世界を繋いだように、現代の留学エージェントは日本の高等教育機関に即時の影響力をもたらします。

日本にはすでに、世界水準の教育、安全な社会環境、手頃な学費という強みが揃っています。今こそ、プロフェッショナルなエージェント・ネットワークとの連携によって、日本を世界的な留学の拠点へと変貌させる好機だと分析しています。

参考:『現代の「出島」:なぜ海外パートナーシップが日本の国際人材獲得に不可欠なのか』 Martijn van de Veen
https://www.icef.com/JP-oped-dejima

※4 この記事における「出島」という言葉は、かつて日本と世界をつなぎ、文明開化の礎を築いた史実になぞらえ、現代において日本と世界の間に留学機会を創出する「架け橋」としての役割、そして日本の留学生リクルーティングの高度化を担っている、という意味を込めて使用しています。

【調査概要】
調査期間:2025年10月~2026年2月
調査機関:自社調査
調査対象:国際的に活動する留学エージェントのうち、一定の選定基準※4を満たす対象者。(送付総数:14,726件)
有効回答数:303件
調査方法:オンライン形式によるアンケート調査

※4:自社のデータベースに登録された全エージェントの中から、回答の信頼性を一定水準以上に担保するため、提携する教育機関の4校以上から推薦を得ているエージェントに限定して抽出・送付した。

ICEFについて

ICEFは、1991年に設立した、ドイツに本拠を置く国際教育分野の専門機関です。
国際教育市場に関する調査・分析および情報提供、ならびに留学エージェント認証制度の運営を行うほか、教育機関および留学エージェントを中心とした業界関係者のネットワーク形成と連携促進を担っています。また、学生の国際移動に関する市場データの収集・分析・発信や、業界向けイベント等の開催を通じて、国際教育分野の発展に貢献しています。


[画像15: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/184117/2/184117-2-fbab23b396bc217756d5ebd7ae9db74a-1920x1080.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

【会社概要】
社名:ICEF GmbH(アイセフ有限会社)
所在地:Am Hofgarten 9, 53113 Bonn, Germany(ドイツ・ボン市)
CEO:Markus Badde(マーカス・バッデ)
設立:1991年
事業内容:国際教育市場に関する調査・分析および情報提供、留学エージェント認証・品質管理、人材育成・専門教育、国際教育イベントの企画・運営等
情報発信媒体:
・ICEF Monitor:業界メディアや団体等から提供される情報を収集し、分析・発信を通じて国際教育市場に関する広範なインテリジェンスを提供しています。
・ICEF Agent Voice および ICEF Insights:学生の国際移動に関する自社データに基づき、収集・分析・発信を行っています。
会社HP:https://www.icef.com 

【お問い合わせ先】
ICEF GmbH
担当:川合
メール:japan@icef.com

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記事提供元:タビリス