北東大西洋のサバ、タイセイヨウニシン、ブルーホワイティングが過剰漁獲と気候変動の二重の脅威に直面
2026/10/15 22:02 PR TIMES
MSC(海洋管理協議会)は、タイセイヨウサバ、タイセイヨウニシン(Atlanto-scandian系群)およびブルーホワイティングの漁獲枠割当てに関する長年に及ぶ政治的な行き詰まりを受け、これらの資源を将来にわたって守るために、北東大西洋で漁業を行う各国政府に向け漁獲量の割当てに合意するよう呼びかけています。気候変動に伴う影響が水産資源に負荷をかける中、環境変化に敏感なこれらの小型浮魚を守るには国際的な協力が不可欠な状況となっています。
ICES(国際海洋探査委員会)の最新データでは、各国が独自に漁獲枠を設定したことにより、タイセイヨウサバの総漁獲量は過去10年間で科学的勧告による上限を平均で32%も上回っていることがわかりました。タイセイヨウサバの資源量については最新の推計ではわずかな改善が見られますが、依然として危機的な閾値に近い状態にあります。このまま過剰漁獲が続けば、資源量改善の兆しは弱まり、資源が生物学的に安全な水準まで回復するのを阻害する恐れがあります。
近年、タイセイヨウニシンを漁獲するすべての国による漁獲量は、勧告される漁獲可能量(TAC)とほぼ一致するようになりました。ブルーホワイティングの資源量は、現在、健全な状態にありますが、継続的な過剰漁獲が引き続きリスクとなっており、今すぐ行動を起こす必要があります。業界が主導し、今後の資源共有に関する取り決めについて議論を行っていることは評価に値しますが、この動きを沿岸国の具体的な行動へとつなげて、次回の交渉において包括的な資源共有の合意を確立しなければなりません。
MSCがICESの最新データを分析したところ、過去10年間で、タイセイヨウサバ、タイセイヨウニシン、ブルーホワイティングが過剰漁獲された量は合計720万トン以上にのぼります。もし科学的勧告に従っていれば、これだけの資源が海に残っていたことになります。
北東大西洋の小型浮魚資源は、欧州最大級の個体群を形成しており、海洋生態系の健全性、地域経済、世界の水産物供給において極めて重要です。消費者にとっても手頃な価格の水産物で、オメガ3脂肪酸を豊富に含み、食生活に欠かせない栄養素を提供しています。しかし、適切な漁業管理の基本原則である、科学的根拠にのっとった漁獲枠の割当てに各国政府が合意できない状況が続いてきたため、これらの資源は過剰漁獲の状態に陥りました。その結果、これらの資源を漁獲する漁業は、持続可能な漁業の指標として世界的に認められているMSC漁業認証を失うことになりました。
今こそ、これらの共有資源を守るために、関係諸国が一刻も早く管理措置を策定し合意することが求められています。2026年には世界の平均海面水温が過去最高を記録し、来年にはさらなる上昇が予測される中、科学的勧告にのっとり、急速に変化する気候や複雑な政治情勢に対して適応力と回復力を備えた国際的な枠組みを通じて漁業を管理するために、直ちに行動しなければなりません。
MSC北欧地域ディレクターのエリン・プリドルは次のようにコメントしました。「海洋温暖化と過剰漁獲による切迫した状況は、経済的に豊かで豊富なデータを持つ国々のリーダーたちへの警鐘と言えます。各国政府は、政治的な膠着状態を脱して、科学的勧告にのっとった漁獲枠設定に向けて協力し、3つの小型浮魚資源すべてについて望まれる漁獲枠の割当てに合意しなければなりません。この重要な課題に対して、ここ数カ月の間に影響力のある浮魚漁業のリーダーが会合を重ねるなど、業界主導の動きが見られることを大変うれしく思います。すべての関係者が問題解決のために歩み寄り、極めて重要なこれら魚種の長期的な持続可能性を守るために取り組むことが欠かせません。これらの魚種は、ヨーロッパ北部の海洋生態系にとって重要であるだけでなく、食料や雇用の源としてこれらの魚に依存している地域社会にとっても欠かせないものです」
【注記】
・『Cell Reports Sustainability』に掲載された持続可能な漁業への気候変動によるリスクについてのMSCの研究(英語)
https://www.cell.com/cell-reports-sustainability/fulltext/S2949-7906(25)00251-4
・世界的な海面水温の上昇により、海がかつてない負荷にさらされる。(コペルニクス気候変動サービス:「日別の世界平均海面水温が2024年の最高記録を更新」)(英語)
https://climate.copernicus.eu/copernicus-daily-global-sea-surface-temperature-breaks-2024-record
【主な用語】
資源量:生態系における魚類資源の量または総重量(質量)のこと。魚の個体数に平均重量を掛けて算出される。漁獲上限の設定において極めて重要。
資源:資源評価、漁獲制限、および規制に用いられる単位。魚類個体群全体やその一部、または管理上の目的でまとめられた異なる個体群の混合体を指す。
漁獲可能量(TAC):商業的価値のある多くの水産資源に対して設定される漁獲量の上限。科学的勧告によって、資源の長期的な持続可能性のための推奨漁獲水準が提示されるが、その水準を超えて漁獲可能量が設定される場合もある。
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は25カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた製品は、2025年度には世界70カ国以上で約22,000品目、日本では約660品目が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、イトーヨーカドー・ヨーク、マクドナルド、ロイヤルホストなどで購入・注文できます。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は世界で広く認知されており、最新の科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証制度でもあります。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が最小限に抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
環境の持続可能性に関するMSCの基準を満たしていると認められた漁業で獲られた水産物の証、それがMSC「海のエコラベル」です。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59178/143/59178-143-ad6263b2760c87ebf972e3cb366fab0f-659x886.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
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ICES(国際海洋探査委員会)の最新データでは、各国が独自に漁獲枠を設定したことにより、タイセイヨウサバの総漁獲量は過去10年間で科学的勧告による上限を平均で32%も上回っていることがわかりました。タイセイヨウサバの資源量については最新の推計ではわずかな改善が見られますが、依然として危機的な閾値に近い状態にあります。このまま過剰漁獲が続けば、資源量改善の兆しは弱まり、資源が生物学的に安全な水準まで回復するのを阻害する恐れがあります。
近年、タイセイヨウニシンを漁獲するすべての国による漁獲量は、勧告される漁獲可能量(TAC)とほぼ一致するようになりました。ブルーホワイティングの資源量は、現在、健全な状態にありますが、継続的な過剰漁獲が引き続きリスクとなっており、今すぐ行動を起こす必要があります。業界が主導し、今後の資源共有に関する取り決めについて議論を行っていることは評価に値しますが、この動きを沿岸国の具体的な行動へとつなげて、次回の交渉において包括的な資源共有の合意を確立しなければなりません。
MSCがICESの最新データを分析したところ、過去10年間で、タイセイヨウサバ、タイセイヨウニシン、ブルーホワイティングが過剰漁獲された量は合計720万トン以上にのぼります。もし科学的勧告に従っていれば、これだけの資源が海に残っていたことになります。
北東大西洋の小型浮魚資源は、欧州最大級の個体群を形成しており、海洋生態系の健全性、地域経済、世界の水産物供給において極めて重要です。消費者にとっても手頃な価格の水産物で、オメガ3脂肪酸を豊富に含み、食生活に欠かせない栄養素を提供しています。しかし、適切な漁業管理の基本原則である、科学的根拠にのっとった漁獲枠の割当てに各国政府が合意できない状況が続いてきたため、これらの資源は過剰漁獲の状態に陥りました。その結果、これらの資源を漁獲する漁業は、持続可能な漁業の指標として世界的に認められているMSC漁業認証を失うことになりました。
今こそ、これらの共有資源を守るために、関係諸国が一刻も早く管理措置を策定し合意することが求められています。2026年には世界の平均海面水温が過去最高を記録し、来年にはさらなる上昇が予測される中、科学的勧告にのっとり、急速に変化する気候や複雑な政治情勢に対して適応力と回復力を備えた国際的な枠組みを通じて漁業を管理するために、直ちに行動しなければなりません。
MSC北欧地域ディレクターのエリン・プリドルは次のようにコメントしました。「海洋温暖化と過剰漁獲による切迫した状況は、経済的に豊かで豊富なデータを持つ国々のリーダーたちへの警鐘と言えます。各国政府は、政治的な膠着状態を脱して、科学的勧告にのっとった漁獲枠設定に向けて協力し、3つの小型浮魚資源すべてについて望まれる漁獲枠の割当てに合意しなければなりません。この重要な課題に対して、ここ数カ月の間に影響力のある浮魚漁業のリーダーが会合を重ねるなど、業界主導の動きが見られることを大変うれしく思います。すべての関係者が問題解決のために歩み寄り、極めて重要なこれら魚種の長期的な持続可能性を守るために取り組むことが欠かせません。これらの魚種は、ヨーロッパ北部の海洋生態系にとって重要であるだけでなく、食料や雇用の源としてこれらの魚に依存している地域社会にとっても欠かせないものです」
【注記】
・『Cell Reports Sustainability』に掲載された持続可能な漁業への気候変動によるリスクについてのMSCの研究(英語)
https://www.cell.com/cell-reports-sustainability/fulltext/S2949-7906(25)00251-4
・世界的な海面水温の上昇により、海がかつてない負荷にさらされる。(コペルニクス気候変動サービス:「日別の世界平均海面水温が2024年の最高記録を更新」)(英語)
https://climate.copernicus.eu/copernicus-daily-global-sea-surface-temperature-breaks-2024-record
【主な用語】
資源量:生態系における魚類資源の量または総重量(質量)のこと。魚の個体数に平均重量を掛けて算出される。漁獲上限の設定において極めて重要。
資源:資源評価、漁獲制限、および規制に用いられる単位。魚類個体群全体やその一部、または管理上の目的でまとめられた異なる個体群の混合体を指す。
漁獲可能量(TAC):商業的価値のある多くの水産資源に対して設定される漁獲量の上限。科学的勧告によって、資源の長期的な持続可能性のための推奨漁獲水準が提示されるが、その水準を超えて漁獲可能量が設定される場合もある。
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は25カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた製品は、2025年度には世界70カ国以上で約22,000品目、日本では約660品目が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、イトーヨーカドー・ヨーク、マクドナルド、ロイヤルホストなどで購入・注文できます。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は世界で広く認知されており、最新の科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証制度でもあります。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が最小限に抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
環境の持続可能性に関するMSCの基準を満たしていると認められた漁業で獲られた水産物の証、それがMSC「海のエコラベル」です。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59178/143/59178-143-ad6263b2760c87ebf972e3cb366fab0f-659x886.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
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