日本睡眠学会第50回定期学術集会にてスタンフォード大学との共同研究を含む3演題を発表
2026/7/24 22:57 PR TIMES

株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:廣田 敦、以下「ブレインスリープ」)は、2026年7月23日(木)~24日(金)に幕張メッセ(千葉県)にて開催された「日本睡眠学会第50回定期学術集会」にて、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)との共同研究を含む3演題を発表しました。本発表では、ブレインスリープの独自調査である「睡眠偏差値(R)調査」※1や睡眠計測ツール「ブレインスリープ コイン」のデータを活用し、交替制勤務と睡眠障害の相関や、睡眠休養感の数値目標、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome、以下「SAS」)のスクリーニングなど、社会における実践的な活用を見据えた研究成果を報告しました。
※1 「睡眠偏差値(R)調査」 https://brain-sleep.com/pages/research2026
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-097e9e14bf94fd93f1946fac3e2e1d26-1920x1080.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ブレインスリープと睡眠研究
ブレインスリープは、睡眠医学に基づく正しい睡眠の知見をもとに様々な事業を展開し、日本の睡眠課題の解決に取り組んでいます。睡眠医学は1950年代に研究が本格化した比較的新しい学問であり、未解明の領域が多い研究分野です。さらに、健康や社会生活に広く影響を及ぼし、関連する領域も多岐にわたることから、複合的な調査や日本人を対象とした大規模な実態データ・知見の蓄積を含め、なお多くの研究の余地があります。
ブレインスリープでは、継続的に睡眠研究に取り組み、累計7万人以上を対象とした睡眠調査を通じて、日本人の睡眠の実態を捉えてきました。2021年以降、日本睡眠学会において継続的に研究発表を行い、累計発表演題数は10件を超えています。学会発表は、独自のデータと視点から蓄積してきた睡眠の知見を、客観的なエビデンスとして広く社会に発信し、人々の睡眠改善や新たな研究・実践へとつなげる重要な取り組みの一つです。今後も、エビデンスとファクトに基づく研究成果をプロダクトやサービスへ反映するとともに、医療機関や研究機関、企業との共創を通じて、社会全体の睡眠の質の向上に貢献してまいります。
発表概要
今回は以下の3演題の研究成果※2を発表しました。
1. 交替制勤務が睡眠障害・生産性に及ぼす影響
2. 睡眠休養感の数値目標の提案
3. 睡眠計測ツール「ブレインスリープ コイン」による睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニングの可能性
※2 本リリースに掲載する図表および数値は、本学会で発表する研究成果から一部を抜粋・要約したものであり、研究の全容や詳細な調査手法は学会発表および当該論文に基づきます。
発表1.:交替制勤務が睡眠障害・生産性に及ぼす影響
交替制勤務と睡眠障害は、それぞれ健康障害や生産性低下と関連することが知られていますが、両者が重なったときの複合的な影響は明らかになっていません。今回、交替制勤務者※3における睡眠障害の保有状況を明らかにするとともに、その複合的な影響を検証しました。
<結果>
1.交替制勤務者は、主要な障害の有病リスクを上昇させる。
交替制勤務者は各睡眠障害の有病率が高く、非交替制勤務者の約1.8~5.3倍となりました。疾患別の有病率は以下の通りです。
<各睡眠障害の有病率(交替制勤務者・非交替制勤務者)>
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-7cedbc3258e5fa0a24c80ba6fc97d21c-2660x297.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]「睡眠偏差値(R)調査 2024/2025」回答者のうち、固定・自由・分類不能シフトの勤務形態を除く(n=15,932)。睡眠障害は医師の診断に基づく自己申告。いずれの睡眠障害も交替制勤務者で非交替制勤務者より有意に高かった(カイ二乗検定、p<0.001)。
2.睡眠障害を有する交替制勤務者が、1週間のうち、眠気のために効果的に働けないと感じた時間(非生産的労働時間)は約9.5時間。
睡眠障害を有する人において、交替制勤務者の非生産的労働時間(9.5時間)は非交替制勤務者(5.5時間)の約1.7倍にのぼり、交替制勤務と睡眠障害が重なることで生産性に対して相乗的な悪影響を及ぼすことが示されました。
シフトワーカーにとって睡眠障害の予防や治療が重要な課題であると考えられます。
図1 睡眠障害・交替制勤務と1週間あたりの非生産的労働時間
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-5c9caa11e7cca45172de28c9355607e1-1353x658.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]グラフは発表内容のデータをもとにプレスリリース用に作成。数値は年齢・性別・喫煙などを調整した推定平均値。群間差は多変量一般線形モデル(Tukey-Kramer法)で解析。交替制勤務×睡眠障害の交互作用は有意(p<0.001)。睡眠障害あり群では交替制勤務者が非交替制勤務者より有意に長い(p<0.05)。
※3 決まった時間帯で働くのではなく、日勤・夜勤などを交替で組み合わせて働く勤務形態を指し、2交替(昼夜交替型)、3交替(朝・昼・夜のシフト型)、24時間勤務を含む。
発表2.:睡眠休養感の数値目標の提案
厚生労働省は、睡眠の重要指標として「睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)」を持つ人の割合の向上を目標に掲げています※4。しかし、休養感と関連する具体的な数値目標は十分に整理されていません。そこでブレインスリープが取得した「睡眠偏差値(R)調査 2026」のデータをもとに、睡眠休養感と関連する睡眠時間・入眠潜時の目安値を検討しました。
<結果>
睡眠休養感を得やすい目安は「睡眠時間6時間20分以上かつ入眠潜時30分以下」※5
実際にこの目安を満たすかどうかで睡眠休養感を比較すると、目安を満たす群では74.6%、満たさない群では49.4%と、大きな差がみられました。
さらに、客観データとして睡眠計測ツール「ブレインスリープ コイン」により計測した191名の睡眠データを分生起した結果、主観データと同様の傾向が確認されました。主観・客観の双方で一貫した結果が得られたことは、この目安値の妥当性を指示するものと考えられます。
「睡眠偏差値(R)調査 2026」では、64.3%が睡眠休養感を得ていると回答しましたが、仮に多くの人がこの目安値を満たす場合、睡眠休養感を得られる人の割合は約10ポイント向上する可能性があります。「6時間20分以上・入眠潜時30分以下」という具体的な数値目安を提示することで、厚生労働省が掲げる目標の達成に向けて、一人ひとりが日常的に実践可能な指標となることが期待されます。
図2 「6時間20分以上・入眠潜時30分以下」の目安達成状況別にみた睡眠休養感ありの割合
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-815d385cbb62a7f528ad8d29c42e7ac9-501x392.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]「睡眠偏差値(R)調査 2026」より、「睡眠時間6時間20分以上」かつ「入眠潜時30分以下」の目安を満たす群と満たさない群について、睡眠で休養がとれていると回答した者の割合。群間差はカイ二乗検定で解析。目安を満たす群は満たさない群より休養感あり割合が有意に高かった(p<0.001)。
※4 健康づくりのための睡眠ガイド2023 https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
※5 「睡眠偏差値(R)調査 2026」にて、睡眠時間の下限と入眠潜時の上限を10分刻みで変えて休養感の有無を見分ける精度(判別能)を比較し、最も高かった組み合わせを目安値とした。
発表3.:睡眠計測ツール「ブレインスリープ コイン」によるSASスクリーニングの可能性
SASは、睡眠中に無呼吸・低呼吸を繰り返す疾患で、潜在患者は約2,200万人と推計されています※6。放置すると高血圧や脳梗塞などのリスクが高まり、8年後の生存率が63%との報告※7もあるなど、健康への影響が大きい疾患です。一方で、自覚症状に乏しく、軽度の段階での早期発見が難しいことが課題とされています。早期発見のためには、日常生活での継続的なスクリーニングが有効と考えられます。今回は「ブレインスリープ コイン」を用いたSAS判定の有用性を検証しました。
重症度はAHI(無呼吸低呼吸指数:睡眠1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数)に基づき、軽症(AHI≧5)・中等度(AHI≧15)・重症(AHI≧30)に分類されます。
<結果>
「ブレインスリープ コイン」で計測した体動データと、枕元のスマートフォンで取得した音データを組み合わせる※8ことで、軽度以上のSAS(AHI≧5)を高い識別能で判定。その識別能はAUC※9で0.91に達し、非常に高い水準を示した。(中等度以上(AHI≧15)の判定はAUC 0.70)
睡眠中の体動と呼吸音等から睡眠中の呼吸をとらえる「ブレインスリープ コイン」の活用は、日常生活の中でSASに気づき、受診を検討するきっかけの一つとなる可能性があります。今後は、アルゴリズムの最適化と対象者の拡大を進め、さらなる検証を重ねていきます。
※6 Benjafield AV, et al: Estimation of the global prevalence and burden of obstructive sleep apnoea: a literature-based analysis. 2019.
※7 He J, et al : Mortality and apnea index in obstructive sleep apnea. Experience in 385 male patients.1988
※8 対象:患者16名(男性13名、女性3名、AHI 17.2±15.4)の31夜分のデータ
※9 AUC(Area Under the Curve):ROC曲線の下面積で、モデルの識別精度を示す指標。1に近いほど精度が高い。
日本睡眠学会第50回定期学術集会 概要
会期:2026年7月23日(木)~7月24日(金)
会場:幕張メッセ
テーマ :「睡眠・科・学の結集」
公式ホームページ:https://www.c-linkage.co.jp/jssr50jadsm25jast7/
睡眠計測ツール「ブレインスリープ コイン」とは
睡眠研究により蓄積されたデータを元に開発した、独自の計測アルゴリズムを搭載した睡眠計測ツールです。アプリで音と体動を、デバイスで寝姿勢と温度をそれぞれ感知し、パーソナルに睡眠状態を可視化することが出来ます。さらに睡眠中の呼吸の乱れをモニタリングする「呼吸モニタリングアラート」機能や、気軽に睡眠の悩みを相談できる「睡眠のAI相談」機能など、継続的に機能をアップデートしています。睡眠習慣の見直しや、眠りのスコアが価値に変わる好循環サイクルの提案で、睡眠の質向上をサポートします。
<商品詳細>
商品名:ブレインスリープ コイン
価格:アプリ 無料、デバイス 8,800円(税込)
URL:https://brain-sleep.com/products/coin
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-4c9ecf60d24112d4183d9b5fff75ab00-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46684/295/46684-295-297d77cbb237a1a3b67337af723209bd-1280x148.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]株式会社ブレインスリープ
【会社概要】
設立 : 2019年5月
所在地 :東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F
代表取締役 :廣田 敦
ブランドサイト:https://brain-sleep.com/
事業内容 :ブレインスリープは、睡眠医学に基づいた確かな知見と先進のテクノロジーを掛け合わせ、脳と睡眠を科学するソリューションカンパニーです。専門家と連携した睡眠研究、オリジナルプロダクト開発、企業やクリニックへのコンサルティングなど、睡眠に特化したあらゆるソリューションで人や社会の可能性を目覚めさせることを目指します。
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記事提供元:タビリス









